2007/10/30

レッドソックス…ワールドシリーズ制覇!MVPはローウェル  Boston Red Sox・MLB

勝って一気に優勝を決めたいレッドソックス。一矢報いて第5戦に繋げ、奇跡の逆転優勝を信じたいロッキーズ。ワールドシリーズ第5戦が、気温10度と、この時期にしては比較的暖かいクアーズ・フィールドで始まった。先発は、レッドソックスがジョン・レスター…。ナックルボーラー、ウェイクフィールドが背筋痛で故障者入りした為、ポストシーズン初登板にして、この桧舞台に抜擢された。レスターは丁度1年前、血液癌の1つである「未分化大細胞型リンパ腫」(anaplastic large cell lymphoma)の抗癌剤治療の為に、マサチューセッツ・ゼネラルホスピタルのベッドの上にいた。抗癌治療を経て今期4月からマイナーで調整、7月23日にメジャー復帰した。
クリックすると元のサイズで表示しますご両親と優勝を祝うレスター

一方、ロッキーズの先発はアーロン・クック。クックは8月に脇腹痛で故障者入りしており、以来2ヶ月ぶりの登板となったが、クックも2004年、肺血栓症による2度の手術を経て2005年に復帰、病気や怪我等をして復活した選手に贈られるトニー・コニグリアロ賞を受賞している。現地では「大病からの復帰投手同士の対決」という鳴り物入りの対戦に大いに沸いていた。双方の投手とも、5回以上(レスターは6回裏まで、クックは7回表まで)投げ、先発投手としての役割をしっかり果たした。

試合は1回表、レッドソックスは、エルズベリーが先頭打者ヒットで出塁、オルティーズのタイムリーで先制点を挙げた。更に5回にローウェルが二塁打で出塁し、バリテックのタイムリーヒットで生還。7回にはローウェルのソロホームランで3対0とした。対するロッキーズは7回に代わったデルカーメンからホープがソロホームランを放ち1点を返したが、8回にレッドソックスの代打、キルティのソロホームランで再び3点差とした。

8回裏からは、3連投の岡島がマウンドに上がった。第3戦でホームランを浴びたホリディは、セカンドゴロに打ち取るも、続くヘルトンにヒットを許し、更にアトキンズには、2ランホームランを浴びてしまい1点差に迫られた。やはり疲労が重なっているのか?それとも1600メートルの高地では縦に落ちるチェンジアップが落ちにくいのか?マウンドをパペルボンに託して、ベンチに下がった岡島は、下を向いたままだった。しかし「胸を張ればいい、対したのはナショナルリーグチャンピオンの主軸、レギュラーシーズン100打点トリオなのだから」…私はそう声をかけたかった。

トロフィーを持つ岡島と松坂 クリックすると元のサイズで表示します

パペルボンも3連投だった。まして2イニング、6個のアウトを取らなければならなかった。もし打たれて逆転された場合、第6戦の先発がいくら難攻不落のベケットでも、完投する事は厳しい。よってレッドソックスもこの試合を落とす訳にはいかなかった。相手はワールドシリーズまでのポストシーズンを7連勝、無敗で勝ち上がって来たロッキーズ…。勢いがついてしまえば、ワールドシリーズ初の3連敗から4連勝をしてしまう可能性もけっして低くない。満身創痍のクローザー…パペルボンに全てを託す…それは正に大きな賭のように思えた。パペルボンは8回の2者を打ち取り、続く9回一死、松井に代わって二塁を守ったキャロルにホームラン性の当たりを許すも、エルズベリーの好守で凌ぎ、最後は代打スミスを三振に仕留めた。「ワールドシリーズ制覇!」チーム全員がマウンドに集まり讃え合った。リーグ優勝時は、陽気に弾けて、パペルボンダンスを踊ったパペルボンだったが、この時の目には涙がうっすらと滲んでいた。
クリックすると元のサイズで表示します勝利の瞬間のパペルボン。
コロラドに駆けつけたファン
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ワールドシリーズのMVPはローウェルが選ばれた。ポストシーズン、7試合連続安打を続け、ワールドシリーズ第3戦では、二塁打の後、三塁へ執念の盗塁もした。優勝を決めたこの第4戦では、左中間への二塁打、ソロホームランを打った。また、ローウェルも、先に述べたトニー・コニグリアロ賞を精巣癌からの復帰で受賞している。ローウェルはドイツ系キューバ人を両親に持ち、一家でプエルトリコへ亡命後、マイアミに移住した。スペイン語も英語も堪能で、チーム中の(ラミレス、オルティーズ、ルーゴ達)スペイン語圏の選手と、英語圏の選手の橋渡し的存在となり、事実上チームの纏め役になっているという。2003年はマーリンズでワールドシリーズ制覇を果たしたものの、2005年はスランプに陥り、レッドソックス移籍時は、選手としての『旬は過ぎた』とまで報じられた。再び返り咲いたローウェルは、今期レギュラーシーズンのチームMVPも受賞している。逆境を乗り越えた選手は、強く優しく逞しい。そして他の選手達を牽引して(ペドロイアは地元誌で最も尊敬する選手にローウェルの名を挙げている)チームをワールドシリーズ制覇へと導いた。
クリックすると元のサイズで表示しますシリーズMVPのローウェル
(以上の写真はYahoo photoより)

それぞれの選手に、語りきれない程の物語がある。家族、スタッフ、チーム関係者の方々、そして、ファン達に支えられて、レッドソックスは、今ベースボールの頂点を極めた。
今はとにかく祝いたい。「レッドソックス!ワールドシリーズ優勝、おめでとう!」
クリックすると元のサイズで表示しますトロフィと筆者(2004年撮影)
※3年ぶりに、↑このトロフィーがボストンにやってくる。
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2007/10/29

