2007/3/5

フィギュア世界選手権を前に…Jr.世界選手権2位の長洲未来  フィギュアスケートと浅田真央選手

フィギュアスケート世界選手権まで残り15日となった。今年は、東京体育館にて、3月20日から25日まで開催される。日程は、20日にオープニングセレモニーが開催され、アイスダンスのコンパルソリーダンスと、ベアのショートプログラムに始まり、21日には男子のショートプログラム、22日には男子フリー。そして23日に女子ショートプログラム、24日にフリーと行って、アイスダンス、ペア、男子シングル、女子シングル、全ての競技で世界チャンピオンが決定する。日本からは、アイスダンスに、木戸・渡辺組、男子シングルには、高橋大輔、織田信成。女子シングルには、浅田真央、安藤美姫、中野由香里がエントリーしており、注目の女子シングルでは、昨年の世界チャンピオン、アメリカのキミー・マイズナーや、韓国の金ヨナらとのメダル争いに注目が集まっている。
クリックすると元のサイズで表示します 世界Jr.で5位となった水津瑠美、16才。

一方、シニアの世界選手権に先駆けて、ドイツのオーベルストドルフで行われた、世界ジュニア選手権は、現地時間の3日最終日を迎え、女子シングル、フリーの演技が行われた。日本選手としては、浅田真央が抜けた後、昨年4位で全日本ジュニアチャンピオンの武田奈也(東京・日本橋女学館高校・18才)に期待がかかっていたが、彼女独自の長い手足を生かした演技が出来なかったのか?126・43点と点数が伸ばせず、9位に終わり、日本選手の中では、初参加の水津瑠美(東京・駒場学園高校・16才)がSP8位から、フリー4位の巻き返し、総合で134・95点の5位が最高だった。
1位となったCaroline ZHANG、13才。 クリックすると元のサイズで表示します

優勝したのは、アメリカの13才の選手、キャロライン・ザン。SPで首位に立ち、フリーでも1位、169・25点で逃げ切り、初優勝した。何とこの大会1位から3位までアメリカ勢が独占。フィギュア大国・アメリカを強く印象づけた結果となった。キャロライン・ザンはマサチューセッツ・ボストン出身、中国系のアメリカ人で、浅田真央がジュニアチャンピオンになった時の得点179・24点には及ばなかったものの、日本選手を大きく引き離して優勝、ジュニア・グランプリファイナル(Jr.GP)の覇者の強さを見せ付けた。私は、この試合を観る事が出来なかったが、注目していた選手は、そのキャロライン・ザン選手に続いて、163・84点と2位に入った、全米ジュニアチャンピオンの長洲未来だった。長洲未来も、キャロライン・ザンと同じ13才である。
クリックすると元のサイズで表示します アメリカと日本、両国籍を持つ13才の長洲未来。

長洲未来は、両親共に日本人で、ロサンゼルス郊外で寿司店を経営しているそうだ。アメリカで生まれた為、日本国籍とアメリカ国籍の両方を持っている。長洲未来は、既に3回転ジャンプ全てをマスターしており、現在トリプルアクセルに挑戦中だという。昨年までは国際大会に出場経験がなかったが、今年1月の全米選手権で、先に書いたJr.GPファイナルで優勝していた、大本命のキャロライン・ザンを破って優勝、一躍脚光を浴びた。私もフィギュア経験者のスピンさんから、キャロライン・ザンの話はお聞きしていたが、長洲未来については、このニュースで初めて知った。いかに無名だったかは、アメリカのウェブサイトでも、過去のデータが少ないことに裏付けられる。この彗星のように登場した長洲未来について、日本のスケート関係者からは「何処かに隠してあったのか?!」と感嘆の声が聞かれたという。家庭の事情で衣装もレンタルが多く、資金調達の為に、所属スケートクラブがエキシビションを開催し、彼女を選手権へと送り出したという逸話も残されている。尊敬する選手は、ミッシェル・クワン、浅田真央だそうだ。

長洲未来は、アメリカでは、昨年、浅田真央を破ってジュニアチャンピオンとなった金・ヨナと風貌が似ている?と「金ヨナ2世」と呼ばれているらしい。身長は143cmと、まだまだ低いが、顔が小さく手足が長い点も、金ヨナと似ていると言われる所以であろう。この13才のアメリカ両選手に共通するのは、2人ともアジア系で、非常に体が柔らかいという事である。キャロライン・ザンが真珠貝のように見えるという、パール・ポジションと名付けられた、中国雑技団ばりのスピンをみせれば、長洲未来もビールマンスピンから、踵を腰につけてしまえるという柔軟さを持っている。その柔らかさは、写真で見ても、見慣れていないと「美しい」と言うよりまず曲芸のように見え、異様に思えてしまい、成長期に背骨の軟骨は大丈夫なのだろうか?と余計な心配すらしてしまうほどだ。
真珠貝のような?Caroline のスピン クリックすると元のサイズで表示します

フィギュアスケート選手も、特に女子選手は、体操選手のように低年齢化して行くのだろうか?私は現在の採点法は、得点を見るだけで、演技の内容が分かり易いとは思っているが、ジュニアの選手が、体の柔らかさと身の軽さを武器に、ジャンプやスピンを決めて得点を加点して、シニアの選手を脅かす傾向になって行くとしたら、もう少し表現力とか、経験を生かせる芸術面での評価も、見直した方が良いのではと思った。どちらにしても、キャロライン・ザンや長洲未来が、バンクーバーオリンピックでは、浅田真央らのライバルとなって、登場して来るような気がしてならない。(以上、敬称略。※写真はyahoo photoより)。
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