2003年 韓国SBSドラマ 『天国の階段』
クォン・サンウ ・・・チャ・ソンジュ役
韓国一のグローバルグループのミン会長の一人息子で、幼い頃はピアノの神童と謳われ、現在はデパートや遊園地経営を含むグローバルグループを相続した若き経営者。
ショパンのコンツェルトが演奏される遊園地の野外特設舞台で、演奏が終わると聴衆たちから素朴な拍手が湧き起こる。
ピアノを演奏していたのは、顔にまだあどけなさを残した少年、チャ ソンジュだ。
拍手はだんだん大きくなるが、ソンジュの目に映るのはただ一人の女性だった。
ジョンソ・・ハン・ジョンソ、彼にとってはまさに天が定めた運命の女性だった。
幼い頃からピアノを愛し、並外れた才能を垣間見せたが、グローバルグループの一人息子である彼は、その責任と義務のためにピアノを趣味として楽しむのだった。
ソンジュがピアノを奏でるのは、世界的なピアニストになるためではなく、ただ一人の女性ジョンソの好きな曲を聞かせてあげたい一心だった。
ソンジュとジョンソは一卵性双生児のようにそっくりだった。
二人が並ぶと誰もが兄弟だと思うし、左利きも、血液型も、遊園地が好きな事も同じ、その上、どちらかが体調を崩すと、必ず残るどちらかも体調を崩すのだった。そんな深い絆で結ばれた二人だったが・・・
チェ・ジウ ハン・ジョンソ役
ハン教授の一人娘で幼い頃はピアニストを夢見ていたが現在はグローバルグループの契約社員として生活している。
著名な建築家で大学教授でもあるハン教授の一人娘として生まれ育ったが、両親を亡くし、頂点からどん底へ流転の人生を経験する。
理想的な両親のもとに裕福に育ったが、急病で母親を亡くし父親と二人で暮らす。
だが母親のいない影を感じさせないくらい、明るく純粋でまっすぐに育つ、娘に暗い影がささぬよう、父親がすべての愛情を注いで育てたためだ。
そのため父親と娘は、普段から目と目で通じ合う仲だった。
一見か弱いが強い心を持ち、世間知らずで他人に文句一つ言えないところは父親譲りだった。
画家を夢見るが、ピアノにも造詣が深く、父親が再婚を決めると、新しい母親に“父を幸せにして下さい”と自ら先に電話するほど素直で暖かい心の持ち主だった。
辛い状況の中でも自分の胸の痛みを隠し、人の気持ちをくみ取る思いやりに満ちた女性でもある。
ソンジュの留学後、彼からの手紙を待ち続けるが、ただの一度も返事が届かず一人胸を焦がす。
それは自ら『父親を幸せにしてあげてください』と頼んだ後妻とその娘の陰謀だった・・・
シン・ヒョンジュン ・・・ハン・テファ役
後妻の連れ子として育ってきた彼は、徹底して他人に無関心で、自分だけの世界に引きこもって生きる自閉的な性格を持っていた。
清純な外見とは裏腹に、無口で暗く自意識が強い、そして時々吐き捨てるように言い放つ言葉は、嘲笑と悪意に満ちている。
まるで誰かがケンカを吹っかけてくるのを待っているかのようだ。
ソンジュが暴力的なことを嫌い論理的な性格ならば、テファは暴力に訴えるタイプだ。
しかし、そんな彼も口数は少ないが、義理人情に厚く、荒っぽく反抗的ではあるが、心の片隅に悲しみを宿し、愛を渇望している。
自分以外は何者も信じる事無く、自分を生み捨てにして妹ばかりを可愛がる、母親ミラに深い憎悪を抱いている。
しかし、そんな彼もジョンソを初めて見た時、大きな衝撃を受けた。
彼女には、拒絶された事のない人間だけが持つ、特有の軽快さと正直さがあった。
生まれてすぐに母親に捨てられたが、母親と暮らし始めて、彼女の関心が全て妹のユリに注がれることで、自分は二度捨てられたのだという絶望感を抱く。
しかし、そんな彼にもジョンソは“屈託のない微笑み”を贈り、他人から徹底的に排除された、彼はジョンソの微笑みに魂の呼応を感じる。
そして、密かに一緒に暮らす女性はジョンソしか居ないと心に決める。
キム・てヒ ・・・ハン・ジョンソ役
テ・ミラの隠し子でテファの妹、ジョンソとは戸籍上の姉妹という間柄になった。
ニューヨーク大学経営学を修士し、グローバルグループの企画室長で、持ち前の美貌で果てしない出世を夢見る野心家だった。
人前では心優しく清楚で、思いやりに満ちた天使のように振舞うが、野心のためには手段を選ばない女性に変身する。
勝気で欲しいものは手に入れずにはいられない性格と、感情の起伏が激しく、自分の得と見える人物の前では愛嬌を振りまく勝手な人間である。
兄と共に母親から捨てられた瞬間から、持ち前の強い意志で教科書からは学べない処世術を早くから学び取った。
ジョンソの屈託のなさに生理的な拒否感を感じ、自分の生まれに対する恨みと挫折をジョンソに被せ、逆恨みする為、事ある毎にジョンソをいじめる結果となる、皮肉にもそれが、テファがジョンソに関心を持つきっかけとなってしまう。
自分がこの世で一番愛した男、ソンジュとテファがジョンソに心奪われただけでも我慢がならない性格は、結果的に母親を道連れに破滅する愚かな人物となっていく・・・
ペク・ソンヒョ(子供時代のソンジュ)
パク・シネ(少女時代のジョンソ)
イ・ワン(子供時代のテファ)
↓こちらにもドラマの概要と追想録が有ります
いっちゃんの韓ドラハウス 『天国の階段』

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