ワールドシリーズ第3戦…初めてづくしで育まれたチームワーク  Boston Red Sox・MLB

ロッキーズの本拠地、クアーズ・フィールドで行われたワールドシリーズ第3戦は、序盤レッドソックスのワンサイドゲームになるかと思われたが、6回好投を続けていた松坂が2つの四球で降板すると、見所満載のゲームとなった。結果は、レッドソックスが10対5で3勝目を挙げたのだが、その数字だけでは表せないような多くのドラマが含まれていた。そして、その中からそれぞれの史上初という記録が幾つか生まれた。まず、松坂が日本人初のワールドシリーズ先発投手となり、そして1回表、松坂と松井稼頭央のメジャーでの初対決の場面を迎えた。これは松井が初球をヒットし、先輩メジャーリーガーの意地を見せた。更に3回表、松坂のメジャー初ヒットが2点タイムリーとなって自身のバットで6得点に絡んで貢献した。
クリックすると元のサイズで表示します ワールドシリーズ…初登板、
初ヒット、初勝利の松坂大輔。


クアーズ・フィールドが湧き上がったのは、6回裏、ノーアウト一塁、二塁で松坂降板の後を引き継いだロペスが、連続安打を浴び2失点。ロペスは1アウトを取れないまま、ティムリンにマウンドを任せた。レッドソックスはその回は、2失点に防いだものの、7回裏、松井稼頭央が見事なバントヒットで出塁すると、2塁へと盗塁、打者トゥロウィッキーもヒットで一塁、三塁となった。結局、ロッキーズは、第2戦で3インニングをまたいで投球した岡島を、ブルペンから引き出す事になった。海抜1600メートルのクアーズ・フィールド…変化球は変化し難い…岡島の左腕の疲労…その時、偶然仕事の手が空き、試合の実況を見ていた私は嫌な予感がした。打者はナショナルリーグ2冠王のマット・ホリディ…。ホリディは岡島の投げた初球(チェンジアップだったと記す新聞が多いが、私には直球に見えた)をセンターへ運び、3ランホームランとしてしまった。1点差…クアーズ・フィールドは、白いハンカチが舞い、大歓声に包まれた。私は胸が苦しくなりそうだった。
バントヒットを含む3安打クリックすると元のサイズで表示します
盗塁を決めた活躍も実らなかった松井稼頭央。(二塁手はペドロイア)


しかし、岡島の粘り強さはそこからだった。NHKの森中氏の説明によるとロッキーズへ入団して11年…1578試合目にして、初のワールドシリーズ出場のトッド・ヘルトンにもヒットを許したが、続く3人の打者からアウトを奪った。投げている岡島も、リードするバリテックも、そして「岡島しかいない」…と交代させなかったフランコーナ監督にとっても、耐え忍んだ長い時間だったに違いない。及ばずながら、その時私も「(ホームランを)打たれたけど勝っている。第2戦だって1点差を守りきれたではないか!」と自分に言い聞かせていた。チーム内にもファンの中にも、誰も岡島を責める者はいなかったに違いないが、唯1人…岡島だけはこの感触を忘れはしないだろう。それが「初登板で、いきなり初球をホームランされた事を戒めとして、投げ抜いて来られた」と語っていた岡島だからこそ…である。

本塁打を打たれた後、渾身の力投で得点を許さず3アウトを奪った岡島に、8回裏、チームメイトが応えた。2度に渡る好守備で投手陣を救って来たルーゴが四球を選んで出塁すると、途中から出場していたココ、エルズベリー、ペドロイアの連打で7回裏にとられた3点を奪い返した。尚、この試合、エルズベリーの4打数4安打は、ルーキーとして、ワールドシリーズタイ記録(1イニング2本の二塁打もタイ記録)であったが、エルズベリーとペドロイアの…ルーキー選手2人が揃って3安打以上打ったのは、ワールドシリーズ史上初めての事だという。更にレッドソックスは、9回、先頭バッターのローウェルが、センター前にヒットで出塁すると、コーラがバントで二塁にきっちり送った。そしてバリテックの打席時、足の速くないローウェルが、三盗を決めタッチアップで帰還した。この三盗は相手バッテリーの隙をついたもので、かつて『隠し球』を披露したこともある、頭脳派のローウェルらしいプレーだった。ボストン・ヘラルド紙にも載ったFOX TVの資料によると、レッドソックスのポストシーズン史上において、1975年のリーグ チャンピオンシップの試合でJuan Beníquezが決めて以来、実に32年ぶり。ワールドシ リーズでは初の試み…初成功!となったそうだ。
クリックすると元のサイズで表示します ヘルメットを飛ばし激走するラミレス。
(写真はYahoo photoより引用)


1点でも多くとって岡島の気持ちを楽に…私はその時、皆がそう思っていたように感じた。結果、岡島が「失投だ」と、おそらく悔いているであろう…あの3ランの1球が、レッドソックス史上に新しい記録を刻む事となった…と言っても過言ではないと思った。開幕から戦ってきたチームメイト、ここに来て、レギュラーシーズンで活躍し切れなかったルーゴやドリューが活躍し始め、序盤は打率1割台だったペドロイアが攻守に渡って、暴れまわっている。ベンチでは、ペドロイアが松坂に(多分、利き腕に負担をかけないような?)バッティングアドバイスしていたりした。オルティーズも痛い右膝を抱えながら一塁を守った。ラミレスもヘルメットを飛ばして爆走…(WBCの川崎のように『神の手』とはならなかったが)、本塁へと走りこんだ。パペルボンも気迫でクローザーの役割を果たした。負ければ終わりという1勝3敗の窮地から勝ち上がったリーグチャンピオンシップから特に感じて来た事で、きっと当たり前の事かもしれないが、選手全員が飛び交う1球を追い駆け、誰のプレーにも心を1つにして一喜一憂する…『ワールドシリーズ制覇!』とは、チーム全員が「1つの家族になるようなものだ」と改めて思った。
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2007/10/27

ワールドシリーズ第2戦…岡島秀樹「player of the game」に選出  Boston Red Sox・MLB

第2戦は、第1戦とは正反対の息を呑むような接戦となった。先発投手は、レッドソックスがカート・シリング…40才。ロッキーズは、メジャー2年目のユバルド・ヒメネス…23才で、ベテランと若手の対決となった。ロッキーズは初回、先頭バッター、タベラスがシリングに与えられた死球をきっかけに、ワンヒット、ワンエラーで三塁まで進塁、1アウト一塁、三塁とした。そして4番打者、ヘルトンのファーストゴロの間に1点先制した。その後、ヒメネスは3回裏まで、四球を出すも、得意のシンカーでタイミングを狂わせレッドソックス打線をノーヒットに押さえていた。
クリックすると元のサイズで表示します僅差で2勝としたレッドソックスの面々。

