2006/1/24

ライブドア王国崩壊か?ゲーテの「ファウスト」との共通点…2  株式

物語の中の第1部で主人公のファウストは、前記したように、悪魔と契約し、偉大な魔力を手にした後、ギリシア神話の英雄達をこの世に呼び出して、トロイ戦争の発端になった美女ヘレーネを手に入れる。しかし絶世の美女や、有り余る富と、永遠の命までを手にするが、巨万の富も、女性の美しさも、永遠の時間から比べると一瞬のもので泡沫にしか過ぎなかった。ファウスト自身の心に残ったのは、年をとらないがゆえの永遠の苦しみだけで決して幸せではなかった。しかし、その事に気付かず、欲を出しすぎたファウストは、悪魔との契約が切れても、命を長らえたいと申し出るが、魂を地獄へ落とされてしまうのであった。そして第2部では、ファウストが、富や名声、権力では人は本当の幸福は得られないと気付き、本当の幸福とは何なのかと考え始め、1人の美女に導かれて心の安らぎの天国ヘと登っていくのである。物語は、このように綴られているが、この中からは、ゲーテの哲学的「幸福論」を読み取る事が出来る。私は堀江氏の報道を見聞きしながら、このファウスト博士の事を思い出していた。

クリックすると元のサイズで表示しますファウスト」や「若きウェルテルの悩み」を書いた文豪ゲーテ

さて話を戻して、現在のライブドアは、昨年のニッポン放送買収合戦で和解し、フジテレビから1470億円の資金を得た事もあり、2005年9月末現在の連結決算で948億円の現金・預金を保有している。この数字は「資産だけでもかなり魅力的」であり、その傘下にはネット通販大手のセシールや中古車大手のライブドアオート、ライブドア証券など競争力のある企業を複数抱えており、「2000億円以下ならば、買収に手を挙げる企業も出てくる可能性がある」と報じられている。既に外資系の大手ネット企業が同社に関心を寄せているとの情報も出回って居り、大幅に下がった株価を狙って本体ごと買収するという話も浮上しているという。堀江氏の指揮の下、M&Aを繰り返し、時価総額世界一の企業を目指し、株式の上場6年足らずで、44の子会社と5つの関連会社を抱え込んだライブドア王国…。堀江氏の逮捕劇によって一転し、買収される側に回るという皮肉な運命を辿るのだろうか…。
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尚、ゲーテの「ファウスト」は、戯曲としては、ファウストが心の天国に行くというハッピイエンドに終わっている。「お金で人の心も、幸せさえも買える、手に入らないものはない」。と豪語した堀江氏は、今、社長の地位を失い、権力の象徴としてきたお金さえも失いつつある事態になってしまった。堀江氏が、ファウストが辿り着いた「ファウストの幸福感」のように「心から幸せだ」と感じられる時を、迎えられる日が訪れるのだろうか…? ライブドアショックの激震が、今日になっても激しく揺れ続ける中、そんな事を思った。   
◎ライブドア元社長の名前は、逮捕されたが文中では堀江氏と記している。
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