こんばんわ。今ボスのブログを見に行ったら、奥田英朗のことが書いてあったので、とりあえずのアンサーブログ。トラックバックしろよっていうのはナシで。
僕が書く前に先に書かれたなとか、言ってくれたら著作を全部貸せるのになとか思ったんだけど、一緒にバンドやってると感性が似てくるのかしら・・・。いや、感性が近いから一緒にバンドをやれるのか・・・。
ちなみに僕はTVゲームをやらない子です。家にTVすらありません。教育方針によるものですというのは嘘です。
奥田英朗は僕が読書にハマリだした3年前からよく読んでいる作家で、伊良部シリーズの「空中ブランコ」では直木賞を獲ってるから知ってる人も多いだろう。
彼は号泣させない作家だ。冷静で軽妙な語り口で話を進めながら、最後に鼻の奥がツーンとなって少しだけ涙ぐませる。多分彼の性分なのだ。お体裁屋だから、正面切って泣かせますよ的な小説は書けないんだろうし、本人も恋愛小説とハードボイルドは書けないとか言っている。でも、そこが妙にシックリくる。大恋愛に絡む大病や格差などを大仰に語るのって、ちょっと恥ずかしくないっすか。売れるだろうけど・・・。
ボスのブログを読んで奥田英朗という作家に興味を持った方は、伊良部シリーズを読んだ後で是非ともエッセイを読んでもらいたい。「野球の国」、「泳いで帰れ」、「港町食堂」。ついつい笑ってしまったりするから電車の中で読むのは危険かもしれないけどね。村上龍の「すべての男は消耗品である」も読んでるけれど、ホントまるで対極だ。彼のセキララな告白が色々と読めるので、是非ご賞味あれ。
ちょっとここで冷静になって書いておくと、音楽でも小説でもその人それぞれの語り口とか文体とか言われるものがあるわけで、たいして興味のない人からすると「全部一緒に聴こえる(見える)」ということがあると思う。どんな小説家だって音楽家だってそういうことはあるし、それが良いのだという人達がファンと呼ばれるのだから別にいいんだけど、いきなり全部読んでしまうとちょっと飽きるかも知れないよ。
でも、そういう時にはまるっきりテーマの違う「最悪」や「邪魔」なんか読んでみるのもよいでしょう。この二つで社会派とか言われちゃったりしたわけだけど、奥田節はしっかり織り込まれているんでご安心を。
結局何が言いたいかというと、読んだ人にしかわからない表現で申し訳ないんだけど、「あの感じ(うえに点々をふる感じで)」が良いと思えないとどうしようもないわけだ。だから読んで面白いと思った人は、ドンドン読んでもらいたいなと思うわけですよ。うーむ。僕の文章では全然伝わらないなぁ。でも、しょうがないよ。勘弁してください。
最後になったけど、彼のデビュー作は「ウランバーナの森」という小説だ。内容を書くと面白くないので、敢えて伏せておくがビートルズが好きな人は読んでみると面白いかもしれない。でもジョンレノン信者にはオススメできない代物だ。ウーム、気になるでしょう?と、いうわけで奥田英朗が読みたくなったら当店までお越しください・・・。
旨いコーヒーを啜り、一服しつつ読書を愉しむ休日の午後。
では、オヤスミナサイ。

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