2006/6/3

サッカーW杯まで1週間…日本チーム・ジーコ監督に思う事  サッカー&ワールドカップ・ドイツ大会

ワールドカップドイツ大会まで、後一週間を切った。ベルリンでは、W杯の展示館「サッカー・グローブ(地球儀の意)」が、最終展示場所のブランデンブルク門前に開館した。2003年10月からミュンヘンなどW杯ドイツ大会の開催12都市を巡回し見学者は延べ74万人に昇った。このグローブは、2F建てで、高さ15メートル、重さ60トンあるという。2002年W杯、ドイツ代表GKカーンの手袋などを展示してあるそうだ。決勝戦が行われる7月9日まで公開される。日本代表は、怪我の為帰国した田中選手に代わって、急遽召集がかかった茂庭選手も合流し、大雨の中で、ジーコ監督の見守られながら、ランニングやダッシュ等、身体的(フィジカル)強化に取り組んだようだ。
クリックすると元のサイズで表示します ベルリン会場の「サッカーグローブ」

ドイツでは、ここ最近、天候が良くなく低温が続き、選手達の体調管理が懸念されている。テレビのニュースで流される雨天の映像に、ジーコ監督も風邪など引かれなければいいが…と思ってしまった。ジーコ監督…本名はアルトゥール・アントゥネス・コイングラ。愛称のアルトゥールジーニョ(やせっぽちの意)が、簡略化されて「ジーコ」と呼ばれるようになったそうだ。ブラジルのリオデジャネイロ市郊外に、6人兄弟の末っ子として生まれたジーコ監督は、6才まで母の母乳を飲んでいたような甘えん坊だったという。勝利の為なら、何の躊躇いもなく自分の意志を貫き通すジーコ監督にその面影すら微塵も感じない。一昨年、W杯に向けて、コーチ陣を整える際も、日本サッカー協会の川渕会長から、選手と意志の疎通がはかれる日本人コーチの入閣を提案されたが「外からガタガタ言われる程、集中できなくなる事はない」ときっぱり断った。サッカー選手としても、職人気質であったが、その頑固一徹な気質は、監督になってより一層強くなった気がする。

そんなジーコ監督は、現役時代、W杯に苦い思い出がある。1986年、メキシコ大会。ジーコ監督が選手として出場した最後の大会だった。準々決勝のフランス戦…膝の故障を抱えたまま、途中出場をしたが、勝ち越しの好機だったPKを外し、勝敗の責任を負う事となった。「(故障を抱えていても)国の為という周囲の圧力で出場したが、あのPKで自分のイメージを汚してしまった」。そう、振り返るからこそ、今回の代表メンバーの人選で、両足首の怪我でコンデションが良くない不動のエース、久保選手を外した事も納得できた。ジーコ監督は、そのトラウマと戦いながら38才で来日し、現役復帰と共に「鹿島アントラーズ」の前身「住友金属」に入団した。当時監督の鈴木氏の采配にも、注文をつけ、試合後は選手交代の意途など、しつこく尋ねて来たのだそうだ。
ジーコ監督と選手達(ドイツ・ボンにて) クリックすると元のサイズで表示します

Jリーグ開幕を翌月に控えた1993年、クロアチアとの練習試合で鹿島が1対8で大敗すると、自分の意志を通し抜き、自ら選んだ選手と新布陣を採用させ、結果チームをJリーグ創立年初優勝に導いた。当時の発言「私が監督だった」は、波紋をよんだが、勝利の為にと、貫いた信念に結果、誰にも文句を言わせなかった。そんなジーコ監督が日本チームの選手達に教えたのは、型にはまった組織プレーではなく、選手の個性を重んじ、自分で考えるサッカーだという。ジーコ監督は、私生活から流儀を重んじる。遠征先のホテルでは、旅装を解くと、持ち込んだ本や雑誌も、机の端に揃えて置かないと気がすまない。朝食のクッキーは1枚ずつ専用台に並べてから口に運ぶそうだ。そのこだわりを持った性格が監督としてのジーコにもよく表れている気がした。「肉体は騙せない」。ジーコ監督のトラウマから生まれた強い信念の元、例年より寒いドイツでの選手達の体調が気になる所だ。監督始め選手達が怪我をしないよう、病気にならないように…と祈りながら天候の回復を願っている。

因みに深夜のニュースでは、去る5月27日、マグニチュード(M)6クラスの地震に襲われたインドネシアのジャワ島で、家族や近所で助け合い、生活再建への一歩を踏み出す様子の中、避難している子供達が、1つのボールを追いかけてサッカーをしているシーンが報道された。子供達の表情には笑顔があった。スポーツは、時として夢と希望を与えてくれる。あの子供達は、W杯を観る事ができるのだろうか?是非、見せてあげたい…その為に、私が出来る事は無いだろうかと考えつつ、W杯に参加する全ての選手達が、怪我や病気にも見まわれず、ベストを尽くせるように…と、願ってやまない。


◎ジーコ監督 公式HP
http://sports.nifty.com/zico/

◎参考 中日新聞・中日スポーツ紙面より
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