古い記事のことになるが、
AERAにブライアン・オーサー・コーチの、
羽生結弦についてのインタビューが掲載されていた。
それを今ごろだが、素敵だったので、取り上げて置きたい。
(書きそびれていたのもある(;^ω^))
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「結弦には『僕のスケートは美しい』と伝え続けてほしい」
ブライアン・オーサー、羽生選手への思い
20200321 〈AERA〉(AERA dot.)
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羽生結弦選手のコーチ、ブライアン・オーサーの発言は、
基本的にうちの子自慢と、言い訳(^_^;)が多いと思っているのだが、
(100%は信用していない(;^ω^)のだ)
コーチといっても、思考錯誤したり、時には迷ったりもする。
ただ、コーチというのは、時にははったりも必要だとは思う。
そして8年間、ユヅルと共に歩んで来た、その蓄積がある。
それなりに重要な、そしてユヅルを深く理解した、
暖かい発言だと思うので。
「チーム・ブライアン 新たな旅」という本では、
コーチとして、成長して来た、学ぶことが多かった、
とも語っている。
人を教える立場になっても、
いつまでも勉強(出来る)という考えには納得し、共感出来た。
そうして、今回のAERAアエラの、
羽生結弦選手についてのインタビューには感銘を受けたのだ。
だから、今ごろになったが、
残しておきたく、取り上げたくなった。
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ウェブ記事にもなっているが、雑誌のAERAに掲載されている。
ウェブ
AERA dot.
(前半)
https://dot.asahi.com/aera/2020031800017.html
「結弦は答えがもうわかっている」
ブライアン・オーサーが語る羽生の再始動
野口美恵2020.3.20 11:30AERA
(後半)
https://dot.asahi.com/aera/2020031900017.html
「結弦には『僕のスケートは美しい』と伝え続けてほしい」
ブライアン・オーサー、羽生選手への思い
(20200321 aera dot)
Sponichi on Ice
https://twitter.com/sponichif/status/1224610749068111873?s=21
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記事の中では、特に後半がいいのだがまず、
前半で全日本のことを聞かれ、
「全日本選手権が一つのターニングポイントになったと思います。
フリー演技が終わってリンクサイドに戻ってきた瞬間、
結弦は「疲れた」と言いました。
それは4分の演技で疲れたのではなく、
この8年間走り続けてきた日々に疲れたという意味だと
感じ取りました。」
と。
*ユヅルが疲れていたのは、短いスパンの間での連戦のせいで、
移動が多すぎ、練習どころではなかったためだろう、
が、オーサーコーチは、それを
8年間走り続けてきた日々の疲れと受け取った。
そこに、ユヅルが歩んで来た、
8年間の重さを感じていることが理解出来、
オーサーの、ユヅルに対する気持ちが
そこに現われているようだった。
*********************
──NHK杯、グランプリ(GP)ファイナル、
全日本選手権の連戦は負担になりましたか?
「いつもの結弦なら、試合が連続すればアドレナリンを
どんどん出して調子を上げていきます。
しかし今回は、日本、カナダ、イタリア、日本と移動も多く、
GPファイナルでは帯同予定だった(別の)コーチが
アクシデントで間に合わず、
コーチ不在という予定外のドラマまで加わって、
精神的に疲れがありました。
結弦に必要なのは、体力回復よりも、
心を落ち着かせていつもの環境に戻ることでした。」
++++++++++++++
*この発言にも、ユヅルがどうすべきか、
周囲が彼に対してどうすべきかを的確に把握しているようだ。
やはり、コーチとして、優れていると言わざるを得ない。
(エラそうですが語彙がないのですみませんm(__)m)
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──2年ぶりに「バラード第一番」と「SEIMEI」を見た感想は?
