2006/6/21

ブラジル対オーストラリア戦を観て…日本チームに託す事  サッカー&ワールドカップ・ドイツ大会

日本対クロアチア戦の1時間後にキックオフとなったブラジル対オーストラリア戦、続けて観戦すると意気込んでいたが、日本の応援でどっと疲れが出たのか、そのまま熟睡してしまった。VTRは予約してあったので、翌日結果を知ってからゆっくりと観戦した。結果は2対0でブラジルの勝利、ブラジルは決勝トーナメント進出を決定していた。私はブラジルチームが余裕で試合を進めていたと想像した。ところが…である。蓋を開けてみたらクロアチア戦に続いて、オーストラリアにも苦戦しているではないか?!前回大会の得点王、怪物ロナウドが、怪我による練習不足から、その強さとスピード、巧みさも既に失っている気がした。
クリックすると元のサイズで表示します 後半4分、先制点を入れたアドリアーノ。
(16日に、長男が誕生したばかりだそうだ)。


そもそも、ブラジルチームは、大会直前の強化試合として、今月4日に組んだニュージーランド戦の1戦のみで、パレイラ監督も「実践が少なく難しい面もある」と語っていた。ブラジルチームは、欧州トップクラスのクラブの主力で活躍している選手達揃いで、シーズンをフルに戦った主力選手の体調を考慮し、疲労回復に重点を置いた為、直前の試合を組まなかったという。W杯の予選リーグを強化合宿代わりにし、チームの連係を計り調子を上げて行く計画のようにも思われた。この調子では日本も勝てる…と思いつつも、こんなものではない!と思い直しながら、その圧倒的な強さと技術、層の厚さ、積み重ねた歴史を考えると、目が眩む程になってしまう。
得点に喜ぶブラジル選手達  クリックすると元のサイズで表示します

最早、怪物でなくなったロナウドをFWに据えたブラジルを観て、今大会で新旧のスターが、入れ替わる時が来ているのかもしれないと思った。そう考えると、1996年以降、メンバーに大幅な入れ替わりのないフランスは、世代のメンバーを凌駕する選手がでてきていないのが、気がかりだ。そういう観点から見てみてもブラジルは、既に若手が台頭し活躍し始めている。新旧の入れ替わり…ブラジルの強さは、その辺りに秘められている気がした。カルテット・マジコ(またはクアドロ・マジコ)と呼ばれた魔法使いの名前でさえ、2005年のコンフェデ杯では、ロナウド不在の穴を見事に埋めたロビーニョ(22才)を加えた、カカー(24才)、アドリアーノ(24才)、ロナウジーニョ(26才)と1980年代生まれの4人で占めた。まだまだ世界に君臨するとは言われながらも、1970年代生まれのロナウド(29才)、ロベルト・カルロス(33才)らから、自然に引継ぎが行われつつあるのだ。

現実に、対オーストラリア戦で入れた2点目は、控えとして途中出場した、フレッジ(22才)からパスを受けたロビーニョ(22才)がシュートし、ポールに跳ね返されたボールを再び押し込んだのもフレッジだった。このフレッジは、リカルド・オルベイラの負傷を受けて、急遽召集された選手である。フレッジの活躍は、ブラジルの選手層の厚さを物語る。その要因として、サッカーが国技とも言われるブラジルのお国柄もあるだろう。また、クロアチア戦で華麗なミドルシュートを決め、オーストラリア戦でも活躍著しいカカー選手は、前回の大会では、セレソン(ブラジル代表)として参加するも、一次リーグのコスタリカ戦で、たった18分間の出場だった。ベンチで試合を見続けたカカー選手は、その悔しさを胸にACミランへ移ってから、トレーナーが止める程に練習に打ち込んだという。
クリックすると元のサイズで表示します 2点目を入れ、存在をPRしたフレッジ。

その努力がACミランで開花し、W杯のピッチで大輪に開きつつある。カカー選手の甘いマスクとは裏腹の攻撃的なプレースタイルは、きっと決勝トーナメントでも注目の的となるであろう。ロビーニョ然りである。オーストラリア戦の後半27分、ロナウドに代わってピッチに入ってからは、自由自在に走り回り、ロナウジーニョのマークについた、相手選手を引き離した。ロビーニョが入ったブラジルは、その豊富な運動量に誘われて、まるで水を得た魚のように元気になった。実際、国民全てが監督というブラジル国内では、ロナウドよりロビーニョを先発に…という世論も多くなっているようだ。カカーとロビーニョ、この2人が、フットボールジャグラー…ロナウジーニョの周りを走り回る時、そこに死角は無い気がする。しかし、サッカーの試合に不可能はない。日本もオーストラリアの、ブラジルを苦しめた組織的プレーを見習いながら、チャンスは少なくても、それを生かして得点に結びつけて欲しい。ブラジルの底力を感じながら、そんな事を思った。

◎箸休め
友達と次の日本戦について話していると、ブラジルは決勝トーナメント進出を決めたのだから、主力選手を休ませてくれないだろうか?とか、ジーコはブラジルのサッカーの神様だから、手加減してくれないだろうか?とか、藁をも掴む逃げの発想になったりする。いやとんでもない、ブラジルは、まだ無失点だ、プライドにかけて失点は防ぐだろう。サッカーの神様が監督の日本相手だからこそ、敬意を持って、全力で当たってくる気もする。全力のブラジルから得点を奪ってこそ、日本はその力を世界に知らしめる事が出来るのだ。…等と言い聞かせつつ、何故か武者震いをしている私であった。
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