2006/1/7

病床のお祖母ちゃんに贈る・・・振袖姿。其の一  着物の着付関係(和服)

5日、千葉県柏市から2人の来客があった。その人は、私の生まれた家の遠縁にあたる人で、私が幼少時から姉と慕っている人だ。元々は母の教え子、共働きだった両親が私のお守り役としてお願いしていた人、Sさんである(動きの激しかった?私のお守りは随分、体力が必要だったらしい)。Sさんは結婚してから千葉に住んでいる。そしてもう1人は、20才を迎えたSさんの娘さん、Kちゃんだった。Sさんは、以前から「娘が成人の時は、ほたるに着付けをして貰って写真を撮るね」と言っていたが、遂にその話が実現したのである。Kちゃんは諸事情があって引き篭もりになり、一旦高校を退学したが、そこから頑張って通信教育で卒業し、大学受験をした。そして昨春、晴れて大学生となっている。駅伝で言うと繰り上げスタートだったが、その頃を振り返るとよく頑張ってここまで来たと、Sさんとも電話で話していた。Sさんのご主人はロシアとの貿易関係のお仕事をなさっていて、以前「ロシアからの贈り物(パレフの箱)」という記事にも、私の先輩として登場している。
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http://diary.jp.aol.com/applet/hotarudesu/20051102/archive

Sさんのお母さん即ち、Kちゃんのお祖母ちゃんは、腰の圧迫骨折から手術をなさったが、神経に付加がかかっていたのと、お年のせいもあり今は病院で寝たきりになってしまわれた。Sさんは、お祖母ちゃんが自分の為に、仕立ててくれた品を着せ、お祖母ちゃんを元気付けたいと言っていた。その品は、呉服屋さんで反物を選び、お祖母ちゃん自らが縫って仕立た紅型の振袖であった。帯締めもお祖母ちゃんが組み紐で組んだ貴重な品だった。Kちゃんは、同級生から1年遅れているので、始めは「成人式には行きたくないし、振袖も着る気がない」と言っていたが、『お祖母ちゃんの為に着よう』という気持ちになり、更に小さい頃から何故か?私を慕っていてくれたという事もあり、光栄にも「ほたるさんが着せてくれるなら、まずは着て写真だけでも」、という気持ちになってくれたようだった。
クリックすると元のサイズで表示します 店内エントランスの生花の前で

前日から新幹線等にて、名古屋経由でお店まで来て頂き、着物の準備をし終えてから、お店の近くのビジネスホテルに泊まって貰い、着付け当日を迎えた。Kちゃんは、着物を着る気がなかったので、秋に髪をショートカットにしてしまっていたが、何とかとめ、アップ風に仕上がった。Kちゃんは勿論、Sさんも、その仕上がりに驚いていた。来店していて下さった他のお客様達も、「よくその長さで、上がったねぇ」と感心して下さったが、受け狙いの私は「いえ、上がったのでなく、上げたのです。いや、はりつけたのかな?」と答えた。店内には笑いが起こった。メイクを自然にして、ネイルを塗り、その後、着付けに入った。
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振袖は、お祖母ちゃんの手入れがよく行き届き、とても綺麗な状態だった。着付けていくと、まるでKちゃんに誂えたかのように思えた。仕上がる頃、いつの間にかSさんは涙汲んでしまった。20年間育てた色々な思い出が、こみ上げてしまったそうだ。人にはそれぞれドラマがあり、その重みはそれぞれだけど、自分のドラマの中では主役なんだな…と改めて感じながら、着付けを終えた。店内で撮影後、写真館へ行き、記念撮影をした。最初の予定だと、撮影後は脱いで、新空港『セントレア見学』に行く予定だったが、Kちゃんは「勿体無いから脱ぎたくない」と言ってくれたので、振袖姿のまま、セントレアへと向かう事にした。このように『少しでも長く着ていたい』という気持ちになってもらえるのは、着せた者としては、冥利に尽きる思いだった。
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