試合が動いたのは、4回裏…レッドソックスは、ローウェルが制球の乱れたヒメネスから四球を選ぶと、J.D・ドリューがライト前へ初ヒットを放った。この間、ローウェルは好走塁を見せ、三塁に達し、続くバリテックの犠牲フライで同点に追いついた。更に5回、ツーアウトからオルティーズが、四球を選んで出塁すると、ラミレス、ローウェルとヒットが続き、2点目が入った。5回まで両チームランナーを出すも、追加点を上げられず両ベンチには、重苦しい空気が漂っていたように見えた。

圧巻は6回表…。レッドソックスは、ヒットと四球のランナーを一、二塁に置いた所で、フランコナー監督は、シリングから岡島に交代させた。岡島は、ワールドシリーズ初登板となった。緊張感はあっただろうが、堂々としているように見えた。後で本人曰く「昨年日本シリーズで投げた時の経験が役に立った」と語っていたが、5番アトキンズを内野ゴロに打ち取るも、その間に2者進塁してランナー、二塁、三塁。一打逆転という場面となった。この時、岡島は、ロッキーズの6番打者、ホープを落差のあるカーブ、ストレート、スプリッターと3球三振で切ってとり、ピンチを救った。岡島がベンチに向かうとシリングが飛び出して出迎えた。嬉しくて涙が出た、後で振り返ると、この回の攻防が勝敗を分けた重要な場面だったと思われる。
ワールドシリーズ初登板の岡島。クリックすると元のサイズで表示します
クリックすると元のサイズで表示します岡島を迎えるシリングと拍手の観客。
 

岡島は7回もロッキーズ打線を3者凡退に抑え、8回2アウトまで投げ抜いた。TV報道では、8回一死で『岡島秀樹 対 松井稼頭央』のワールドシリーズ史上、日本人初対決!と盛り上がっていた。私は、日本人対決にあまりこだわっていなかったが、開幕以来、松坂大輔の大々的な報道の陰で、静かに無失点記録を伸ばしていた陰のヒーローが、ワールドシリーズでの日本人初登板、日本人初対決という…野球史上に名前を残してくれた事は、とても嬉しく名誉な事と思った。試合は以降、両チーム共追加点を挙げる事が出来ず、レッドソックスが岡島+パペルボンの必勝リレーで投げ勝った。1戦目とは全く違う僅差の試合を制した事は、レッドソックスにとって大きな糧となったように思う。尚、岡島の打者7人に相対し、4奪三振ノーヒットの好投に、フランコナー監督を始め、シリング、パペルボンも絶賛!。この試合の「player of the game」にも選ばれ、歴史的シーンに花を添えた。
ノーヒットで悔しそうな松井稼頭央クリックすると元のサイズで表示します

第3戦は、コロラド州デンバーのクアーズ・フィールドで行われる。クアーズ・フィールドは、標高1600mの高地にある為、打球が平地より10%以上伸びるらしく、打者有利と言われている。1999年に開催された82試合で、メジャー最多の年間303本塁打(1試合平均3、7本)が記録され「公平ではない」と言う声を受けて、2002年より球場内に『気温21度、湿度50%に保った加湿ルーム』を設け、コミッショナー認可の下、試合使用球を保管しているという。これによって本塁打は平均2/3以下に減り、効果は抜群だそうだ。既にワールドシリーズでも、この『加湿球』を使用する事が決定しているが、それにしても打者有利な環境である事に変わりはない。更にDH制が執られない事によって、レッドソックス側は、一塁手のユーキリスか、オルティーズ(或いはローウェル)を休ませなければならない。また投手も打席に入る為、3戦先発予定の松坂は、先にデンバー入りをして、投球練習をすると共に、バント等打撃練習もしているという。第3戦は、球場の環境の違いだけでなく、DH制が無いというハンディもあり、ロッキーズ有利と言われているが、レッドソックス首脳陣の選手の使い方も、1つのキーとなる気がしている。

◎箸休め
ボストン在住のダイゴさんのHP『ボストンレッドソックス応援日記』によると、ア・リーグ地区優勝シリーズで、800枚売られる当日券を求めて並んだ徹夜組のファンに、ローウェルとぺドロイア本人が「僕らを支えてくれてありがとう」とメキシカンタコスを差し入れをしたそうだ。冷え込む深夜に何と温かいプレゼントだった事だろう。レッドソックスの強さは、このような優しい選手と支えるファンの深い絆から生まれているようにも思った。
※ダイゴさんのHP→ http://www.go-redsox.com/

※以下、練習風景から…微笑ましい親子写真(全てYahoo Photoより)
クリックすると元のサイズで表示します 同じポーズをとるラミレスと息子
ランニングするティムリン親子
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2007/10/26

ワールドシリーズ第1戦…レッドソックス大勝!吹いた追い風?  Boston Red Sox・MLB

ワールドシリーズの開幕戦は、凛として張り詰めた空気が漂い、聖戦のような独特の雰囲気がある。2007年、メジャーリーグのワールドシリーズが、現地時間の24日、レッドソックスのホームであるフェンウェイパークで開幕した。対戦相手は、ナショナルリーグチャンピオン、コロラド・ロッキーズ、ここまでポストシーズン負けなしの勢いがあるチームだった。レッドソックスが開幕戦のホームアドバンテージを得る事が出来たのは、7月11日にサンフランシスコのAT&Tパークで開催された、オールスターゲームでアメリカンリーグが勝利した事による。第1戦は、勿論、試合内容からジョシュ・ベケット、ダスティン・ペドロイアを始めとするレッドソックスの選手達の活躍も、大きな要因ではあるが、私はこのホームアドバンテージが大きく勝敗に関与したように感じた。
クリックすると元のサイズで表示します始球式に参加した1967年のメンバー

