2006/7/10

ドイツ…4年後に繋がるシュバインスタイガーのミドルシュート。  サッカー&ワールドカップ・ドイツ大会

0対0の均衡は、両国ゴールキーパー、ディフェンス陣の好セーブが続き、なかなか破れなかった。特に今大会、初めて登場したドイツのカーンの好セーブが光った。彼のプレー1つ1つに会場からは、大きな拍手が起こった。カーンは、今大会、同じ年のレーマンに正GKの座を譲ってきたが、ベンチでは、大声を出し、チームメイトを力づけていた。カーンの3位決定戦でのスタメン発表は、ドイツ国民を始め、多くのサッカーファンを喜ばせただろう。久しぶりに見せてくれる、その勇姿に大きな期待を持っていたと感じた。カーンもその期待に充分応えていた。試合が動いたのは、後半に入ってから…11分に、21才の若きMF・シュヴインスタイガーが、ペナルティーエリアの外でボールをキープし、フェイントでポルトガルDFをかわして強烈なミドルシュートを放った。更に4分後には低いFKでゴールを狙って、オウンゴールを誘った。そして33分、1点目のシュートより更に鋭い弾道のミドルシュートでゴールネットを揺らした。
クリックすると元のサイズで表示します 全得点に絡んだシュヴインスタイガー。

このシュヴインスタイガー…私には、日本が親善試合で戦った時、加地選手を怪我に追いやった…というマイナスのイメージがあったが、その足前は、なかなかのものだった。今大会、ベストヤング賞に選ばれたチームメイトのFWポドルスキとは、同年。ユース時代からの長い付き合いで、ポドルスキのゴールアシストをする選手としてその名を馳せていた。そして、キャプテンでMFのバラックとは、現在同じバイエルンでプレーしている。大会委員長・ベッケンバウアー氏が、『世界で最も得点力のあるMF』とバラックを称賛すれば、バラックは、『自分の後継者となるだろう」と、シュヴインスタイガーの名を挙げた。バラックに叩き込まれたミドルシュートは、鋭くゴールに突き刺さるだろうと、大会前の予想誌にも書かれていたのだ。2点目を決めた時、興奮のあまりユニホームを脱ぎ、上川主審からイエローカードを出されてしまったという、若さゆえの青さも見せたが、ポドルスキと共に4年後のW杯へ向けて、ドイツサッカー界を担う選手に育つのは間違いないと思った。

ドイツチームは、大会前、クリンスマン監督の若手起用というメンバーの改革に賛否の声が上がっていた。チームとしての完成度もホームの利を生かせるとは言いながら、決して高くなかった。しかし、開幕試合のドイツの得点ラッシュに大会は、急激な盛り上がりを見せ、ドイツチームは、試合を重ねるごとに選手達は成長し、ベテランの選手達は更に円熟味を増して行った。ドイツは惜しくも決勝には進めず、優勝こそ逃したが、大会前、不安視されていたディフェンス陣の好守が目立ち、引き締った試合ぶりで愉しませてくれた。特にGKレーマンの好セーブの数々は、W杯の歴史上に刻まれるシーンとなるだろう。そしてこの試合のカーン…。ドイツには素晴らしいGKが2人いた。レーマンとカーン。この2人の長年の経験を生かした働きぶりと若手の成長が、ホスト国ドイツを3位へと導いたのだと思った。
有終の美・好セーブを見せたカーン。 クリックすると元のサイズで表示します 

カーンは、試合後のインタビューで感謝の意を示しながらも、引退の強い意志を表明した。準決勝まではベンチで、そしてこの試合中は、ゴールネットの前で、チームの選手達を見守り続けたカーンは、ドイツサッカーの伝統が、既に若い選手へと引き継がれつつある事を確信したに違いない。また、この試合の舞台となったシュトゥットガルト出身のクリンスマン監督は、故郷のファンの声援に勝利で応えた。メダル授与の際、クリンスマン監督を抱きしめて讃えたのは、クリンスマン監督が現役時代の監督、ベッケンバウアー氏だった。私はその映像を観て、伝統とはこのように引き継がれていくべきだと痛感した。
クリックすると元のサイズで表示します ドイツチーム・表彰式後の記念撮影で。

4日前、イタリアに破れて、涙を流したドイツの選手達…。モチベーションの維持も懸念されたが、会場の大声援と揺れるドイツ国旗に後押しされて、引き締った試合ぶりを披露してくれた。試合後の表彰式…ホスト国のプレッシャーから解放され、精一杯戦った充実感溢れる選手達の、こぼれんばかりの笑顔が眩しかった。
観客に応えるドイツ選手達。 クリックすると元のサイズで表示します

尚、この試合の主審を務めた上川氏は、好ジャッジを見せた。黄の蛍光色の審判服を着てピッチに立った上川主審は、前半7分に、ドイツのフリンクスに初のイエローカードを出し、選手達のプレーを引き締めた。ファウルの度に、観客にも分かりやすい大きな身ぶりと豊かな表情で、選手とは対話をしながら高揚している気持ちを静めさせた。選手に先駆けて渡された審判メダルを胸に、誇らしげな上川氏の笑顔が輝いていた。Jリーグのジュビロ・磐田の監督経験を持ち、前回大会ではブラジルを優勝に導いたポルトガルのフェリペ監督も、上川主審のジャッジを絶賛したという。敗者側からの賛辞は、とても嬉しいニュースだった。

◎箸休め
観客席に設けられた「RECARO」製の特別シート。そこに座っていたのはミヒャエル・シューマッハー夫婦だった。会場には、F1のチャンピオン「赤い皇帝」と、サッカー界の皇帝(ベッケンバウアー)、小皇帝(バラック)と「皇帝トリオ」が揃った事になった。因みに私の車も運転席だけは、レカロのシートが取り付けてある。(長距離運転も腰の負担が少ないです)。

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2006/7/10  14:47

 


うおぉー!
決めたったぞー! 



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