24時間テレビを見た。
予想以上に素晴らしかった。
こんなに感動するとは…。
自分にとってはふつうじゃない?だから、
人と比べる必要は全然ないよ…
羽生選手がはじめに宙少年に向けて言う言葉で、
ああ…、
彼ならこんなふうにさらっとさり気なく言いそうだ、
と思っていた。
きっと彼なら、そうだと思っていた。
本当に彼は羽生結弦そのものだ、
そう思ってもう感動して、泣きそうになっていた…。
インターネットの通信で、
どうしたらいいんだろうね、こういう時ね、
と言って、宙くんの緊張を和らげようとしている時から
釘付けになって…、
二人の練習風景も、
まずハイドロを教える時に自分がお手本を見せて、
それからこうしてと的確に教えて、
2トウループの練習でもじゃあもう少しスピードを…
と優しく指示して…
そしてその通りに成功して…、
少年は真剣で、嬉しそうで、キラキラしていて、
楽しいと言っていたことが一番うれしかった。
スケートって怖いものじゃないし…
楽しい気持ちを忘れないで…
羽生選手の、少年に向ける言葉のひとつひとつが
彼の心の基本を語っているようで、
また感動し…、
そして「言えないよ」のコラボ…、
腕の使い方が柔らかく、ステップも思っていた以上に素晴らしく…、
オーバーでないさり気ない表現で…、
4回転2回と3Aと、そしてそのあとツイズルでつづけていく…
そのあと片足を上げながら左手を上に上げるポーズが本当に美しかった。
ジャンプを飛んでも流れのある流麗な演技、ビールマンも入れて、
まるで夢のような時間…
あらためてああ、羽生選手はこんなに素晴らしい演技者だったかと
やたらに感動し…、
宙くんの目の前でやるなら練習に向かっていいイメージがつくように…、
と難度の高い演技をしたことに触れた言葉にもまた感動し…、
つらいこともたくさんあったかもしれないけれど…、
と言いながら、最後は
あと2回転まわれば4回転だから…!
きっと羽生結弦でいることにつらいこともたくさんあるだろうと
思うけれど、
こんなふうに明るく言ってのける前向きさ、
これが羽生結弦なんだな…
明るく笑いを誘う彼の明るい性格が、とても場を和ませていた。
本当に羽生結弦ってこんなに素敵な人なんだ、
あらためて羽生結弦ってすごい人だな、
何度も何度もそう思って驚いたり感動したりしていた。
こんなに少しの時間でこんなにいろいろな感動をさせてしまう
彼は本当にすごい選手だな…、
宙くんは本当に羽生選手に憧れて、
あのスケート教室で習っていた子たちも羽生選手に憧れて、
きっと彼と同じように挑戦して頑張る選手になっていくのだろう。
夜は早く、いつもはもうとっくに寝る時間だったが、
やたらに興奮して当然のように寝つけない。
たった2回転と言って周囲を笑わせた羽生選手の(Sぎみの?)明るさが、
心の底に沁みたようだ。
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そして夏は終わり、祝祭が終わる…
羽生選手をダシに…いやあれこれ
手前勝手を面白がり、からかったりして楽しんでた、
羽生選手を俎上に載せてあれこれいうのが面白かった、
楽しかった、うれしかった。
うれくしてたまらなかった。
選手には失礼だったね。
真剣に試合やショーに臨んでいる選手には本当に失礼だ。
自分が勝手に楽しんでいた。
まるでおもちゃのように楽しんでいた。
子供が新しいおもちゃを手に入れて、
うれしくて遊んでいる。
そんな感じだ。
しょうがないね。
真面目なファンではないんだね。うわっつらだけなんだろう。
だけどほかのスケート選手に対してはそんな気持ちさえ持たない。
何でだろう?
どうしてあれこれ構いたくなったりいじりたくなったり
イケズを言いたくなったりするのか
何でだろう。
何でなんだろう?
スケートだけ見ていたら良さそうなものなのに、何でだろう。
それでずっと彼に興味を持ってやって来た。
きっとスケートの演技だけでなく、
羽生結弦という存在そのものが、気になって仕方がないからだろう。
その生きざまとか、あり方とかそういうものを含めて全部が。
好奇心、それが一番近いかもしれない…
いちばんやっかいなものかもしれないな…
へんなおばさんに興味を持たれたね…
でもそんな祭ももう終わる。
試合がはじまり、演技を見たら余裕などなくなるだろう。
試合が始まったら、
私はこれからも彼について書くのだろうか。
…書いてもいいのだろうか。書けるのだろうか。
でも、書かないまでもこの素晴らしい選手を
ずっと追っていたい。これからも。

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