この開幕戦で、グリーンモンスターに掛かる星条旗を前に、国歌を演奏したのは「スターウォーズ」や「ハリーポッター」シリーズのテーマ曲の作曲家であり、ボストンポップス・オーケストラの指揮者でもある、ジョン・ウィリアムズ氏。オーケストラ全員が「ワールドシリーズ2007」と書かれたウェアに身を包んでの迫力ある演奏だった。そして、始球式を行ったのは、レッドソックスの永久欠番『8』の「ヤズ」ことカール・ヤストレムスキーで、1967年当時、セントルイス・カーディナルスを相手にワールドシリーズを戦った(3勝4敗)メンバーが終結して、ヤストレムスキーの後押しをした。大歓声が沸き起こる中、ワールドシリーズ初出場のロッキーズの選手達がコールされて行ったが、その緊張した面持ちから、何となく「雰囲気に呑まれている」…ように感じたのは私だけだっただろうか?
ベケットの三振数を掲げる観客クリックすると元のサイズで表示します

更に初回、ロッキーズの打者を圧倒したのが、先発ベケットの投球だった。力強いストレートの攻撃的な投球で三者連続三振を奪い、機動力のあるロッキーズ打線を沈黙させ、2003年ワールドシリーズMVP受賞投手(当時、マーリンズ)の貫禄を見せた。対するロッキーズの先発投手は、メジャー4年目のジェフ・フランシス…。バッターのタイミングを狂わす頭脳的投球で、レギュラーシーズン17勝をおさめた、ロッキーズのエースだったが、ベケットの迫力ある投球に影響を受けたように、投げ急いだ感じがして、先頭バッター、ペドロイアにタイミングを合わされ、先頭打者ホームランを浴びてしまう。因みに第1戦で先頭打者ホームランを打ったのはワールドシリーズ史上、2人目(1人目は1970年オリオールズのドン・ビュフォード…奇遇だがビュフォードも173cmと小柄だった)で、シリーズ中では2004年、レッドソックスのジョニー・デーモンに続く8人目となった。
クリックすると元のサイズで表示します先頭打者HRのペドロイア。
(以上Yahoo photoより)


レッドソックスは、ペドロイアのホームランを皮切りに初回、3点先取すると、5回までに17安打、合計8個の2ベースヒットを放ち(ワールドシリーズタイ記録)、押し出しの四球を含んで13得点と大量点を奪った。一方ロッキーズはベケットの力投の前に、2回トッド・ヘルトンとギャレット・アトキンズが二塁打を放って得た1点のみ…ヒットはこの2回の連続安打と、6回の松井稼頭央が足で稼いだ内野安打を含む6個に留まった。ワールドシリーズまでのポストシーズンを負けなしの7連勝(リーグ優勝を7連勝で決めたのは史上初)上がって来たロッキーズは、8日間実践の試合が空いてしまった影響もあってか、8連勝とはならず、皮肉な事に同一年ポストシーズン連勝記録『8』を樹立して、2004年、ワールドシリーズを制覇したレッドソックスが、記録を途切れさせる事となった。以上のように予想外の大勝で、一見レッドソックスが力の差を見せ付けたように思われるが、ロッキーズは大敗した事によって、反って妙な緊張感も取れ、第2戦からはナショナルリーグチャンピオンの実力を発揮するのでは?と推察する。私は次の試合からが本番と考え、応援して行きたいと思っている。

さて、8月ローガン空港から帰国の途についた私だったが、出発ロビー横のウィンドーに1967年のワールドシリーズの記念品が展示してあり、早朝で眠かったにも関わらず、ヤストレムスキーらのユニフォーム等を前に吸い込まれるように近づき、カメラのシャッターを押していた。1967年のメンバーを代表して、始球式を行ったヤストレムスキーは、レッドソックス一筋に23年間所属し、1967年には打率.326、44本塁打、126打点で三冠王を獲得、以降打撃での三冠王は生まれて居らず『20世紀最後の三冠王』と呼ばれている。またヤストレムスキーは、1989年に野球殿堂入りを果たし『20世紀最後の4割バッター』と言われているテッド・ウィリアムズ(背番号『9』)と共にフェンウェイパークのアッパーデッキに背番号が掲げられ、レッドソックスの英雄として君臨している。このような歴史深い背景も、球団創設16年のロッキーズを相手に追い風となったようにも思った。
※以下、ローガン空港で撮影した写真から抜粋。(クリックで拡大)
ヤズのユニフォームと伝記。クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示しますリーグチャンピオンのペナント

ワールドシリーズプログラム
クリックすると元のサイズで表示します
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2007/10/24

フェンウェイパークで演奏した…ドロップキック・マーフィーズ  Boston Red Sox・MLB

レッドソックスのアメリカンリーグ優勝=ワールドシリーズ進出の喜びに浸っていた私の元に、一通のメールが届いた。それは、NHKのBS放送を観て、クローザーのジョナサン・パペルボンがマウンドに上がり、投球練習したいた時にかかった曲の名前と歌っているバンドを教えて欲しいという内容だった。既に私は、レッドソックスが後がない3連敗の絶対絶命の時、この曲が聞きたい…と願いを込めて当ブログに載せているが『I'm Shipping Up To Boston』という曲で、ロップキック・マーフィーズというバンドが歌っていると、返事をさせて頂いた。また、アクセス解析ソフトをみると、検索でも、「レッドソックス、音楽」というキーワードで引いて来訪頂いている事が多い事が分かったので、この曲やドロップキック・マーフィーズについて、書いてみようと思った。
クリックすると元のサイズで表示しますドロップキック・マーフィーズのメンバー

