デジカメ温故知新

カシオのデジタルカメラが登場して20年。当時は写真の足元にも及ばない仕上だったのが、もはや世の中デジカメ一色。
しかもモデルサイクルの早さも凄まじく、お陰で私のような「カメラなら何でも大好き」というお馬鹿さんにとっては激安な中古デジカメがホイホイ増殖すると言う嬉しいような「いーかげんにしなさい」状況なのだ。
ここではそんな過去の名機（迷機？）をバシバシ紹介しようと思うのだ。

2009/1/20

「DimageXtその２」　　MINOLTA編

さて前回含みを持たせて終わったので続きを書くのだ。ソフマップで見つけたもの、それがこいつだ。そう「MC-DG200用コンバージョンレンズアダプター。

実は私、SEA&SEAのモーターマリンを持っているのだ。何故もってたかというと…忘れました。嘘です(^_^;)

そしてどーいうわけかコンバージョンレンズももってたりする。というか多分ですね、最初に激安のレンズを発見して「こいつはキャメディアの防水プロテクタに使えるものだと勝手に思いこんで買い込んだのだ。

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しかしキャメディア用プロテクタにはつきませんでした（涙）。それでジャンクのモーターマリンを手に入れたものの、やっぱりジャンクでした（笑）。馬鹿だねぇ。

それでヤクオクなんかでモーターマリンをたまにウォッチしてたんだわさ。しかしなかなか踏ん切りがつかないまま夏が過ぎ、次の夏が過ぎとなって…いつしか忘却の彼方。(^_^;)

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そんで、モーターマリンのことなどすっかり頭からなくなったある日、ソフマップで見つけたのが、これ。
一目見て「これはモーターマリンのコンバージョンレンズをハウジングにつけるアダプタだ」と分かった。しかも
たったの200円。当然お迎えしました。

自宅に帰って調べまくったら、DimageXtハウジング用だということが分かった。ここまできたらもうハウジングを探すしかない。どうせデジカメの方はいつでも手にはいるだろうから。

そしていきなりヒットしたのがヤフオク（大笑い）。
そうデジカメじゃなくてハウジングが目的だったのね。

さすがに他のハウジングに比べてレンズが出ないだけコンパクトで、携帯性はよいです。またアダプタをつけた状態でもほとんど邪魔になりません。さすがは屈曲レンズ式です。デジタルイクシ用のハウジングと比較してコンパクトさがわかります。

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何よりコンバージョンレンズです。水中だと屈折率の関係で焦点距離が1.35倍くらいになります。陸上で35mmレンズが水にはいると50mmくらいの狭角になっちゃうんですね。

しかし、水中広角撮影は普通の人には敷居が高いのです。これをSLRでやろうものなら、ハウジングだけで10万円を軽くオーバーするし、これに対角魚眼レンズや「ドーム式ポート（これがまた高い）」も必要。完全武装した姿はスーパーヘビー級で、「遊び心で手を出す」範疇を飛び越えています。

このサイズで水中広角撮影が可能というだけで、嬉しさ100倍です。更に素晴らしいのは水中で脱着可能ということ。水中専用コンバージョンレンズならではのニコノスにも出来ない離れ業です。

装着はバヨネット式。利点は交換が簡単。弱点はロック機能がないこと。つまり何らかの拍子に外れる危険があることです

別に私はこれで「マンタを撮る」なんて気はさらさらありません。じゃぁ何故？決まってるじゃありませんか、物欲に理由などないのだ。がははは(^_^;)

投稿者: 大佐

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2009/1/16

「DimageXt」　　MINOLTA編

えっと、今回登場するのはDimageXtです。屈曲式光学系デジカメの元祖ですね。正直、今更次郎なデジカメです。まして手元にはサイバーショットT9があるのに、何でまた手を出すのか。しかもこいつに5千円近くも出してしまうお馬鹿さんな私。

しかしこれには海より深い事情があるのだ。すべてはソフマップで、とある品物を200円で手に入れたことに始まるのだ。

果たして、その200円の物とは一体なんなのか？迷える物欲子羊の私がこのデジカメを手に入れた真の理由とは？謎が謎を呼ぶ展開なのだ…なんちって(^_^;)

ヒント
実は、本文中に「答」が載っているのだ。むふふわかるかなワトソン君。

投稿者: 大佐

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2007/10/28

「DimageS304」　　MINOLTA編

デジカメも何だかんだと増えつづけてくると「もう無駄買いは止めよう」決意を新たにする私なのだ。そして聖地に行くとそんな浅はかさをあざ笑うかのように激安デジカメが転がってました。あっさり翻意する私。それ下さいな（ ¨　）＼☆ばし

このデジカメは知る人ぞ知るというか、多くの人には全く知られてないモデルなのだ。実は私も現役時代はその存在をまーったく知らなかったのよ。

その存在を知るきっかけになったのがデジカメ雑誌のバックナンバーに掲載されてた座談会で「お気に入りのデジカメを上げよ」というのがあって、その中の一人がS304を上げて他の一同がのけぞる個所を読んだから。

「おいおい」「しんじられなーい」とブーイングの嵐に曝されながらも「いや写りが良いのよ」と言っているのだ。なぬ？写りが良い‥聞き捨てならない。

その後、一度だけ3000円で見かけて以来、とんと見つからなかったんだけど、1050円で転がってるのを見たらそりゃ捕獲しますよ。ははは。

このモデルはミノルタがDimage7を引っさげてデジカメ市場に再参戦したとき同時にラインナップされたモデルの一つなのだ。ところが、7が話題を独占したその影で全くといってよいくらい無視されたモデルでした。

