2008/1/3

ボストン美術館「浮世絵名品展」T…スポルディングコレクション  日記(今日思うこと)

1月2日午後、友達と作った着物会(和服を着て出かける会)の仲間と、名古屋ボストン美術館の浮世絵名品展へと出かけた。私はボストンでも「ビゲローコレクション」の浮世絵の数々を観て来たが、今回は、本拠地ボストンでも、過去未来永劫に於いて、展示される事がないであろうとされている、スポルディングコレクションの中から3点が来日展示されると知り、私は午前中が仕事で、友達はお正月休みという事もあり、開催初日に足を運ぶ事にした。
クリックすると元のサイズで表示します名古屋ボストン美術館の掲示板。

スポルディングコレクションとは、精糖会社を営む父親から巨額の富を受け継ぎ、1909年に来日したウィリアム・スチュアート・スポルディングと、ジョン・テイラー・スポルディングの兄弟が、帝国ホテルで有名な建築家、フランク・ロイド・ライトらを通して収集した6600点を超える浮世絵コレクションの事である。このコレクションは、1921年にボストン美術館に寄贈されたが、作品を最善の状態に保存する為に「ギャラリーに展示しない事」が寄贈条件だった。その条件は、現在に至っても固く守られており、許可を得た研究者以外は、目に触れる事がないという。

スポルティングコレクションは、兄弟の意向で、作家の範囲を厳密に定めて、最高級品のみを厳選して収集された為、芸術的にも質が高く、年代的にもバランスがとれているそうである。上記したように、この作品群を将来に渡って可能な限り最高の条件で保つ為、80余年の長きに渡り『秘宝』とされてきたが、科学技術の発達によって、デジタル化された画像として、ボストン美術館の公式ウェブサイトで閲覧する事が可能となり、スポルディング兄弟からの贈り物を、一般の人達も美術館と共有出来るに至っている。
スポルディングコレクションより クリックすると元のサイズで表示します
北尾政演作「吉原領域 新美人合自筆鏡」色擦特大本(37.5×25.5cm) 1784年


また、今回、名古屋へと、初来日した3点の浮世絵は、固く守られた「展示不可」の条件下で、規制されていた版画部門としてではなく、書籍(絵本)としてボストン美術館の図書部に寄贈、登録されていた為、版画と同じ既定下ではないとの判断で、ギャラリーにて展示許可され、肉眼で観られる運びとなったという。尚、スポルディング兄弟所蔵の浮世絵の内、半数以上の浮世絵を提供した、フランク・ロイド・ライトは、建築家の副業として浮世絵販売も行っており、ボストン美術館の為に、「日本版画研究室」を設計したが、残念ながら実現には至らなかった。(浮世絵の写真は図録より転写)

※以下、スポルディングコレクション、色擦大本「三十六歌仙」
(三十六歌仙の和歌と共に肖像画を描いた絵本) 勝川春晃作 1789年より
クリックすると元のサイズで表示します伊勢…平安時代の女性歌人。

平安時代初期の貴族…在原業平クリックすると元のサイズで表示します


※オマケ…この日のほたるの装い
紫地に瓢箪の柄が織り込まれた大島紬と、紬の染絞り帯、
帯留は、鼈甲製「六つの瓢箪」で、年の始めに『無病』を祈念した。
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