ドロップキック・マーフィーズは、1995年サウスボストンで結成されたアイリッシュ・パンク・バンドで、アイリッシュの血を引くケン・キャッシュ(ヴォーカル、ベースギター)をリーダーとし、7人で編成されている。ギターやドラムの他に、バグパイプやアコーディオン、マンドリン等を使用し、アイリッシュ・トラッド・ミュージックの影響を受けた曲を演奏している。メンバー全員が熱狂的なレッドソックスのファンで、レッドソックスのチームスタッフ内で1900年前半に歌われていた『Tessie』(元、ブロードウェイの曲)をリバイバルで2004年、CD化して発表した。するとその年、レッドソックスは、86年間優勝から遠ざかり「バンビーノ(ベーブルース)の呪い」と言われたジンクスを破って優勝した事から、レッドソックス主催ゲームでの球団公認歌として認定された。また今季ア・リーグ優勝を決めた第7戦では、試合前の演奏者として招かれている。

また、本題の『I'm Shipping Up To Boston』は、2005年リリースしたアルバム『ウォリアーズ・コード』に収録されていたが、2006年のマーティン・スコセッシ監督が韓国映画『インファナル・アフェア』を大胆にリメークした話題作…ボストンを舞台にアイリッシュ・マフィアの世界を描いた『ディパーテッド』の挿入歌に選ばれた。私は映画館で『ディパーテッド』を観たが、『I'm Shipping Up To Boston』は、正に映画の舞台となったサウスボストン出身のバンドの曲だけあって、バグパイプの音が印象的でインパクトの強い曲だった。余談だが、この映画のサウンドトラックの中では、ドブロと呼ばれているアコースティックギターのオリジナル曲『ディパーテット・タンゴ』(ハワード・ショア作曲)も心に響く調べだった。
『ディパーテッド』サウンドトラッククリックすると元のサイズで表示します 
『I'm Shipping Up To Boston』は、フェンウェイで例えばパペルボンがマウンドに上がった時など、勝利を導く曲として流され、ア・リーグチャンピオンシリーズ第7戦でも、例外ではなかった。更にシャンパンファイトの後、選手達がトロフィーを持ってグランドに再登場した際、パペルボンがこの曲に合わせて、ラインダンス(パペルボンダンス)を踊っている。(東地区優勝の際は、ユーキリスらも参加していた)。

※Dropkick Murphysの「I'm Shipping Up To Boston」
映画「デパーテット」シーンがフラッシュバックする。
http://www.youtube.com/watch?v=MKyLgRzOTsY&mode=related&search=

※ア・リーグ東部地区優勝時のパペルボンのラインダンス
http://www.youtube.com/watch?v=uu43lbTrvOQ

※Dropkick Murphys のメンバー紹介。曲は『Tessie』(於フェンウェイパーク)
http://www.youtube.com/watch?v=FYAijiz7nZM&mode=related&search=

またドロップキック・マーフィーズは、プロ野球ファンの人なら聞き覚えのあるバンド名で、日本でもストリート・パンク系のファンから根強い支持を得ており、2005年10月に来日し大阪、名古屋、東京、と4公演のジャパンツアーも行っている。更に今のメンバーではないが、2001年にリリースされたアルバム『Sing Loud! Sing Proud!』の中の「For Boston」は、千葉ロッテマーリンズに2005年から2006年まで属していたマシュー・ネイル・フランコの応援歌として使用されたり(因みにフランコは俳優、カート・ラッセルの甥)、高校野球の応援歌としても演奏されている。また『I'm Shipping Up To Boston』は、今年7月に訪れた長坂秀樹投手所属のナシュア・プライドチームでも流されていた。

※「For Boston」…ライブより
http://www.youtube.com/watch?v=rp02GBczwI4

ドロップキック・マーフィーズの奏でる音楽は、男らしい力強さと乗りの良い楽しさの中にも、せつなさが見え隠れする。ミスマッチとも思われる、バグパイプ等、トラディショナルな楽器の音色と、へヴィなパンク・サウンドのコンビネーションが絶妙で、フェンウェイパークは勿論、ボストンの古い街並みによく似合っていると思う。ワールドシリーズでも、『I'm Shipping Up To Boston』や『Tessie』を、何度か聞く事が出来そうで大変嬉しく思っている。
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2007/10/23

レッドソックス、ア・リーグチャンピオン!活躍した選手達No2  Boston Red Sox・MLB

※以降、打撃と守備に関して選手別に書いてみようと思う。

★1番 (二塁) ダスティン・ペドロイア
今日の勝利1番の立役者、175センチと小柄ながら、攻守に渡って大活躍!7回のピンチ時のWプレーにも絡んでいる。打っては5打数3安打3得点をあげた。そして7回裏には、自身ポストシーズン初となる2ランホームランを鉄壁のベタンコートから、グリーンモンスターに打ち放ち、レッドソックスの勝利を決定付けた。更に8回二塁打を放ち1人で5打点を挙げベタンコートを降板させた。
クリックすると元のサイズで表示しますHR後オルティーズと抱き合うペドロイア

★2番 (一塁) ケヴィン・ユーキリス
ポストシーズン全試合ヒットを打ち、打率5割のバッティングは、この試合も健在だった。第6戦では相手チームのエラーを誘うヘディング?を見せてくれたり、なかなかユニークな存在であるが、8回にダメ押しのホームラン(ポストシーズン4本塁打)を放ち、5打数3安打2得点の活躍だった。

★3番 (DH) デビッド・オルティーズ
膝の半月版損傷の怪我を抱えたまま(オフに手術が決まっている)、試合に出場し続けている。この試合は、ポストシーズン初のノーヒットに終わったが、9回表、パペルボンが投球している際、既にゴーグルをはめたシャンパンファイトの準備万端の姿で現れ、ベンチを笑わせた。ペドロイアのホームランを1番喜んで祝福していたのもオルティーズだった。
9回ゴーグル姿のオルティーズ クリックすると元のサイズで表示します

★4番 (レフト) マニー・ラミレス
ショート強襲のヒットでペドロイアを本塁に返し初得点をあげ、3回には敬遠で歩いてチャンスを作る活躍を見せた。更に光ったのは、5回、インディアンス、ロフトンのグリーンモンスターに当たったヒットを素手で取って二塁へ好返球、アウトにして(怪しい判定だったが)、結果、松坂の勝利投手の権限を救う事になった。

