ふと電光掲示板を見上げたとき、時計は「45」のところで止まっていました。
そして、4thレフェリーが差し出したボードには「4」という数字が・・・。
でも、
「あと4分ある!」 周りのサポーターからも口々に声が出て、
「まだ行ける!」 サポーターの拍手や声援が一層大きくなったような気がしました。
ここまでの90分間、守備に攻撃に精度を欠いて、いつもの安定したゲーム運びとはほど遠く危なっかしい展開でしたが、サポーターの拍手や声はずっと続いておりました。
2−3という1点ビハインドの状況がしばらく続いていて「ゴールが期待できる」という、予感というか匂いさえ感じられないなかではありましたが、一方どこかで「必ず何とかなる」、いや、「何とかしたい」という強い気持ちをサポーターの間で共有していたように思います。
「負ける気がしなかったか?」と問われれば、「そんな気がしなかった!」と言うとウソになりますが、大変失礼ながら「草津ごときに・・・」という気持ちがどこかにくすぶっていたと思います。
おそらく草津が、時間の使い方、つまりリードしているときの逃げ切り方に長けた鹿島や浦和あたりのチームだったら、さっさと2−3のスコアのまま最後の長い笛を聞かされていただろうと思います。
そう考えたら、来季からのJ1だったら許してもらえないだろうことは想像に難くありません。
我々はもう、「J1の舞台で伍していかなくてはならない」ことを充分認識して、今季残り試合を闘っていかなければ、単に日程を消化するだけの意味のないゲームになってしまいます。
このゲームの結末は、ご存知のように寿人の同点ゴール、そして森脇の逆転ゴールで勝利を手にすることができたわけですが、最後の最後に「人もボールも動くサッカー」が発揮できたように思います。
記録上は、89分に2ゴール。
おそらく2分間くらいで2点取ったわけで・・・。
森脇の放ったシュートがゴールネットを揺らした瞬間、鳥肌が立ち不覚にも涙が出てきました。
周りのサポーターと何度もハイタッチをし、抱き合って喜びを分ち合ったわけですが、これまで応援してきた7年間でも経験したことのない興奮を感じながら、その涙のせいもあって興奮を気付かれないようにと思ってしまいました。
これまで、幾度となく流した悔し涙は忘れもしませんが、これほどの嬉しさを感じた涙も決して忘れることはないだろうと思います。
振り返ってみれば、森崎和幸とストヤノフという攻守の「飛車角」を欠いたことが苦戦の根底にあることは明白なのですが、そんな状況でも「何とかして勝つ!」という強い気持ちが結果に表れたことに満足しながら家路に着きました。
もちろん(?)、BAからの帰り道(およそ10キロ)は次男の自転車伴走つきで50分走って帰りました。
おかげで今日は「激しく筋肉痛!!!」っていう状態になりましたが、来週の宮島クロカンに向けてはいい調整(?)になったのではないかなと思います・・・。
そして・・・ウチに着いたら、嬉し涙は乾き、心地良い汗に変わっておりました。

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