2007/10/30

レッドソックス…ワールドシリーズ制覇!MVPはローウェル  Boston Red Sox・MLB

勝って一気に優勝を決めたいレッドソックス。一矢報いて第5戦に繋げ、奇跡の逆転優勝を信じたいロッキーズ。ワールドシリーズ第5戦が、気温10度と、この時期にしては比較的暖かいクアーズ・フィールドで始まった。先発は、レッドソックスがジョン・レスター…。ナックルボーラー、ウェイクフィールドが背筋痛で故障者入りした為、ポストシーズン初登板にして、この桧舞台に抜擢された。レスターは丁度1年前、血液癌の1つである「未分化大細胞型リンパ腫」(anaplastic large cell lymphoma)の抗癌剤治療の為に、マサチューセッツ・ゼネラルホスピタルのベッドの上にいた。抗癌治療を経て今期4月からマイナーで調整、7月23日にメジャー復帰した。
クリックすると元のサイズで表示しますご両親と優勝を祝うレスター

一方、ロッキーズの先発はアーロン・クック。クックは8月に脇腹痛で故障者入りしており、以来2ヶ月ぶりの登板となったが、クックも2004年、肺血栓症による2度の手術を経て2005年に復帰、病気や怪我等をして復活した選手に贈られるトニー・コニグリアロ賞を受賞している。現地では「大病からの復帰投手同士の対決」という鳴り物入りの対戦に大いに沸いていた。双方の投手とも、5回以上(レスターは6回裏まで、クックは7回表まで)投げ、先発投手としての役割をしっかり果たした。

試合は1回表、レッドソックスは、エルズベリーが先頭打者ヒットで出塁、オルティーズのタイムリーで先制点を挙げた。更に5回にローウェルが二塁打で出塁し、バリテックのタイムリーヒットで生還。7回にはローウェルのソロホームランで3対0とした。対するロッキーズは7回に代わったデルカーメンからホープがソロホームランを放ち1点を返したが、8回にレッドソックスの代打、キルティのソロホームランで再び3点差とした。

8回裏からは、3連投の岡島がマウンドに上がった。第3戦でホームランを浴びたホリディは、セカンドゴロに打ち取るも、続くヘルトンにヒットを許し、更にアトキンズには、2ランホームランを浴びてしまい1点差に迫られた。やはり疲労が重なっているのか?それとも1600メートルの高地では縦に落ちるチェンジアップが落ちにくいのか?マウンドをパペルボンに託して、ベンチに下がった岡島は、下を向いたままだった。しかし「胸を張ればいい、対したのはナショナルリーグチャンピオンの主軸、レギュラーシーズン100打点トリオなのだから」…私はそう声をかけたかった。

トロフィーを持つ岡島と松坂 クリックすると元のサイズで表示します

パペルボンも3連投だった。まして2イニング、6個のアウトを取らなければならなかった。もし打たれて逆転された場合、第6戦の先発がいくら難攻不落のベケットでも、完投する事は厳しい。よってレッドソックスもこの試合を落とす訳にはいかなかった。相手はワールドシリーズまでのポストシーズンを7連勝、無敗で勝ち上がって来たロッキーズ…。勢いがついてしまえば、ワールドシリーズ初の3連敗から4連勝をしてしまう可能性もけっして低くない。満身創痍のクローザー…パペルボンに全てを託す…それは正に大きな賭のように思えた。パペルボンは8回の2者を打ち取り、続く9回一死、松井に代わって二塁を守ったキャロルにホームラン性の当たりを許すも、エルズベリーの好守で凌ぎ、最後は代打スミスを三振に仕留めた。「ワールドシリーズ制覇!」チーム全員がマウンドに集まり讃え合った。リーグ優勝時は、陽気に弾けて、パペルボンダンスを踊ったパペルボンだったが、この時の目には涙がうっすらと滲んでいた。
クリックすると元のサイズで表示します勝利の瞬間のパペルボン。
コロラドに駆けつけたファン
クリックすると元のサイズで表示します
ワールドシリーズのMVPはローウェルが選ばれた。ポストシーズン、7試合連続安打を続け、ワールドシリーズ第3戦では、二塁打の後、三塁へ執念の盗塁もした。優勝を決めたこの第4戦では、左中間への二塁打、ソロホームランを打った。また、ローウェルも、先に述べたトニー・コニグリアロ賞を精巣癌からの復帰で受賞している。ローウェルはドイツ系キューバ人を両親に持ち、一家でプエルトリコへ亡命後、マイアミに移住した。スペイン語も英語も堪能で、チーム中の(ラミレス、オルティーズ、ルーゴ達)スペイン語圏の選手と、英語圏の選手の橋渡し的存在となり、事実上チームの纏め役になっているという。2003年はマーリンズでワールドシリーズ制覇を果たしたものの、2005年はスランプに陥り、レッドソックス移籍時は、選手としての『旬は過ぎた』とまで報じられた。再び返り咲いたローウェルは、今期レギュラーシーズンのチームMVPも受賞している。逆境を乗り越えた選手は、強く優しく逞しい。そして他の選手達を牽引して(ペドロイアは地元誌で最も尊敬する選手にローウェルの名を挙げている)チームをワールドシリーズ制覇へと導いた。
クリックすると元のサイズで表示しますシリーズMVPのローウェル
(以上の写真はYahoo photoより)

それぞれの選手に、語りきれない程の物語がある。家族、スタッフ、チーム関係者の方々、そして、ファン達に支えられて、レッドソックスは、今ベースボールの頂点を極めた。
今はとにかく祝いたい。「レッドソックス!ワールドシリーズ優勝、おめでとう!」
クリックすると元のサイズで表示しますトロフィと筆者(2004年撮影)
※3年ぶりに、↑このトロフィーがボストンにやってくる。
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2007/10/31  16:18

 

祝 レッドソックス 2007年 ワールドチャンピオン!!!... 

2007/10/30  9:35

 

試合時間は前後するけど、パッツの試合の事はレッドソックスの後にでも。

今日のソックスの先発はレスター。ちょうど1年前は癌の治療中。僅か1年後にはWSに先発投手としてマウンドに立つんだから感慨深い 

2007/10/30  1:20

 

MBLワールドシリーズは4連勝でレッドソックスがロッキーズをスィープした。 アメリカンリーグの第7戦までの盛り上がりを見ると、4戦のみで終わってしまったのは残念。 点差がついた試合もあったが、それ以... 

2007/10/30  1:19

 

MLBワールドシリーズ第4戦、ロッキーズ対レッドソックスが行われた。 ロッキーズの先発はクック。レッドソックスの先発はレスターと、ともになじみの無い投手。 世界一の称号を賭ける試合で、両投手とも比較... 



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