生物と言われるデジカメでも三ヶ月くらいは、発売時の価格を維持するんだけど、S304は定価88000円で、当初69800円で店頭に並んだ（まぁ普通だ）。しかし一月と経たないうちに4万円を割り込むという状況となって発売僅か三ヶ月で国内販売打ち切りという悲惨な運命を辿ったデジカメなのだ。

良く写るという評価と余りにも短命だった国内での生涯はそれだけで物欲をそそりまくるってもんよ。（ ¨　）＼☆ばし

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実機を手に入れてまず目を引くのがミノルタご自慢の「GT」レンズだ。そーいえば、本格的に3メガ時代に突入したころ雑誌では「これからはレンズの質も問われる」なんて論評がもっともらしくされていて、律儀なカメラメーカーは気合の入ったレンズをトップモデルに搭載してたんだよね。

S304の魅力はやはりレンズでしょう。パワーショットG3同様に見ただけで「こりゃ良く写りそう」と感じさせる面構えです。

そんで実際写してみると、確かに良く写る。パワーショットG3やCoolpix995に負けず劣らずの良い写り（各社で絵造りに対する考え方が違うのも面白い）。DimageZ5なんかより遥かに良いのに驚く私。1/1.8インチ3メガCCD時代のデジカメは本当に良く写るモデルが多い。

データが10倍近くなるけど無圧縮のTIFFを選択すると「これ何時の時代？」と思うくらいの絵を出してくれる。こりゃ驚いた。RAWが使えないのが実に惜しい（何しろ無圧縮だと書き込み時間も物凄いのだ）。

‥っと、誉めるのはここまで。
それ以外は特筆する個所がないというか、荒ばかり目立ってしまうのだ。

電源オンはメインダイヤルに入っている。このダイヤルが軽いのだ。だから鞄の中でスイッチが入る可能性が高いうえに、レンズはオンで出てくるタイプなので危険極まりない。Dimage7ではちゃんとロック機構がるのに何故省いたのだ？

次にファインダー回り。小生は光学ファインダーが好きだ。だから銀塩コンパクトより劣っていてもあれば光学ファインダーを使うのだ。

あまりに小さいボディだと光学ファインダーを使いたくてもかえってホールドが困難になるというジレンマが出るんだけど、このくらい大柄なボディならすんなり使えると喜んだのだ。

しかしそれもつかの間で、いざ覗こうとしたら「ガチ！」。そう、ファインダー右の膨らみにメガネが当たるのだ。眼鏡使用者の事を考慮していない。

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しかしこれらの欠点は実際に使わないと気が付かない。S304が国内でディスコンされた理由は他のところにある。そう、その外観だ。

銀塩コンパクトと見まがう垢抜けない外観は一世代前のデジカメスタイルそのものだ。1年前なら許されるだろうが既に時代は「スタイリッシュ」へと移ってしまっている。7が未来を感じさせるスタイルなだけに一層時代遅れに見られるのだ。更に統一感が全く感じられない。何だかバラバラなのだ。

そして最大の問題はサイズ。特にグリップ部が異常にブ厚い。左右でボディの厚さが倍近く違っているアンバランスさ。正面から見ると普通だが上から見るとその異様さが際立つ。

ファンには「グリップがしっかりしてて良い」という声が多いけど（私も大きいグリップは好きだ）、あっさり醤油味のデザインを好む日本人なら見ただけで敬遠してしまうファットなボディだ。

なんとなくこのデジカメは対米を意識したモデルと言う気がしてならない。アメリカでは銀塩時代からこのような濃厚ソース系デザインのカメラが多かったし人気があった。

なので国内では早々に販売中止になってスタイリッシュコンパクトなF系にシフトするんだけど、実はアメリカでは後継モデルが出ているのだ（しかも２モデル）。

だからS304は7のヒットに隠れた悲運の名機ではないのだ。日本で売る気がなかっただけなのだ。心底ほれ込んだならアメリカから買うのが正解。（ ¨　）＼☆ばし

それにしても後継モデルであるS404やS414は日本語表示が可能なのだ。当初は国内販売も検討されたのだろう。国内発売されなかったのは残念だが、冷静に見て出さないのが正解だと思う。

ミドルクラスというのが正確なんだろうが、日本市場ではミドルクラスのカテゴリーは結局ハイエンドか普及クラスに振り分けられてしまうのだ。そして既に7系が存在するためS304系はハイエンドモデルにはなれない。

そして普及クラスのデジカメを購入する層にとって、このサイズとスタイルは写りの良さ以前に検討対象外なのだ。更に不人気機種は一気に価格が下がる。数を捌くととが前提条件のコンパクトデジカメにとって、売れない上に値段も下げられてはやってられない。あえてそんなモデルを売り出す意義などないのだ。

今更S304を熱烈に欲しがる人間はよほどのマニアだろうけど、「写り」という根本的なところは素晴らしいデジカメだ。間違いなく当時の3メガデジカメではトップクラスの画質を叩き出すモデルだ。

現代のスタイリッシュなデジカメに混じるとゴツゴツした無愛想なスタイルが逆に強いインパクトを持つ。「流行なぞクソ食らえ」ってなものだ。

似たようなスタイルのオールドデジカメは画質的に現代のデジカメに既に太刀打ちできないが、S304ならまだ伍して戦えるのも魅力だ。

いろいろ調べていくと、販売中止にり店頭在庫が叩き売られるようになってから実利を求めるファンの間で人気が急騰したらしい。評価は「安いくせに凄く良く写る」。そりゃそうだ。何しろ同価格帯のデジカメよりワンランク以上の贅沢なレンズが使われているのだ。

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