2007/11/15

ダスティン・ペドロイア、最優秀新人選手受賞、おめでとう!  Boston Red Sox・MLB

体全体で打って、体全体で守備をする…ペドロイアのプレーを追いかけていると、高校球児を観ているようで清々しい。身長は、公称175cm(もう少し低い気もする)とメジャーリーガー1、2を争う小兵であるため、余計そう見えるのかもしれないが、溌剌としたプレー姿から『山椒は小粒でもピリリと辛い』という言葉まで浮かんで来る。ペドロイアは2006年9月、メジャーベンチ枠を25人から40人に増やす「セプテンバー・コールアップ」によって、3Aポータケットよりメジャーに昇格した。当時からフェンウェイパークでも、小柄な為、一際目立っていて、(横っ飛びで捕球とか)守備が上手い選手だなぁ…と思っていた。更に私にとって一番印象深かったのは、昨年の「ルーキー・ラギングデー」で試合の後、ベビー服を身にまとい、哺乳瓶まで持って登場、気軽にサインをしてくれた事だった(当時の記事と一部重複)。
クリックすると元のサイズで表示します新人仮装でベビー服を着た
ペドロイア(2006年9月21日撮影)


今季のペドロイアは、序盤の4月打率1割8分2厘とスロースタートで、地元では使い続ける首脳陣への非難もあったが、5月に入ると4割1分5厘と、その鬱積を跳ね飛ばす勢いで数字に残る活躍をし始め、結果シーズン終了時には打率3割1分7厘という好成績を収めた。守備については、試合を観ていればよく分るが、反射神経の良さで体格をカバーし、好守備を見せ、何度も松坂を始めとする投手陣、果てはチームの危機を救って来た。ペドロイアが打つとチームは元気になる…そういっても過言ではない程のムードメーカーでもあった。そんなペドロイアが、一生に一度しかチャンスがないアメリカンリーグの「rookie of the year(最優秀新人選手)」に選ばれた事を、レッドソックスの選手及び首脳陣、ファンを含む関係者全員が喜んでいるに違いない。
ギブス姿で記者会見のペドロイアクリックすると元のサイズで表示します
(Yahoo photoより引用)

アリゾナで行われた喜びの記者会見場に、ペドロイアは左手をギブスに包んで現れた。報道によると左手有鉤骨の骨折で、11月6日に折れた骨の摘出手術を受けていたという。有鉤骨とは手根骨(手の平の根元部分にある骨)の1つの事で、この骨の手の平側の突出を「有鉤骨鉤」と言い、野球のバットを握ったまま、小指球(小指側の手の平の筋肉のふくらみ)を強打したり、ゴルフで芝生を打ってしまった際に骨折する事が多く、正式には「有鉤骨鉤骨折」と呼ぶそうだ。ペドロイアの話によると、骨折した日は定かではないが、レギュラーシーズン終盤の9月10日に骨折は判明したという。しかし「優勝争いの佳境にあって 戦列を離れたくなかった。痛みと折り合いをつける方法を見つけるしかなかった」と、バットの握り方を変える等、工夫をして怪我を隠し通した。以降、ポストシーズンも含め約30試合に出場したが、本人とごく一部の関係者以外、知らなかった為に、地区シリーズ前半の打撃不振には、TVの解説者も「気持ちが空回りしている」等と声高らかに言っていたものだった。
クリックすると元のサイズで表示します手の骨の図から有鉤骨骨折(図は右手)

メジャーではレギュラーシーズンが、162試合と試合数も多い上に、移動距離もアメリカの東から西、北部(カナダも含む)から南部と半端な距離ではない。シーズンを通してそのコンデションを維持するのは並大抵の努力では不可能だと思う。よってシーズン終盤ともなると、ポストシーズン進出か否かを分ける大事な試合の時期に、負傷を抱えている選手が少なくない。9月半ばから約2週間の休養を貰った岡島でさえ、ワールドシリーズの時は、彼方此方痛く体はボロボロで、精神力だけで投げていたという。長いレギュラーシーズンを戦った後、更に10月、メジャーの長いポストシーズンを戦い抜く…並みの根性では乗り切れないと思う。「心頭滅却すれば火もまた涼し」…ではないが、ペドロイアもなかなか根性が座っている。手術は無事成功、後遺症は心配ないという。人一倍向上心が強く努力家のペドロイア…。『最優秀新人選手賞、おめでとう!』。しかしながら今は怪我を理由に、ゆっくり休んで欲しいと願いたい。

 クリックすると元のサイズで表示します体全体を使って振り切る。
フェンウェイの電光掲示板クリックすると元のサイズで表示します
(2007年8月3日撮影)


★ダスティン・ペドロイア(二塁手)
1983年8月17日生まれ、カリフォルニア州出身、右投右打。
高校時代から抜群の野球センスの良さが光り、アメリカ代表チームに選ばれるも、当時170cm足らずの身長ゆえに、ドラフトで指名するチームは何処にも無かった。そこでペドロイアは奨学金を受けながらアリゾナ州立大に進学すると、1年生にしてショートのレギュラーとなり、大学の最多安打記録を塗り変えた。そして「大学界のピートローズ」と呼ばれる程打ちまくった。2004年、大学4年の時、再びドラフトにかかる。体格のハンディを問題にして手を挙げないチームが相次ぐ中、レッドソックスが2位で指名した。当時、その指名に対し過大評価と貶す声を、マイナーリーグで通算打率3割を超える高打率を記録して一蹴した。

※以下、週間ベースボールより引用した、アリゾナ大野球部監督の言葉…
「彼(ペドロイア)程、向上心が強い選手は見た事が無かった。体格の面から言えば、どう考えても他人に負けている。しかし正確なスローイングと抜群のバットコントロールを武器に、向かって来たボールは全て捌き、打席では常にボールを芯で捉えていた。彼は自分の限界を突き破り続けた選手だった」。

※更にレッドソックスGM(ゼネラルマネージャー)…セオ・エプスタインの言葉…
「彼をドラフトで獲得し、育て上げているこの球団を誇りに思っている」。

クリックすると元のサイズで表示します「ペドロイア式ロータッチ!」
このようにチームメイトからも愛されて?いる。(Yahoo Photoより)
0



トラックバックURL

トラックバック一覧とは、この記事にリンクしている関連ページの一覧です。あなたの記事をここに掲載したいときは、「記事を投稿してこのページにお知らせする」ボタンを押して記事を投稿するか(AutoPageを持っている方のみ)、記事の投稿のときに上のトラックバックURLを送信して投稿してください。
→トラックバックのより詳しい説明へ



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