★5番 (三塁)マイク・ローウェル
2回の内野ゴロは、全てローウェルが処理、勿論7回のWプレーもローウェルが処理し、この試合も安定した守備をみせた。打っては、ラミレス敬遠で満塁策をとられた3回、内野ゴロにしようとするバッテリーの誘い球には手を出さず、上手く外野フライを打ってタッチアップさせる頭脳プレーを見せたり、8回、なかなか打てなかったベタンコートから二塁打を打つなど、勝負強い働きをした。
クリックすると元のサイズで表示します客席に手を振るローウェル。

★6番 (ライト) J.D.ドリュー
初回1死満塁で打順が周って来た時には、第6戦の再来かと興奮させたがあっさりWプレーに倒れた。しかしその後、8回ローウェルに続いてシングルヒットを打ち1打点を挙げ、6得点に及ぶ猛攻の切っ掛けを作った。レフトでは危なげない守備で投手陣を助けた。

★7番 (捕手) ジェイソン・バリテック
この試合4打数3安打の猛打賞、その中でも2本の二塁打が光っている。そして捕手として、リードしては、松坂、岡島、パペルボンと全投手が無四球で、失点を最小限に抑え勝利へと貢献した。
抱き合うバッテリーの2人クリックすると元のサイズで表示します

★8番 (センター) ジャコービー・エルスベリー
6戦から先発メンバーに入り、期待に応えてこの試合も3打数2安打。塁に出てからは好走塁で帰還し、俊足をアピールした。

★9番 (ショート) フリオ・ルーゴ
シリーズ打撃不振に見舞われていたが、この試合はシングルヒットを放つ。しかし、7回レフト前に上がった凡フライをエラーしてしまい、一打逆転のピンチを招き、フェンウェイパークを静まらせた。ある意味ハラハラさせた後、喜びが倍増する分、貢献者とも言える。さらに目立たない貢献であるが、7回裏、ペドロイアのホームランに繋がる事になった、エルズベリーを三塁へと送ったバントは見事!だった。

★守備 (センター) ココ・クリスプ
ポストシーズンの打撃不振で、この試合先発とはならなかったものの、8回表からセンターで登場、ウイニングボールとなる、最後のフライを壁に激突しながらのランニングキャッチで補給し、勝利の瞬間を迎えた。あのセンターフライは、クリスプにしか捕れないと思い、感動した。

両チームの監督が、総力戦となるだろうと宣言した第7戦だったが、結果、レッドソックスが投じた投手は3人で、ブルペンは、最も信頼できる2人だけに任せる投手リレーとなった。投球回数こそ、異にしているが、ある意味、この試合もレギュラーシーズン最高の勝ち方の方程式を使った集大成と言えよう。試合の後、松坂が「勝たせて貰いました」とコメントしていた言葉が印象的だった。チームメイトに感謝して、自分の仕事を果たしていく…。そうしてまたワールドシリーズを戦いながら、選手達は技術的にも精神的にも成長していくのだと思った。リアルタイムで試合を観て、序盤は息が止まる思いだったが、反対に序盤に緊迫感があった試合だったからこそ、喜びが大きかったように思う。また、レッドソックスを1勝3敗と絶体絶命のピンチに追い込んだインディアンス…第6戦から若さが出たようなミスはあったが、上手い選手が揃っていた。試合終了後、悔し涙を流していた、ビクター・マルチネスを観て、来年は更に強いチームになると確信した。
クリックすると元のサイズで表示します 悔し涙を見せたマルチネス(中央)
(写真は全てyahoo photoより)

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2007/10/23

レッドソックス、ア・リーグチャンピオン!活躍した選手達No1  Boston Red Sox・MLB

アメリカンリーグチャンピオンシリーズ第7戦は、レッドソックスが11対2で、終わってみれば大勝という結果になったが、試合経過は7回途中まで、呼吸が苦しくなるような展開だった。両チーム3勝3敗と、最終戦まで縺れ込んだ、事実上の優勝決定戦…。シリーズMVPは文句なしでジョシュ・ベケットが受賞したが、この試合から私は、チーム全体が1つになって戦う事の美しさを教えられ、全ての選手にMVPを捧げたい気持ちになった。
クリックすると元のサイズで表示します試合前…Dropkick Murphysの演奏とアイリッシュダンスが披露された。 

※MVPを贈りたい選手全員の活躍ぶりを1人ずつ記して行こうと思う。まず、投手陣から…
★松坂大輔
1回と前回の登板時の鬼門となった2回は、3者凡退のパーフェクトなピッチング。4回と5回には1点ずつ失点するも、コントロールに乱れはなく(四球0)、ヒットを打たれても、冷静な投球振りで5回にはランナーを出しても三振で締めて投げ終え、勝ち投手の権利を得てリリーフの岡島に繋ぐ事が出来た。
三振を奪った松坂のガッツポーズクリックすると元のサイズで表示します

★岡島秀樹
6回からリリーフし3イニングに跨いでの投球は、首脳陣からの厚い信頼を裏付ける。見応えがあったのは、7回味方のエラーもあって1アウト、1塁3塁のピンチを粘り強い投球でWプレーに打ち取った場面。今季、レッドソックスブルペンの中で、最多登板をしたセットアッパーの岡島は、松坂の後は何回からでも投げる覚悟が出来ていたという。
クリックすると元のサイズで表示します珍しい岡島のガッツポーズ

★ジョナサン・パペルボン
過去は、5アウトを取っただけの登板だったが、この試合自己最多の6個のアウトを奪った。特に8回、岡島が残したランナーを1、2塁に置いて、気迫ある投球で三球三振を奪った。1ヒット以外の残りのアウトは外野フライで、奪三振はこの1つだけだったが、レッドソックスにパペルボン有り…とクローザーの貫禄を見せ付けた。またシャンパンファイトでの張り切った活躍ぶり?には目を見張るものがあった。
勝利の瞬間のパペルボンクリックすると元のサイズで表示します
クリックすると元のサイズで表示しますラインダンスを踊るパペルボン


