カシオのデジタルカメラが登場して20年。当時は写真の足元にも及ばない仕上だったのが、もはや世の中デジカメ一色。
しかもモデルサイクルの早さも凄まじく、お陰で私のような「カメラなら何でも大好き」というお馬鹿さんにとっては激安な中古デジカメがホイホイ増殖すると言う嬉しいような「いーかげんにしなさい」状況なのだ。
ここではそんな過去の名機(迷機?)をバシバシ紹介しようと思うのだ。
2014/11/23
本来なら前回書いたニコンイチの続きを書くべきなのだが「世界は刻々と変わるのだ」。
さて、所用で狭山まで出かけるのだ。久しぶりにバックの中にデジカメを突っ込むのだ。そう、ニコイチなのだ。なので本来ならニコイチ実写レポになるはずだった。
予定より早く着いたのでハードオフに立ち寄る。ここでは以前、ジャンクコーナーで全然ジャンクじゃないCoolpixS10を入手したことがあった。今回は…むーん、見事なくらいのゴミ箱状態であった。
なので通常の中古を見るのだ。むーん、D200が二万円で手にはいるのか。手元のデジイチはD100だから欲しいなぁ。でも使うかなぁ。そもそも手持ちのデジイチを処分して残ったのがD100だったような気が…ははは。
などつらつら思いながらケースの一番下を覗くと何やら黒いフレグランスが…まさか!
もう一度よく見ると、おぉぉContax i4Rではないか。お値段は…3240円!キャー!ウキャー!ウキキキー!
大慌てで店員を呼びブツを出してもらう。使い込んではいるがひどい状態ではない、年相応といったところか。専用のドッグ(充電にはこれが必要)も付いてる。
値段が値段なので「これってジャンクじゃないですよね」などと失礼な質問をしてしまう私に「三ヶ月の保証がつきます」ですって。買った買った買ったぁぁぁぁぁ!!!
i4rはだいぶ前にボロボロの不動品を手に入れてた。はい、卓上置物としてです。それくらい「物」としての引力が強かったのよ。まぁ4メガクラスのデジカメとしては今でも法外な値段が付いてるので、稼働品を手に入れることはとっくに諦めていました。ラッキー。
改めて手に取るとフレグランスボトルをモチーフにした見事なまでのプロダクトデザインに惚れ惚れする。正面には2.8/6.5とだけが白抜きされている。素晴らしい、本当に素晴らしいセンスだ。
そしてボトルキャップにあたる部分にCONTAXのロゴ。これはCONTAXだから良い。LEICAでは似合わない、ましてNIKONやCANONなど論外だ。
ストロボ発光部は光の当たり具合でキラキラ輝くように処理されている。まるで中で香水がきらめくようだ。化粧台にさりげなく置かれていたらシャネルの5番と見間違うかもしれない。正しくデジカメの宝石。

キャップ部分を引き上げると小さくクリック感があり、レンズがスっと出てくる。レンズは定番のTESSAR*Tだ。どっかのバリオテッサーなんかじゃない。「テッサーTスター」この響き…美しい(馬鹿です)。
唯一の問題点は親父にこれほど不釣り合いのデジカメもないというところだ。やはりセレブなご婦人がパーティに出かけるときバックに忍ばせるのが正しい使い方…なんだが…そんなの関係ない、欲しい物は欲しいのだ。
返す返すもCONTAXがデジカメから消えてしまったのが惜しまれてならない。だた、最後の最後にこのような美しいデジカメを送り出した京セラには「よくぞ世に出した」と感謝します。多分後にも先にもこれを越える美しいデジカメは出ないと思うので絶対に欲しかったのよ。幸せ〜。

