最近、調子がもうひとつ出なくて(ここずっと一年近くそうなのだが)、そのおかげでキーボードを打つのも朦朧としており、前回書いたものを読み返してみるとひどい。
書きたいことが適切に書けてない上に、間違いもひどい。
だからと言って直す気にもなれない。
でもあまりにもひどいので、書き忘れたこともあるし、もう一度追加で新たに「ロシュフォールの恋人たち 2」として書くことにした。
まず、「烏丸五条の看板」というのがもう間違いだ。
それは烏丸ではなくて、河原町だった。
河原町五条の交差点の脇に、その大看板は設置してあった。
私の頭の中の記憶では鮮烈に残っていて、あそこにあったんだよなあ…
と思いながら、キーボード上では間違ったことをタイプしている。
まあ、間違いを気付かれることもないだろうからいいようなものだけど、でももし、あのころの京都市下京区を知っている人がこのブログを読んだら、…ただでさえ訪問する人が少ないのだからあり得ないだろうけれども…、でも万が一、そのような人が前回のものを読んていたら、さぞ混乱したことだろう。
河原町の交差点の看板は、映画の宣伝だから、新しい映画がかかるたびにその内容が変わる。
新作映画の上映のたびに新しいものが描かれる(或いは貼られる)。
その中でなぜかしら、「ロシュフォールの恋人たち」がそこにあったことだけを鮮烈に覚えているのだ。
もうひとつ、「天地創造」という旧約聖書を映画化したものが描かれていたことも覚えている。
覚えているのはなぜかその2つだけなのだ。
それが不思議だ。
子供のころの記憶だから曖昧なのかもしれない。
本当にロシュフォールがそこにあったのかどうか。
こんな頭だからはっきりとそうだとは言えない。
私の思い違いか記憶違いかもしれない。
ただ「天地創造」だけははっきりあったと思う。
そのころはまだ映画なんてよその世界の出来事だと思っていただろうし、意識して見ていなかったのだろう。
「天地創造」を覚えているのは、キリスト教系学校に行った私の姉の影響があるような気がしている。
「ロシュフォールの恋人たち」についてはもう一つ、主題歌の双子の歌、例の「ミファソラーミレ、レミファソソソレド」というメロディをなぜか強烈に覚えている。
それは、40数年前から今の今まで、記憶から外れたことがないのだ。
40年前、どこでその歌のフレーズを覚えたのだろう。
テレビで映画の宣伝をやっていて、それを見て覚えたのだろうか。
テレビで本当にやっていたのだろうか。分からない。
ともかく、音階が歌詞になっているので覚えやすいのは事実で、一度聞いたら誰でも覚えてしまうはずだ。
覚えやすい歌詞だから覚えているのだろうけど、それでもそれがずっと脳髄のどこかにこびりついていて、40年経っても「ロシュフォール」といえばああ、ミファソラーミレだな、と思い出すというのは、何だかとてつもなくすごいことのように思う。
それだけではない。歌と共に踊っているドルレアック・ドヌーブの姉妹の姿が記憶にある。
クライマックスの赤いラメドレスで歌い踊る彼女たちの姿も記憶になんとなく、ある。
どこでそんなものを見たのだろう。
やっぱりテレビなのかなあ。
それとも、見たと思っているだけなのか。
不思議でしようがない。
前回、「ロシュフォール」のドラマ部分、お芝居の部分はコントだと書いたけれども、確かにそうに違いないと思う。
踊りや歌がひとしきり終わると、映画は広場の真中にあるシースルーのカフェへと画面が戻る。
そのカフェの経営者が双子のお母さんで、ここを中心に話が進むのもリフレインと言う意味で、コントっぽい。
「お嬢さん、下着が見えてますよ」とドルレアックが何度も言われるというヘンなジョークっぽい部分、突然バラバラ殺人の話題が出て来るブラックな部分も、コントだと思って見ると、何となく納得出来る。
ドヌーブがなかなかお目当ての男性に会えないというじらしもコントだと思えば分かるのではないか。
現在、踊りといえばストリートダンスが主体になっているように思うけれども、あの頃はバレエを基本にしたモダンダンスが主だったのだろう。
前回、「シャボン玉ホリデー」を思い出すと書いたが、日本のテレビ番組がああいう踊りを取り入れていたということは、世界中でああいう踊りが中心だったのだと思う。
姉妹が歌い踊っているところが何となく記憶にあったが、実際に「ロシュフォール」を見てみると、そんなこととは別にして、新鮮に見ることが出来た。


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