それから、いつでも投げられる…とばかりに、ブルペンに移動し、インディアンス打者を威嚇?していた、ジョシュ・ベケット。どんなシチュエーションでも投げる準備をしていたという、マイク・ティムリン。そして今日も、ペットボトルを使用して応援し続けた控えの投手達。更にベンチで声を出して、フィールドに居る選手達を見守り続けたカート・シリングを始め、先発投手やベンチの選手、関係者全員が一緒に戦っているようだった。
クリックすると元のサイズで表示しますベンチから見守る選手達。
右からウェイクフィールド、ベケット、シリング、ミラベリ、バックホルツ、ココ…。

シリーズMVPのベケット クリックすると元のサイズで表示します
 クリックすると元のサイズで表示します 松坂とティムリン。
試合後、松坂を労ったシリングクリックすると元のサイズで表示します
(写真は全てyahoo photoより)


※以下、トラックバックは当ブログ内記事…「アイリッシュダンスについて」。
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2007/10/22

リーグチャンピオンシリーズ最終戦(第7戦)を前に…  Boston Red Sox・MLB

カートシリングの我慢強い投球と、打線の繋がりがあった効率良い加点によって第6戦を12対2の大差で勝利した、レッドソックスは、いよいよ現地時間の10月21日ワールドシリーズ進出へのチケットをかけ、第7戦を戦う事になった。不利と言われた敵地での第5戦を、ジョシュ・ベケットの完璧とも言える好投にて制し、地元フェンウェイパークへと帰って来た。むらがあった打線も、帰ってからは繋がりだし、ビッグイニングを作れるようになった。最終戦をホームで戦える事はレッドソックスにとって有利だろう…とは言うものの、レッドソックス、インディアンス共に「先発陣もリリーフに周す」と公言しており、両チーム総力戦になると思われる。
クリックすると元のサイズで表示します 冷静な投球で7回を投げぬいたシリング。

こういう試合は、出来るなら双方のチームを客観的に観られると、監督の采配が先手で動くか?我慢強く待つか?…その采配が吉と出るか、凶と出るか?等等、選手達の戦いぶりを楽しみながら観られると思うのだが、どうやら私はレッドソックスへの肩入れが強いゆえに、負の材料ばかりが浮かんで来てしまう。レッドソックスは大勝した後、打線が沈黙して負ける事が多いとか、ヒットを打ってもダブルプレーが多すぎるとか、正にリスクマネージメント 的な?考えになってしまうのだ。レッドソックスの戦力を信じたい反面、ずっと試合ぶりを追いかけて来たゆえの?取り越し苦労なのかもしれない。
まさかの?活躍…5打点のドリュー(右)クリックすると元のサイズで表示します

反対にインディアンスに対しては、ポストシーズンに入って、先発した選手全員がホームランを打っているとか、また打率は(ハフナーは第6戦で下げたが)平均化しており、何処からでも打ってくるとか、投手陣…特にラファエル・ベタンコートはレッドソックス相手に、レギュラーシーズンを入れても失点0で、ロングリリーフ可能だとか、相手チームに対してはプラスの面ばかり浮かんでくる。幸か不幸か21日、私はお休み…当然、リアルタイムで息を呑みながら観戦しなければならず、ファンとしての真価も試されているようだ。
クリックすると元のサイズで表示しますノーヒットも好守備のサイズモア。

さて、負の材料と言えば、この第6戦に先発したカート・シリングが、試合前に言った言葉を思い出す。「試合前は、いつも相手を知れば知るほど怖くなる」…今回の先発では、「1番バッターのグレイディ・サイズモア選手が特に怖い存在だ」と語り、細心の注意を払って投げていた。そして(ホームラン性のファールフライを打たれたものの)、サイズモアには今回、ノーヒットと投げ勝った。シリングの出来としては、決して万全ではなかったが、何があっても大きく乱れる事は無く、要所要所を締めて、四球「0」というコントロールの良さは見事であった。松坂大輔投手も、カートシリングに習い、相手の怖さを知った上での冷静な投球を期待したい。松坂も試合前は、選ばれた者だけが味わえる最高のプレッシャーを思い切り感じて、試合開始後は、この舞台を用意してくれた仲間…後ろで守るチームメイトを信じ、1人でプレーしているのではない…と肩の力を抜いて投げて欲しい。チャンピオンシリーズは、泣いても笑っても残り1戦…両チームの明暗を分ける最終戦は、後数時間で幕が開く。
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2007/10/20

リーグチャンピオンシリーズ第5戦…ジョシュ・ベケット威風堂々  Boston Red Sox・MLB

アメリカン・リーグチャンピオンシリーズ第5戦は、白いタオルハンカチが揺れるインディアンスのホーム、ジェイコブス・フィールドで開催された。レッドソックスは、1点リードしていたものの拙攻が続き、6回までの残塁が7個、更に拙い守備も出て、重苦しい雰囲気が漂っていた。1勝3敗、この試合を落としたらシーズンが終わる。選手達には、そんな重圧もあったのだろう。しかし、マウンドに立っていたジョシュ・ベケットだけは、何があろうと自分の投球を続けた。その姿は、正に「威風堂々」…頼もしかった。ベケットはこの試合、アンラッキーな二塁打を含んだ被安打5、失点1(初回アンラッキーなヒットと併殺崩れに失点)、奪三振はポストシーズン自己最多タイ記録の11に伸ばし、インディアンス打線の前に立ちはだかった。ベケットは、元々パワー・ピッチャーで、それは現在も変わらないが、精神的成長を遂げる事によって、勝負するスポットを選べる投球が出来るようになった。その結果がこの試合でも顕著に現れ、投球数が100球を超えた8回になっても95マイル以上を記録する速球で三振を奪っていた。
クリックすると元のサイズで表示します強い精神力を見せたベケット
8回を投げ終えガッツポーズ
クリックすると元のサイズで表示します

