雅と英樹は恋人同士。
ある日突然幼なじみの舞美が帰ってきた。
3人の揺れ動く恋愛模様…この先どうなる?
(事務所)
佐:みや。行くの?
雅:うん…。話があるっていうから一応。
佐:きっと訳があるんだから、短気起こしちゃダメよ。
雅:うん。ありがと。
(いつものカフェ)
雅:ほんとに待ってたんだ。
舞:あっ、雅ちゃんお疲れ様。座って。
雅:で、何?話って。
舞:その前に…ジュースでいい?
雅:いらない。すぐ帰るから。
舞:まず私、雅ちゃんに謝らなくちゃいけない。英樹のこと何とも思ってないなんて嘘ついてた。ごめんなさい。
雅:やっぱり…。ズルイね舞美さん。
舞:ごめん。でも私、英樹のこと好きよ。大好き。だから雅ちゃんに渡したくない。
雅:何?それが言いたかったの

私もう英樹のこと何とも思ってないから…あんな奴大っ嫌いだから
舞:あらほんと?いいの? 英樹と私、付き合ってもいいのね。
雅:好きにすれば。
舞:何だ。心配して損しちゃった。雅ちゃんの英樹への想いってそんな軽いもんだったんだ。
雅:軽い?
舞:だってそうじゃない!ちょっと他の女の人と手繋いで歩いてただけで別れるなんて何よりの証拠でしょ。
雅:手繋いでただけじゃない!キスしたでしょ
舞:キス?…したよ。
雅:

(あっさり認めて…少しくらい言い訳とかないの…)
舞:雅ちゃんキスしたことある?
雅:な、何よ急に
舞:無いの?
雅:私だってキスくらいあるよ。
舞:いつ?
雅:え〜と…小学校3年生…。
舞:あはは…。
雅:何
舞:雅ちゃんやっぱり子供ね(笑)
雅:バカにしてんの
舞:だって小学校3年生って、そんなのお遊びみたいなものじゃない。
雅:そうかもしれないけど…。
舞:じゃあ。英樹の裸見たことある?
雅:あ、あるわけないでしょ


舞:私はあるよ。
雅:えっ?
舞:11歳の頃までよく一緒にお風呂入ってたもの。
雅:それって幼なじみだからじゃない。
舞:そうだよ。幼なじみ。だから私は雅ちゃんより英樹のことよく知ってる。
英樹…優しいでしょ。優し過ぎるくらい優しいからつい自分が損な役割でも引き受けてしまう。そんなところない?
雅:確かに言われてみれば、私のわがままも全部聞いてくれて…
舞:でしょ。あの時英樹は、私の突然のわがままを受け止めることでいっぱいいっぱいになってたんだと思う。
雅:舞美さんのわがまま?
舞:うん。だから雅ちゃんが悲しむことまで考えつかなかったのかもしれない。
雅:…………。
舞:英樹ね。幼い時にお父さん亡くしてるの。
それまで結構やんちゃな子供で私もよく泣かされてた。でも、お母さんだけになったら急に優しくなってね…。それで、ある日聞いたの。何でそんなに優しいの?って。
雅:そしたら?
舞:好きな人…友達も家族もみんな…みんなの困ってる顔や悲しい顔をもう見たくないんだって。お父さんのお葬式でみんな泣いてたからもうそんなの見たくないんだって。話しながら泣き出したの。
雅:英樹が…。
舞:幼心に刻み込んだ気持ち、今でも消えないんだろうなぁ…だからあんなに優しいんだと思う。
雅:そう…。英樹にそんなことがあったんだ…。私何も知らなかった。
舞:雅ちゃんと居ると楽しいことばかりだから話す機会が無かったんじゃないかな。
雅:私、英樹のこと叩いちゃった…。
舞:大丈夫。英樹は雅ちゃんの気持ちよくわかってるよ。きっと今後悔してる。
雅:………。
舞:キス…。私が頼んだのよ。初恋にさよならする為に私が英樹にわがまま言ったの。
雅:舞美さんが?英樹からしたんじゃないの?
舞:そんな、英樹から雅ちゃんを悲しませるようなことするわけないじゃない。今話したでしょ。英樹の優しさ。
でも私、そんな英樹のこと知ってて…ほんとズルイよね。
雅:舞美さん…。
舞:雅ちゃん。私のこと叩いて。
雅:えっ!?
舞:こんなズルイ私、許せないでしょ。
雅:…………。
舞:…………
雅:いいよ。もう…。
舞:雅ちゃん?
雅:私、英樹のこと何もしらなかった。ただ、ほんと優しいし一緒に居て落ち着くし楽しいから付き合ってた。舞美さんのように心の底までちゃんとわかってなかったのかもしれない。
舞:雅ちゃん…。
雅:許す

今回のことは多目に見てあげましょう(笑)
舞:雅ちゃん…(笑) ありがとう。
だけど…優しさが時には人を傷つけてしまうってあるんだな。初めて知った。
雅:舞美さん、私、英樹に叩いたこと謝るよ。
舞:そう。英樹絶対雅ちゃんに謝りたいと思ってるよ。
雅:うん。
舞:よかった。じゃあ、とりあえず何か頼もうよ。お水だけじゃお店の人困るだろうし。
雅:そうだね。
舞:私は紅茶。雅ちゃんは?
雅:私はりんごジュース。
舞:あはっ、かわいい
雅:何よ

また子供って言いたいわけ。
舞:あっ、いつもの雅ちゃんに戻ってる(笑)
雅:もう

舞美さんのいじわる
舞:あっそうそう言っとくね。私、今夜英樹ん家泊まるから。
雅:はぁ?ダメよ

そんなの
舞:大丈夫。寝る時は英樹とは別の部屋で寝るから。
雅:う〜ん…。
舞:何なら雅ちゃんも泊まる? ひと晩中英樹と一緒だよ(笑)
雅:えっ

ひと晩中英樹と…

やだぁ…恥ずかしい


舞:雅ちゃん、顔真っ赤だよ。
雅:ははっ

いろいろ想像しちゃった
舞:雅ちゃんエッチだね(笑)
雅:もう言わないでよぉ


舞:どうする?
雅:私は自分家帰る。お泊まりなんてもし誰かに見られたら大変なことになるし…。
舞:そっかぁ。アイドルだもんね。雅ちゃん見かけによらずプロ意識あるんだ。
雅:見かけによらずは余計だよ

相変わらず一言多いんだから…。
舞:あっ、ごめんごめん(笑)
雅:英樹とは電話で話す。
舞:そう。
雅:うん。帰って落ち着いたら必ずする。
マ:紅茶とりんごジュース…夏焼さん、紅茶はこちらの方で…
雅:あっ、はい。
マ:あらっ?あなたはもしかして矢島舞美さんでは?
舞:はい。そうですけど…?
雅:えっ?何でマスターが舞美さんのこと知ってるの?
ーつづくー
◆キャスト◆
英:英樹(ROLLY。20歳)
雅:雅(16歳)
舞:舞美(20歳)
佐:佐紀(18歳)
マ:マスター