京都国立博物館へ行って来た。
「鳥獣人物戯画」全巻が展示される特別展があるのだ。
新館である平成知新館が新しく改築されていろいろ展示されているのも見たい。
というわけで、例によって正面橋を渡って歩いて行く。
七条川端の角にある本屋では様々な展覧会の割引券を売っているので、それをあてにする。
しかし本屋に入ってみたら博物館の券は売り切れたという。
まだ展覧会が始まって少ししか経ってないのに何てことだ。
あらかじめ売ってなかったに決まってる。朝日新聞のケチめ。
しょうがないから定価で入ることにする。
新館がただで見られるのだからと無理やり納得させる。
割引で見られないことは、私にとっては非常に納得しがたいことなのである。
館に入ってみたら、鳥獣戯画が一時間待ちとか出ている。
入場するのにも20分待ちとある。愕然とする。
そんなにすごいのか?
本館は早速あきらめて、新館の方から見ることにする。
新館も人がいっぱいだ。
「国宝ズラリ、重文ズラリ」という宣伝文句のとおり、国宝がいっぱい展示されていた。
前は2階建てだったが3階建てになり、瀟洒な建物になっている。
一階は仏像などがあり、大日や不動明王などのでかいのが置いてあり、またトータルリコールもびっくりの宝誌和尚とも再会した。
絵巻も置いてあり、一遍聖絵や法然上人絵巻など、2階は絵画のコーナーで、伝源頼朝像、雪舟の天橋立、票鮎図など文字通り国宝がズラリ。
だけどもう何度も
見たことがあるのよね。全部。通い詰めていたからね。博物館には。
でも蔵出しという感じだ。
京都の人が喜びそうな祇園祭礼図屏風(案の定人だかりが出来ていた)や、狩野永徳の若書きの洛外名所図会などがあったのが嬉しい。
風神雷神はなかった。
3階は考古資料などのコーナーで、ここもここで国宝があり、繊細な経箱や、小野毛人墓誌など重要なものが展示されていた。
でもそれも見たことがあるのよね…。
で、本館の方に行ってみた。
列は多少減っていたが、50分待ちとか。どんだけ。
本館に入ると、初めの方は高山寺ゆかりの明恵上人関連の展示があって、人は多くはない。
その中で明恵上人の肖像画が(これも国宝)展示されているのがゆっくり見られて良かった。
でもこれも見たことがあるのよね。。
しばらくしたら人だかりがあって、そこから列がずらりと連なっていて動かない。
その向こうに鳥獣戯画があるらしい。
辛抱強く待ちに待った。
で、結局ウサギと蛙が相撲をしている巻は展示されていない。それは後期の展示になるのだ。
展示は前期と後期に分かれ、甲乙丙丁全部見るには2回行かないとダメということなのだ。
どんだけ商売してるねん。
とイカリがむらむらとこみ上げたが、列に並びすぎてくたびれ、怒りもしぼみ気味。
鳥獣戯画のほかの部分もそれなりに面白いので、良しとしなければならない。
ウサギさんの目が大きくてかわいいのだ。
で、外に出てみると雨。
どこまでついてないのだろう。
案内のお兄ちゃんは優しく、傘を貸してくれて西門から出る私について来てくれた。よしとしよう。
後期にはもう行かないと思う。
くたびれ果てたからね。
それに相撲の場面は一度見ているし。
ともあれ、博物館が再開されて、良かった。楽しみが増えた。

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