何とか立ち直り、いざりながら花を見て来た。
狂乱していてもやることはやってるのだ。
今年は桜が満開になろうというところで雨になってしまった。
満開になる前に散ってしまうのではないだろうか。
桜はやっぱり京都が一番だ。
テレビで醍醐寺、天龍寺の中継をしていたがきれいだった。
普通、京都人は桜は京都が一番どすえなどと自慢したりしない。
一番に決まっているからわざわざ口に出さない。
自慢することは下品だから、京都人は絶対自慢しない。
自慢しなくても、それが当然だからだ。
どうだ。
京都人の傲慢さがどれだけのものか、分かるかね。
私のように京都が一番よなんて言うのは異端者なのだ。
だが今年の清水寺はあの舞台のある本堂が大修復の真っ最中で、
多分大きなシートに覆われていると思う。
あの奥の院から舞台を望むという定番の景色が、今年は駄目だと思う。
だから今年の清水寺は多分だめだ。
こういう情報は広く喧伝しておかないと、いかんのではないか。
ブラタモリで清水寺をやっていたけど、やっぱり悲惨なことになってる。
(私の好きな六道珍皇寺の「熊野観心十界曼荼羅」が出ていたのが
超嬉しかった)
京都市なりが今年はこの寺が修復中、とか情報を出してほしい。
何せ古い寺社が多いから、いつもどこなりとが修復に入っていて、
行ってみて初めてびっくりがっかり、
なんてことがあるのだ。
しかしもう遅いな、もう日曜日で今日が最後だろう。
そして雨…
しかし京都では有名寺の桜以外にも、
近所のちょっとした小さなお寺には殆んど必ず桜と紅葉が植えてあって、
季節になると小規模ながらちゃんときれいな風景が出現する。
わざわざ遠くへ行かなくても手軽にものの数歩歩けば
そこに桜があるので、そういうところが京都の良さだ。
というわけでやっぱり近所で済ませてしまった。
雨だから曇った空で、慌てて行ったからまだ満開ではなかったようだが
近所の東本願寺の前の桜
せっかくだから京都タワーを入れてみる
京都人の恥京都タワー
恥とか言ってやるなよ
そして木屋町高瀬川の桜
都会の裏の桜だからバックはビルだ
毎年同じ桜を写している気がする
でも私にとっては一番好きな桜かも
五条の階段を降りて高瀬川沿いを歩く
ひとり佇む女性さんが必ずひとりくらいいる
女性さんすみません 写り込んでしまいました
一番近くて手軽だからここで花見を済ませてしまう
どこまで来たかというと万寿寺橋
四綾仏高松万五条だから五条のひとつ北
別に桜が咲いたからといってどうしても見なくてはいけないと
言うわけでもないのに、
やっぱり何が何でも一度は見ておかないと、という気になるのは
なぜだろう。
京都の桜で個人的に穴場としていいと思うのはやっぱり第二疎水と
インクラインではなかろうか。
京都の人は円山公園の宴会などは下品として蔑んでいる。
あれは京都にいるヨソさんが楽しむところ。
基本的に桜の下で桜も見ずに宴会というのはあり得ない。
京都人は夜に出かけない、昼に純粋に桜を見るのだ。
それでも鴨川の河川敷の桜の下にシートを敷いて、
ピクニックをしている人が最近増えて来た。
大方京都人ではなく、新しく建ったマンションに住んで、
京都に働きに来た人たちだろう。
まだ京都のマナーや習慣を習得していないのだろう。
第二疎水は北大路のまだ北で、住宅街だから休み処がまったくなく、
そっけない。
鴨川の河川敷のようなスペースもないから下にシートも敷けない。
ただ歩いて見るだけだ。
ああいうところを京都人は好んで見る。
http://isabea.web.fc2.com/walk/sakura3/ssakura.htm
蹴上のインクラインはわりと穴場だと思う。
広いから、シートを敷いてそこでお弁当を食べている人もいるが、
インクラインの両側にきれいに桜が咲き、歩いても良し、
シートを敷いてそこで食べても良し、なかなか賑わっている。
http://isabea.web.fc2.com/walk/sosui/incline.htm
あの近くの岡崎の十石船というのもなかなかいいのではないだろうか。
疎水の中を船で通り(千円なので高いが)、船から桜を見上げながら
疎水を進んでゆく。
予約はないから結構人待ちで長い行列が出来ていたような気がするけれども。
それから哲学の道も良いだろう。
多分人がいっぱいだと思うが、西田幾多郎気分で物思いにふけりながら
歩くのが定番
「人は人 吾はわれ也 とにかくに 吾行く道を 吾は行くなり」
だってさ(ウィキペディアより)
疎水べりというのはどこでも
桜が植わっていてそれなりの風景が出現する。
疎水はどこも良い
さてそろそろ毎年同じ高瀬川散歩も終わり
今度は桜吹雪を狙うのが一般的だが
毎年失敗しているのだ…
同じ風景だが同じ風景を見るのがいいのだ。
ああ今年も同じ風景がある、
という感慨が。
晴れていたらちゃんとしたところへ行きたかったけれども。

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