2006/6/22

日本対ブラジル戦、1日前に…日本チームに思うこと  サッカー&ワールドカップ・ドイツ大会

決戦の時間まで後1日半となった。日本チームは、合宿先のドイツ、ボン市で、ジーコ監督の指示の元、ブラジル戦に備えて530本ものシュート練習という特別メニューをこなした。シュート練習は1時間20分に渡って行われ、更に中田選手と小野選手は、居残ってシュートを打ち続けたという。過去の例からすると、過去試合2日前の練習でジーコ監督は、戦術練習を行わせるのが通例だったようだ。しかし、決勝トーナメントに進むには、ブラジルに2点差以上をつけての勝利が不可欠、勿論クロアチアがオーストラリアと引き分け以内という事が前提でもあるが、とにかく、点を取る事…枠内への確実なシュートを決める事を徹底して、選手にイメージ付けたようだ。
クリックすると元のサイズで表示します ジーコ監督の指示を聞く選手達。

各新聞紙面によると、ジーコ監督は「ジェイド」という言葉を絶叫していたという。「ジェイド」とは、ポルトガル語で、シュートの蹴り方、フォームという意味で、選手達には、インパクトの瞬間に足首を固定する練習を繰り返させたそうだ。ジーコ監督自身も、現役時代にシュート練習を繰り返し数を重ねる事で、シュートのフォームを安定させた。そして、どんな体勢からでもシュートを打ち出せるように特訓して来たのだという。同じような事を、以前読んだサッカー雑誌の中のインタビューで、マラドーナ氏も語っていた記憶がある。ブラジル戦を前にして、基本中の基本を徹底的に練習させたのだ。中村俊輔選手も「ブラジル相手には、戦術を考えてやるレベルではない。自分達のサッカーを無我夢中でするだけだ」と語っており、昨年のコンフェデ杯時の感覚を、思い出しているという。
コンフェデ杯で活躍した大黒選手。 クリックすると元のサイズで表示します

今大会、決勝トーナメントへと勝ち上がるには、失点0のブラジル相手に、2得点以上を入れて勝ち点を取らねばならない。ジーコ監督が就任以来、日本チームが戦って来た試合数、71試合を振り返ると、日本チームの得点平均は、1試合1・59点で、2点差以上の勝利は、15試合あるが、その殆どがアジア勢からで、アジア以外の地区の国相手では、僅か5試合しかない。反対にブラジルは、W杯8大会連続出場、89試合を戦って来たデータでいうと、2失点以上の黒星を記したのは、たった6試合。そして現在は、W杯9連勝中である。その連勝を一次リーグで黒星をつけてストップさせるのは、ブラジルの選手のみならず、国民が許すはずがない。どちらにしても、非常に厳しい数字である事には間違いないが、試合は何が起こるか分からない。ジーコ監督は、「髪の毛1本程のチャンスでも、チャンスがある限り、それにすがりつく、皆も同じ気持を持って欲しい」と強い口調で選手達に訴えたそうだ。

一方、21日付のイタリアのスポーツ紙、ガゼッタ・デロ・スポルトは、W杯1次リーグの各組第2戦で活躍したベスト11を発表し、GKはクロアチア戦でPKを止めた好セーブが光った、川口選手が選ばれたという朗報が届いた。川口選手の神がかり?な好セーブは、1996年のアトランタオリンピックでブラジルを無失点に押さえ、それは「マイアミ(アトランタ)の奇跡」と呼ばれ語り継がれている。また、記憶の中に強烈に残っている、1997年のワールドカップ最終予選でのイラン戦。そして激闘の2004年、アジアカップ……。と絶対絶命のピンチを歓喜のシーンへと一変させて来たのも川口選手の好セーブだった。奇しくも8年前、同じシュチエーションで向えたクロアチア戦では、失点を許し最終試合を待たずにリーグ敗退が決まった。川口選手は、その因縁の相手をノーゴールに封じ込み、リベンジを果たしたのであった。しかしながら、周知の如く得点に恵まれず、勝ち点を得る事は出来なかった。
クリックすると元のサイズで表示します 体調も快復し、その左足に期待できる中村選手。

ブラジル戦では、勿論2点差以上に、こだわりたいが、最低でも、MOM(マン・オブザ・マッチ)や、ガゼッタ・デロ・スポルト誌のベスト11に、日本のFW陣、いや(川口選手には申し訳ないが)GK以外の選手の名前が上がるのを、期待していたい。中村選手も、ドイツ入りしてから、足の筋肉の不調や、風邪に泣かされてきたが、この数日で「体が軽い」と本人が言うほどに、調子を戻して来たそうだ。ドイツ戦で痛めた足首の状態が懸念される加地選手も、練習は大事をとって控えているが、試合には出られるという。クロアチア戦で右足首を捻挫した稲本選手も、元気に復帰し練習に加わった。私も色々とマイナス材料を書いてきたが、意外に、ブラジル相手と聞いて、伏せ目がちで弱気になっているのは、私達ファンだけかもしれない。選手達の朗報を頼りに、前を向いて応援しよう。選手達がサッカーの基本を練習したように、私達ファンも初心にかえり、選手達の力を信じて心から応援するべきだと思った。選手達には、伸び伸びと試合をして欲しい…。それぞれの未来の為に、そこに一筋の光が差している限り…。

◎参考
中日スポーツ、中京スポーツ各紙。週刊サッカー7/4号(日本スポーツ企画社)より
 

尚、6月22付の中日スポーツによると、中田選手が居残ってまで打ったシュートは、90本に登り、選手全員合わせると598本になったという。川口選手は、そのシュート全てを1人でゴールマウスに立って受けたそうだ。2試合でシュートを決められなかったFW陣も奮起し、堂々と胸を張れるようになって欲しい。
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