昨日から夏休み。後輩のワンマンライヴがあったので、曙橋にあるBack in Townというライヴレストランに行ってきた。都営新宿線に乗るのは初めてという田舎モノ。事前に調べておいたんで迷いはしなかったけど、地下鉄の出口から路上に出てからふと思った。新宿区は禁煙なのか。田舎モノですんません。ビビッて煙草を出すのをやめてしまいました。
会場に入る前にとりあえず一服。店内も禁煙らしいので、ゆっくりと一本吸ってから会場に入る。そして、先輩達と合流して食事をしながら一息ついたところで演奏が始まった。二部構成らしく前半戦はアコースティックセットで緩やかに歌が流れ出す。だいぶ前にメジャーレーベルからレコードを出してるBohbahという男女の二人組みなんだけど、パーカッション&ドラムスに横瀬さん。サポートギター、ベース、キーボードは若手の3人という布陣で僕からすると大人数の編成だった。休憩を挟んでの後半戦、横瀬さんはカホーンからドラムセットに移り、ベースもエレクトリックベースになる。ギターはほぼアコースティックで、全体の印象はリズムがパワフルになっただけど、曲調自体はそのままの繊細さを保っていた。
その6人から紡ぎだされるのは良質のポップスだ。そして、たぶん僕の書き方は肯定的には響かないと思う。それは彼らの良し悪しとは全く関係なくて(いや良ければ良いほどというべきか)、僕はポップな音楽が大好きだけど、極上のポップスをやるバンドを生で見た経験がないものだから、ポップスライヴに対する免疫がないせいかもしれない。
のりちゃん(ボーカルの女の子です)とは昔ジャニスをやったことがあるけど、ああいうアクの強いモノは見れなかった。もちろんBohbahの音楽性を考えたら、ブルーズとかソウルといった要素はあまり出てこないわけだ。でもせっかく艶やかな声を持っているのにソウルをやらないなんてもったいないと思うのは僕の好みの問題なわけだ。
なんだか上の二つの段落は相反するように見えるうえに、ブルーズとかソウルとかジャンルを用いたから余計にわかりにくくなったかもしれないけど、言いたいのはポップとは形式に宿るわけではないということだ。ポップとはポピュラーであるということで、そうなるとマジョリティに受け入れられるのがポップということになるが、かといってポップなものを作り出す側がマジョリティに迎合しているわけではないので、ややこしくなる。もちろんマジョリティに迎合している作り手もいるかも知れないけれど、そんなのは僕は良質なポップミュージックに数える気にならない。
だいぶ話が逸れてきたな。Bohbahのライヴ自体は演奏も歌も良くて、MCはちょっと長すぎた感があるけど、それは多分緊張してたからだろうし、面白いことを言って客にも受けていたからよしとするべきだろう。なんだかんだとダラダラ書いたけど、僕の文章に何か不満げな響きがあるとしたら、演奏も上手で楽しそうに演奏しているのに嫉妬してるだけだろう。小さいな・・・。
例えば、僕がむちゃくちゃツボにはまった。なんてバンドがいたらそれはやっぱり売れなかったり、客がついていなかったりするんだろうから、それはそれで当人達にはあまり良くないことだろう。難しいね。
ちなみにこの「Back in Town」っていうお店は、僕が所属していた音楽サークルのOBの方がやっているそうだ。全然知らなかったけど。往年のアメリカンフォークミュージックが主体で壁にはキングストントリオとかピーターポール&マリーとかドッグワトソンとかのLPや写真がいっぱい飾ってあったとさ。もともとフォークソングサークルだしね。
さて、今日のタイトル「逃亡者」ですが、ハリソンフォードもトミーリージョーンズも関係なくて、今から実家に帰るっていうだけです。いつもお金がなくて困ってる僕ですが、人ごみは何より嫌いなんで、身銭を切ってグリーン車で帰っちゃうよ。CD一枚我慢ですな。そして、つかの間の現実逃避。
では、イッテキマス。

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