一方、第3戦4戦と併殺打の山を築き、拙攻が続いていたレッドソックス打線も、後半になってベケットの好投に応え、結果12安打を重ねて7得点、勝利を治めて地元フェンウェイパークでの第6戦へと望みを繋いだ。前半の重い雰囲気の中で、マニー・ラミレスは、3回にホームラン性の打球を打ちはなったが、ヒットと認定され、自身が持つポストシーズン通算最多本塁打記録を「25」へと塗り替える事が出来なかった。その時、ラミレスは完全にホームランだと思い込み全力疾走をしなかった為、シングルヒットとなってしまい、監督共々抗議したが、判定は覆られなかった。ラミレスは直後、納得している表情ではなかったが、その後一塁上で、インディアンスの一塁手、ガーコと笑顔で談笑する姿を見せて、安堵させてくれた。更に守備に就いた時には相変わらず…で、下された判定に「たら、れば」といつまでも思っているのは、観ている私達だけだ…と思わせるが如く平然としていた。
クリックすると元のサイズで表示します一塁で苦笑いのラミレス
(写真はyahoo photoより)


以下、MAJOR.JPに配信されたラミレスのコメント…。

「あの打球はフェンスを越えたよ。けど、おれに何が言えるんだ。もう終わったことさ」
「プレッシャーはない。全力でプレーして、フィールドにすべてを置いていくまで…」

何があっても、フィールドを離れたら、その後に引きずらない…という前向きな言葉に、
真のスポーツマンらしい潔さと清々しさを感じ、とても心地良かった。

さて、テレビの画像でも少し映されたが、ポストシーズンに入ってから、レッドソックス側の控えの選手達が、空のペットボトルを叩いて応援している姿があった。この試合は特に感じたが、その姿からは、後がなくなり崖っぷちに立たされているという悲壮感は全く無く、むしろ明るい雰囲気で楽しそうにも見てとれた。NHKのアナウンサーによると、この「ペットボトルを叩いて応援すると点が入る」というジンクスまであるらしいが、緊迫した試合の中にも、ゲームを楽しむ…という心のゆとりが大切なのかもしれない…私もそういう気持ちで、フェンウェイパークでの第6戦を観戦したいと思った。
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2007/10/18

期待…第5戦を制しフェンウェイへ…フェンウェイで流れる音楽  Boston Red Sox・MLB

レッドソックスは、リーグチャンピオンシリーズ第4戦を3対7で落とし、もう1敗も許されない崖っぷちに立たされた。19日敵地ジェイコブス・フィールドで開催される第5戦に勝たなければ、ボストンのフェンウェイパークへ戻って来ること無く敗北する。今日は、仕事の後録画していたVTRを観たが、先発のウェイクフィールドも決して悪くなかった。ただ、1つのミスが大量点につながって、流れが完全にインディアンスへと向いていた。ケビン・ユーキリス、デビッド・オルティース、マニー・ラミレスと3者連続ホームランも、見応えはあったが、勝利を呼び込む事は出来なかった。結局クローザーのパペルボンは、第3戦の投手全員投入しつくして惨敗した試合から、投げる機会がないままである。
クリックすると元のサイズで表示します3者連続HR…ラミレスとオルティース。

第5戦…19日の先発は、プレーオフ無敗のジョシュ・ベケットが予定されている。ベケットの卓越した投球と、レッドソックス打線の爆発に期待をかけ、勝利してフェンウェイパークに戻れる事を、ただひたすら祈るしかない。更に欲を出してリーグ優勝を果たし、ワールドシリーズへ進むには、最終戦の第7戦まで戦って、勝利する必要がある。第7戦まで試合があるとしたなら、松坂大輔が登板予定…。例え僅かでも可能性があるならば、ファンの1人として、諦めないで応援しようと思っている。

※以下は、7月に撮影した(一部yahoo photo)フェンウェイパークの写真。(クリックで拡大)

★yahoo photoより引用させて貰ったが、岡島が休養明けの9月28日、登板を告げられ、投げられる事に感謝し、思わずマウンドに手を着いて膝まづいた写真。
喜びのあまり思わずだったという。クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示しますフェンウェイで配布される用紙
…表には大きく「K」と三振のマークが印刷され、
裏には岡島のチェンジアップを意味する「OKI-DOKI」と刷られている。

フェンウェイでまた松坂の登板を…。クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します守備位置で陽気なラミレス
動じない性格なのか…ポストシーズン最多HR記録樹立は偉大である。

フェンウェイ内野席から…。クリックすると元のサイズで表示します
クリックすると元のサイズで表示します照明に映えるグリーンモンスター

超満員の外野席…クリックすると元のサイズで表示します

クリックすると元のサイズで表示します夕暮れの空に一筋の飛行機雲

★以降、試合後撮影…一部選手達のマイカー

クリックすると元のサイズで表示します松坂の愛車…何故か、特別扱いで保管されているような?

オルティースの愛車、クリックすると元のサイズで表示します
ハマーも含め2台以上あると推測される。

クリックすると元のサイズで表示しますパペルボンのランボルギニー


※以下は、フェンウェイで流される音楽…『youtube』のURL

★フェンウェイパークでレッドソックスが勝利した時、かけられる音楽は、
The Standells の「Dirty Water」
http://www.youtube.com/watch?v=5apEctKwiD8

★試合途中で流れるDropkick Murphys の「Tessie」
http://www.youtube.com/watch?v=A6EIN3EeE78&NR=1

★同じくDropkick Murphysの「I'm Shipping Up To Boston」
「デパーテット」の挿入歌で、映画のシーンがフラッシュバックする。
http://www.youtube.com/watch?v=MKyLgRzOTsY&mode=related&search=

★セブンスイニングストレッチでは
「Take Me Out to the Ball Game」が、観客一丸となって歌われる。
歌手ではなく観客のの歌声収録の為、聞こえ難いが、
動画に出てくるグリーンモンスターからの景色は圧巻である。
http://www.youtube.com/watch?v=TTz8q21Q6uw&mode=related&search=ball%20game%20fenway

★8回途中で流れるのは、Neil Diamond の「 Sweet Caroline」
http://www.youtube.com/watch?v=OqDTlwq532M&mode=related&search=

★オマケ
…フェンウェイの呼び出しの声で、Dropkick Murphys のメンバー紹介。歌う曲は「Tessie」
http://www.youtube.com/watch?v=FYAijiz7nZM&mode=related&search=

※フェンウェイに行かれた方にも、そうでない方にも、
フェンウェイパークの雰囲気が、少しでも伝われば幸いです。...by hotaru.
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