カシオのデジタルカメラが登場して20年。当時は写真の足元にも及ばない仕上だったのが、もはや世の中デジカメ一色。
しかもモデルサイクルの早さも凄まじく、お陰で私のような「カメラなら何でも大好き」というお馬鹿さんにとっては激安な中古デジカメがホイホイ増殖すると言う嬉しいような「いーかげんにしなさい」状況なのだ。
ここではそんな過去の名機(迷機?)をバシバシ紹介しようと思うのだ。
2007/8/25
ここんとこ銀塩の方に興味が戻ってデジタルは休憩中でした。そんで、今日久しぶりにバザールを覗いたのだ。バザールも銀塩が増えてきたのだ。しかし相変わらず値付けが滅茶苦茶だにゃあ。正直言って高い。しかし有名どころ以外は一緒くたなので、意外なものが転がっている場合もあるから気を抜けない。
銀塩は空振り。しかしお疲れモードで見つけたのがこれ。見た瞬間にもう速攻ゲット!
このデジカメ、現役時代は全く知らなかった。というのも道理で、何故ならネット直販だったのだ。そして内容はと言うと、2001年には玩具に分類される30万画素CMOSマシンなのだ。
コンセプトは俗に言う「複合カメラ」なんだろうね。動画撮影が可能なのと最大の売りはMP3が聴けること。あぁフジにもありましたねぇ。
ただこのデジカメのよいところはメディアがCFカードと言う事。そして電源は単四電池(三本使用というのは100円ショップの四本パックだと一本余るので少し不経済)。だから今でも何不自由なく使えるのだ。この手の面白デジカメはコニカの「e-mini」も持っているけど、両者には大きな違いがる。
コニカは光学ファインダーのみ。対するコダックは液晶モニターのみなのだ。この液晶は反射式。室内などでは光を当てないとモニターが壊れていると錯覚する、だって全く見えないのだ。だからコニカの方が実用的だ。
しかし、コダックはモニターで再生が出来る。これは大きなアドバンテージなのだ。だいたいこの手のカメラは大勢でわいわいやっているのを撮影再生してまた盛り上がるのが有効だから本体でモニターできないコニカは太刀打ちできない。
更に凄いのはスピーカーまで内臓している事だ。そうMC3本体だけで全てを完結できるスタンドアロンのデジカメなのだ。スピーカー内臓は動画再生時に絶大な威力を発揮する。
しかしMC3最大の魅力はそのスタイルだ。まさにラフスケッチがそのまま商品化されたようなデザインは海外ならではのものだ。特にブルーがあしらわれたグリップのストリームラインと目玉の親父を連想させるレンズ回りは素晴らしい。
全体のシルエットもじつはほんの僅かだがピサの斜塔のように傾いているのだ。このアンバランス感覚は日本ではタブーともいえるものだ。
カメラ雑誌で新型モデルのラフスケッチを見ると、日本のデジカメだってその段階ではかなり面白いスタイルが提唱されているのだ。しかし日本の稟議システムは上司へ上司へと案が回るうちに最初のとは全く違う面白くも何とも無い形になったり中途半端に普通になるという奇妙なスタイルに落ち着いてしまうのだ。
確かに「ホームランより送りバント」を良しとする日本では、海外の有名デザイナーのデザインでさえそのまま採用される事はほとんど無い。日本の減点主義が大成功か大失敗かよりほどほどの成功を求めているのだ。だから日本では奇抜なデザインが大手から生まれる事は奇跡に近い。
日本製品は優れた技で世界を獲った。しかし家具などでは欧米の優れたデザインのものが、それだけで高い値段でも売れている現実を忘れてはならない。技術の次に求められるのは感性なのだ。
これ買うときに店主が「これトテモ良いカメラね。写るよ」といってたのに、買った後で「このカメラの何所が良いの?」と聞いてきたのには笑いました。

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投稿者: captaingratt
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2007/3/16
投稿者: captaingratt
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