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2014/11/22
ミラーレス一眼を買った。ニコン1 S1だ。
ミラーレスはオリンパスが先鞭を付けソニーが続いた。当初はより大型センサーを搭載するソニーが勝つと思ってたが、女子カメというイメージ戦略と往年のペンを名乗ることでで親父世代も取り込み人気を二分する形になってる(実際はよく分かりません)みたい。
コンデジ市場がスマホに食われて利益が出なくなっていた中でミラーレス市場は国内では有望なマーケットなんだが、デジカメの二大巨頭ニコンとキヤノンはもっと利益の出るデジイチマーケットを支配していたのでなかなか動かなかった。しかしミラーレス市場の拡大が無視できない状況になり遂に重い腰を上げるのだ。
先に動いたのはニコン。世界中のニコン信者にとって福音となる新型モデルは名前に「1」が与えられデビューした。
既にデジカメに興味を失いつつあった私にもニコンがミラーレス市場に参入するとくれば興味を抱かないわけがない。きっととんでもないスペックで先行するオリンパスとソニーを撃破するデジカメを出すに違いない。
そして期待は現実になった。とんでもないミラーレスを出してきた。「なんじゃこりゃ?」ってな意味で正しく「とんでもない」モデル。
何といっても最大の衝撃は心臓部ともいえるセンサーのサイズ。最低でもソニーと同じサイズだろうとの予想を覆す1インチ。まさかフォーサーズ以下、もうニコ爺のプライドはズタズタ。
更に追い打ちをかけたのが外観。うーん、久しぶりにこれまたある意味でニコンらしい。そう「悲惨」「酷い」「センスのかけらもない」という意味でだ。コンパクトカメラ時代に悲惨なデザインのコンパクトカメラを性懲りもなく送り続けた悪夢の再現。
クールでスタイリッシュなソニー、女子カメのイメージ戦略ながら外観はカメラ親父の物欲を刺激するオールドスタイルを纏うオリンパス。対するニコンは、キャリーパミュパミュ辺りに似合いそうな「ちょー可愛い」スタイル。親父からは最も遠い立ち位置なデザイン。ツルンとした外観は精密さや高級感などミジンコほども感じられない。3社を比較したらダントツでチープに見られること間違いなし。
アドバンスモデルV1がまた酷い。取って付けたようにボコっと飛び出たファインダーは緻密とは最も遠い「ゆるキャラ」スタイル。そのくせボディの材質はマグネシウム。バランス最悪。本当にセンスないなぁ。ソニーの爪の垢でも煎じて飲ませたい。ニコ爺にとっては「見なかったことにしよう」
それでも独立したビデオボタンやビデオ撮影中でもカメラ撮影可能という機能は気に入った。何しろ既に我が家ではカメラよりビデオを優先するという不文律があるのだ。
とっくの昔にビデオカメラには撮影中でもカメラで撮れるのが普通で、我が家のビデオにもその機能があるんだが、やはりデジカメ機能は専用機より劣る。撮影スタイルも好きになれない。だからデジカメも撮れるビデオより「ビデオも撮れるデジカメ」が欲しかったのだ。この気持ち分かるかなぁ、分かんないだろうなぁ。
まぁ、その程度の興味しかなかったので忘却の彼方に去っていった1シリーズだが、先日バザールにS1のボディが置いてあった。7千円の値段だが5千円にするという。実はその前に一度パナソニックのGF2(だったかな)のボディだけが6千円で置かれていて直ぐに売れたというのを見ているのだ。
特にミラーレスに興味はなかったのに、「次は勝つぞ!」と闘争心に火がつくのだ(ただのアホです!)
といってもデジカメ事情に疎いから、ユルキャラスタイルとビデオも撮れるレンズ交換式コンデジということ以外はあまりよく分からない。そこで色々調べていくと、どうもこのデジカメ、ユルユルな外観とは裏腹に中身はかなり過激なデジカメだということが分かってきた。
「これは真偽のほどを確かめなくてはならない」使命に燃えて(早い話が自己欺瞞できる言い訳が出来たので)お迎えした。
ニコン1の過激その1
何といっても高速AF!イメージセンサーに組み込んだ「位相差センサー」。これでデジイチ並みの高速AFを獲得。むーん、コンデジで本当にそんなことが可能なのか?
ニコン1の過激その2
驚異の連写機能。今時ふつうのコンデジでもかなりの連写機能を持ってるんだが、ニコン1の凄いところは「AF追随」というところ。そう、一般のコンデジが最初の1枚でピントが固定されてしまうのに対し、ニコン1は2枚目以降もAF追随するのだ。S1は15fpsまでAF追随するという。ちと信じられん。
あの冗談みたいなユルキャラスタイルは一皮剥けば、暴走デジカメ爆走ニコ爺だったのだ…うーん、まぁ正直なところ半信半疑でのお迎えでした。さてその実力は(以下、次号)

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