一言でいうと「これぞ正真正銘の結弦だ」という気持ちでした。
もちろん昨季から使ってきたプログラムを
嫌いだったわけではありませんが、
あくまで「オマージュ」ものです。
誰かへの敬意というのは、
自己主張を押し込めることになりかねない。
結弦が、彼自身について語り、
彼の心の中をそのまま表現できるプログラムは、
やはり見ていてワクワクしました。
曲を戻した直後に楽しそうに滑っている様子を見て安心し、
1週間もしたら威厳がにじみ出てくるようになり、
感銘を受けました。
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ここでも、オマージュ・プロを
「誰かへの敬意というのは、
自己主張を押し込めることになりかねない」
と、自己主張…というより、自己を表現することの好きな、
ユヅルの特性を「押し込めることになりかねない」と、
よく理解している。
私自身は、オリジンもオトナルもユヅルなりのものにしていたと、
言い張りたいところだが…。
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後半のインタビューの抜粋━
──今後の試合での戦略は?
結弦にとっては、
4回転5本でのパーフェクトな演技は一つの目標ですし、
4回転アクセルも降りたいでしょう。
しかしコーチとしてこだわっているのは質です。
選手は、ジャンプの数を競い合う「ゲーム」をしたくなります。
特にチェンというライバルが目の前に現れると、
数を跳びたくなります。
しかしスケートの本質は「数ではなく質」。
結弦は「力強いけれど無駄な力のないスケート」という
究極の美を持っているので、
自分らしさを生かすことが最強の戦略です。
私の使命は、結弦が嫌になるくらい「質のほうが大切だ」
と言い続けることです。
──チームを組んで8シーズン目。羽生選手が遂げた進化は?
私にとって結弦は、
8年前にトロントにやってきた17歳の少年のまま変わりません。
しかしこの8年で、外部の目は変わりました。
彼は有名人になり、果たすべき義務を負い、
そして常にファンを幸せにしたいと願っています。
つまり責任感が変わりました。
だからこそホームである私たちは、
結弦がスケートを好きで楽しむ気持ちを忘れないでいられるよう、
「いつも通り」を大切にしています。
結弦は25歳になり、
誰からも尊敬されるスケーターになりました。
ジャンプだけでないスケートの本質的な美しさがある。
結弦には「僕のスケートは美しいんだ」
というのを伝え続けてほしいです。
※AERA 2020年3月23日号より抜粋
矢口亨@スポーツ報知写真部
https://twitter.com/yaguchi_hochi
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オーサーは、多種4回転の競争時代になり、自分の使命を
『結弦が嫌になるくらい「質のほうが大切だ」
と言い続けること』
と言う。
ユヅルにとって、このアドバイスは、さらに適切なものだ。
嫌になるくらいこの言葉を聞き、
ユヅルは自分が何者か、知ることが出来るだろう。
知ることになるだろう。
そして━
『結弦は、8年前にトロントにやってきた17歳の少年のまま』
けれどその時とは比べ物にならないほど有名人になり、
責任感が伴うようになった。
『だからこそホームである私たちは、
結弦がスケートを好きで楽しむ気持ちを忘れないでいられるよう、
「いつも通り」を大切にしています』
*泣ける…
ユヅルがスケートを好きで、楽しいと思えるような
雰囲気づくりを心がけていて、
「いつも通り」でいさせてあげようと。
『結弦は
ジャンプだけでないスケートの本質的な美しさがある』
『結弦には「僕のスケートは美しいんだ」
というのを伝え続けてほしいです。』
*この言葉が美しい。
ユヅルのスケートが美しい、と信じている、
オーサー氏の言葉がうれしい。
8年、ユヅルを見つづけて来た、コーチならではの言葉だ。
それがスケートの本質である、
それを伝え続けてほしいと、
ユヅルを信じている、
オーサー氏の言葉がうれしいのだ。
☆現在クリケット・クラブは5月まで閉鎖だそうだ。
一刻でも早く元通りに戻ることを祈っております─
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画像
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https://www.instagram.com/nikkansports/
矢口亨@スポーツ報知写真部
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sponichitokyophoto
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