2006/6/17

上川主審チーム…イングランド対トリニダードトバコ戦を観戦して  サッカー&ワールドカップ・ドイツ大会

昨深夜、上川徹主審と広嶋禎数副審の担当する、イングランド対トリニダード・トバゴ戦を観戦した。両国旗の入場の後、アンセムが流れる中、キックオフ後に22名の選手達が追いかける…1つのボールを持って登場してくる上川氏の姿は、凛々しく観ていて鳥肌ものだった。反面、イングランドはフーリガンが多い為、審判に向けられる目も厳しいと想像でき「大変だな」と、少し心配にもなった。その試合が始まろうとしていた。W杯の初戦、パラグアイに辛勝し勝ち点3を得たイングランドは、20日に行われるスウェーデンとは、相性が良くなく、これまでのW杯では勝ち星がない。ゆえにトリニダード・トバコ戦で勝ち点3を上乗せして、リーグ突破を決めに来ると予想された。
クリックすると元のサイズで表示します 上川徹主審とイングランド主将・ディビット・ベッカム

対するトリニダード・トバコは、第1戦を強豪スウェーデン相手に、ゴールを守り抜いて歴史的勝ち点1を上げていた。レッドカードで退場者を出し、後半の大部分を10人で戦いながらも、最後まで集中力を切らさず、体を張った守りで得た価値あるスコアレスドローだった。まるで優勝したような喜び方のベンチとサポーターの姿に感動した。このように体を張った守りが神髄のトリニダード・トバコとイングランドの試合では、レッドカードが出る程に白熱するような気がして、上川氏の審判としてのゲームコントロールぶりが問われ、逆にこの試合をコントロール出来れば、上川チームの評価は一段と高く上がるはずだと思った。

試合は開始後から予想通り、イングランドがボールを支配し、3倍の数のシュートを放つも、トリニダード・トバコの鉄壁の守備に得点につながらなかった。逆にトリニダード・トバコは、ディフェンスで奪ったボールをあっという間に攻撃に切り替え、イングランドのDF、ジョン・テリーが、あわやゴールラインを割るというシュートを片足で防ぐ冷や汗もののシーンがあった。フラストレーションが溜まって行くイングランドの選手達…。試合はファールが多くなりつつあった。しかし、上川氏は、言葉だけでなく、国際大会での経験上で身につけた表情によるフェイスコントロールで選手達をたしなめていた。そんな上川氏の吹く笛に観客のブーイングも少なかった気がした。
MOM(マン・オブザ・マッチ)に選ばれたベッカムクリックすると元のサイズで表示します

そして後半38分、全てのうっぷんを晴らすようにイングランドのキャプテン、ディビット・ベッカムのピンポイント・クロスから、FW、198cmのクラウチのヘディングシュートが決まった。更にロスタイムに入った46分、またもベッカムのアシストからMF、ジェラードのシュートがネットを揺らした。イングランドは2得点をあげ勝利し、ベッカムはMOM(マン・オブザ・マッチ)に選出された。試合終了後、上川氏に握手を求めたベッカムの笑顔が印象的だった。ネット上の新聞各紙によると、今大会では、試合後に主審が判定ミスを認めるケースが何件かあったが、上川氏らは2試合を無難にこなし、国際サッカー連盟(FIFA)審判委員会の評価も高まっていると報じていた。是非決勝トーナメントでも、その凛々しい姿を再び見せてほしいと願っている。

また、この試合、破れたもののトリニダード・トバコのレオ・ベーンハッカー監督の言葉が忘れられない。試合前は、「(イングランドとの)力の差を、勇気とチームのまとまりで乗り切る」と言い、試合後は「選手達の勇気と情熱に感謝する」と答えた。人口130万人、千葉県程の大きさの地中海に浮かぶ島…トリニダード・トバコ。今大会の出場国の中で最も小さい国を、W杯初出場に導いたベーンハッカー監督は、オーストラリアのヒディング監督と同じオランダの名将だ。彼の指揮の下、トリニダード・トバコは、1年間でチームを再生し、W杯予選の最終節でメキシコを破り、アジアのプレーオフに進出、バーレーンをくだして悲願を果たしたのだ。その健闘ぶりを、イングランドのサポーター達も讃えていたような良い試合だった。私は審判の評価は、何を基準にするのか?よく判らないが、試合を荒らさず、観た後も清々しい気持ちになれた試合へとコントロールしてくれた、上川審判チームに感謝したいと思った。尚、このニュンルンベルクでは、18日に日本対クロアチアの試合も行われる。日本選手には、トリニダード・トバコの堅い守りとイングランドの巧みな攻撃を合わせたような戦いぶりを望みたい。

◎参考
ワールドサッカーマガジン・ベースボールマガジン社

★審判について、物議をよんでいた中村俊輔選手のゴールについて、中村選手の桐光学園時代の同級生のHさんが、コメントを寄せて下さいました。ご両親はお仕事のご都合で現在愛知県にお住まいで、お母様とは、一寸したご縁で知り合いでした。お母様とは、偶々W杯の始まる前に中村選手の結婚式の逸話とかを、お話していたのですが、その息子さんが拙ブログを探して来て下さり、貴重なご意見を書いて頂きました。是非「日本チーム初戦・川口選手の活躍ぶりとクロアチア戦に向けて」のコメント欄をご覧下さい。
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