NHKマイルカップ 1'32"2
(11.9 - 10.7 - 11.3 - 11.8 - 11.9 - 11.3 - 11.4 - 11.9)
戦前は小粒なメンバー構成で、ある程度時計のかかる展開になると予想していたのですが、高レベルなレースだったと思います。先行したい馬がたくさんいましたのでハイペースになると思っていましたが、最初の3Fが33.9秒とかなりのハイペース。中間もそれほど緩むことなく、上がり3F勝負になりました。勝ちタイムの1'32"2も同レース史上2番目に早いタイムとなりました。
そんな中、一番人気を裏切らずに勝ったのがサクラバクシンオー産駒のグランプリボス。まさかここにきて、サクラバクシンオー産駒がマイルG1を制するとは思いもしませんでした。道中では好位を追走し、早めに仕掛けて上がり3Fを34.0秒でまとめ、悲願のG1勝利となりました。血統的な特徴と言えば、やはり祖母に流れているSecretariatの血でしょう。父がNasrullah色の強い血統ですので、母方に同様のクロスが強く出すぎてもいけません。そこがサクラバクシンオー産駒の難しいところなんですが、母父サンデーサイレンスが祖母・曾祖母…の良い点を引き出して、さらにスピード持続力を強固にしたと考えられます。EIでは常に上位にくる種牡馬サクラバクシンオーですが、G1争いをするような産駒はそう多くはありません。先日他界したのが悔やまれるばかりです。
2着に猛チャージをかけたのはディープインパクト産駒のコティリオンでした。出遅れて最後方からの競馬となりましたが、直線を向いてからの16頭ごぼう抜きであと一歩でした。もちろん上がり3Fはメンバー中最速の33.4秒。出遅れたのが奏功しているという考え方もありますが、高レベルレースでのこの末脚は素直に評価したいと思います。血統的にはGulf Stream≒Heliopolisの近似クロスをこの馬も持ちます。三代母に流れるBold Rulerの血は奇しくもグランプリボスと似たものを感じました。ボトムライン付近に流れるBold Rulerの血です。先の話になりますが、ダービーにもし出走してくるようなら有力な一頭になりうる存在だと思います。
前走の大敗から3着に躍進したのが、こちらもディープインパクト産駒のリアルインパクト。中団からグランプリボスを見る形で競馬を進めて、上がり3Fを34.2秒でまとめました。血統的にはアイルラヴァゲインの弟にあたり、本質的には短距離指向が強いのかもしれませんが、現段階ではG1で3着できる力がありました。この馬もGulf Stream≒Heliopolisの近似クロスを持ちます。また3代母が異血マッチェム系の血を、4代母が異血ヘロド系の血を持っており、こういう配合ではスピードを持続するスタミナが非常に強くなる傾向があります。まさにそんなスタミナを見せてくれたG13着でした。今後はやはり距離短縮しての走りを見てみたいと思います。
レベルの高いNHKマイルカップだったので、上位3頭だけでなく、他馬も次走以降を注目したいと思います。古馬の準オープン(マイル)よりも早い時計はやはり優秀だと断言できると思います。

1