カシオのデジタルカメラが登場して20年。当時は写真の足元にも及ばない仕上だったのが、もはや世の中デジカメ一色。
しかもモデルサイクルの早さも凄まじく、お陰で私のような「カメラなら何でも大好き」というお馬鹿さんにとっては激安な中古デジカメがホイホイ増殖すると言う嬉しいような「いーかげんにしなさい」状況なのだ。
ここではそんな過去の名機(迷機?)をバシバシ紹介しようと思うのだ。
2007/3/6
「電子スチルカメラの世界(SONY編)」
デジカメ前史
さていよいよSONYの登場である。業界を震撼させた1981年のマビカショック。ところが、その実像を検証していくと意外な壁に突き当たってしまった。それはMAVICAとは何なのかという疑問である。
実は私もマビカショックを体験した世代なのだ。しかし改めて資料を紐とくと、1981年には私はカメラに興味を持っていなかったのだ。そして「電子スチルカメラ懇親会」の発足は1983年で専用磁気ディスクの規格統一は1984年なのだ。
更に検証すると、MAVICAとはソニーの電子スチルカメラの名前ではなく、開発当初の磁気シートの名前(magnetic vcdeo card)がその源流だった。
では私が見たマビカとは一体何なのか。どうもこれは1989年に発売されたMVC-C1のようだ。
では改めてソニーが発売した電子スチルシステムを検証しよう。
最初の製品は1986年7月の記録再生機MVR-5500、1987年2月に再生専用機MVP-2500、そしてスチルビデオカメラとして発売された製品は1987年8月のMVC-A7AFのようである(画像参照)。
このMVC-A7AFはニコンのスチルカメラ以上に迫力満点で、一見するとフジの中判SLRにみたいな堂々たる代物だ。お値段もニコンと同様に高価で48万円だが、やはり報道向けに電送装置が用意されていて、こちらは何と230万円。
そしてコンシューマー向けの戦略商品がMVC-C1だ。お値段は本体価格が64000円というバーゲンプライス。画像素子はCCDではなくMOSを使っているのが興味深い。更に翌年には音声記録も可能なMVC-A10を送り出した(86800円)。多分私が雑誌で見たのはC1だろう。
マビカとはあくまでソニーの磁気シート記録方式の総称であった。しかし現実にはカメラとして一般には認知されていたのではないだろうか。
現代ではとても使い物にならないが、MVC-A7AFは手に入るものなら欲しいカメラである。
何でも初代マビカはニコン同様のモノクロ画像でレンズ交換可能だったらしい。しかもニコンのレンズも使えたらしい。実に興味深いものだ。

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投稿者: captaingratt
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