教員の能力の可視化は非常に有意義。碌でもない低能力教師や反日教師をあぶり出すべし。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121021-00000542-san-soci
>大阪府が6月、独自に実施した府学力テストを巡り、同府泉佐野市の千代松大耕(ひろやす)市長が10月2日、府教委の反対を押し切って府内で初めて学校別の平均正答率を市ホームページ(HP)で公表した。
学校別成績の公表は「学校の序列化を招く」と教育現場からの反発は強く、「市長の独断」との批判も渦巻くが、千代松市長は「騒いでいるのは現場だけ」と意に介さぬ様子。さらには
学テ成績で同市が府内でも下位に低迷している現状を「教員のやる気」の問題とも語り、各校に学力向上策を出させ、それに応じて予算配分するという“強硬策”も打ち出した。(藤原由梨)
■「正確な情報を」
2日に泉佐野市が公表したのは、市内全18校の公立小中学校のうち、児童数が10人以下の小学校1校を除く12小学校の国語、算数と、5中学校の国語、数学、英語の科目別平均正答率。
府教委からの反発はあったが、公表した2日夕に会見した千代松市長は、学校別成績公表について「泉佐野市の成績は全国的にも低いとされる大阪府内でも平均を下回っている。教育現場は緊張感を持って指導にあたってほしい」と開示理由を熱く語った。
公表を“予告”し、この会見までに市民らからの抗議が市役所に寄せられていなかったことから、千代松市長は「市民は冷静に受け止めている。騒いでいるのは学校現場だけ。
市の学力が低いのは『教員のやる気』が問題なのではないのか」と述べ、教育現場に苦言を呈した。
千代松市長による学校別成績の公表の意志は、8月28日に明らかになった。市教委によると、8月22日に市の平均正答率を市長に伝えたところ、同27日に市長から「市長としての責任で学校別を公表したい」と通告があった。9月の臨時校長会で序列化の懸念などから反対意見が多数を占めたと報告しても方針は変わらなかったという。
千代松市長は「学校の学力について誤った判断や先入観が地域にあり、自治体として正確な情報を提供したい」と公表に踏み切った理由を語る。
学校別成績がアップされた市HPトップページには、初日(2日)だけで平日平均約千件の約14倍に上る1万4126件のアクセスがあり、うち学校別成績を公表したページの閲覧が1万3836件と大半を占めた。翌3日にも学校別成績のページには5940件のアクセスがあり、市民らからの関心の高さがうかがわれた。
■想定の範囲内
「いずれ学校別の成績を公表する自治体が出てくると思っていた。ある意味、想定の範囲内だ」
泉佐野市の学校別成績公表を受け、今年度、
学力テストへの参加を見送った府内のある自治体の教委幹部はこうつぶやいた。
府が独自に実施する学力テストは、抽出方式になった国の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)に代わり、子供たちの学力・学習状況をきめ細かく把握する目的で、平成23年度から始まった。全国テストと同科目で、小学6年と中学3年を対象に6月に実施。府、市町村別の平均正答率が公表されることに加え、今年度から子供らには所属校の平均正答率を開示するようになった。
参加の可否は市町村教委の判断で、昨年度は全国テストの問題を使って独自の学力調査を行うなどの理由で大阪、堺両市が不参加。今年度は所属校の平均正答率の開示に、
学校の序列化につながることへの懸念が広がり、不参加は11市町に拡大した。
想定の範囲内と言いきった先述の教委幹部は、学校別成績が公表される懸念から参加を取りやめたといい、泉佐野市の公表に「やはり、そういう自治体があったか」と苦虫をかみつぶした様子で話す。
「子供たちの学力向上と、学校別成績は関係ない」と信じているからだ。
府教委は「大阪維新の会」が学校別公表を求めていた上、国のアンケートで保護者の約7割が学校別の公表を望むという結果が出たことなどを考慮し、「序列化の懸念と公表の要望を併せ飲むぎりぎりの判断」で所属校の成績を開示したとしている。
ただ、府教委は実施要領で、学校別の成績を公表することを控えるよう市町村教委に求めていた。今回の泉佐野市の公表を受け、府教委幹部は「なぜ、事前の約束が守られないのか。学校や保護者から理解は得られているのか」と衝撃が広がった。
泉佐野市の市立小幹部は「市長の独断。成績の数字が独り歩きしてしまう」と懸念する。別の小学校幹部は「賛否両面ある。
保護者からの抗議はないが、今後どうなるか」と複雑な様子だ。
■今年だけではない
学校ごとの成績が一覧できる形で公表した泉佐野市。今年度の府学力テストで学校ごとの正答率を比べると、最も差が大きかった
小学6年の「国語B」では26・4ポイントの開きがあった。
中学校では比較的正答率に差がなかったため、市教委は小学校でのポイント差は目を引くのではないかと危惧している。
市内小学校13校の6年生の在籍者数(5月1日現在)は、9〜156人と規模はさまざまだ。小学6年の平均正答率で市の平均最上位は児童数が20人を切る小規模校だったが、成績上位校には学年100人前後の、市内としては大、中規模校も多く、学校規模では成績の優良を計れない。
成績が上位だった小学校の教頭は「今年度、6年生の成績がよかったので後輩も頑張ってほしいという雰囲気は学校内にある。ただ、数字が独り歩きするとプレッシャーにつながりかねない」と心配する。別の小学校幹部も「テストは今年度だけではないので、そこだけを切り取ってほしくない」と継続性の重要さを訴える。
このため、千代松市長は10月9日、市立小中学校長に対し、今月中に府学力テストでの平均正答率の目標値と、それを達成するための学力向上策を提出するよう要請した。示された向上策は、来年度の当初予算編成に反映する方針だ。
市長は「提出しない学校はやる気がないと判断する」とした上で、「目標を明確に定め、それに向け取り組む姿勢を示してほしい」という。
この意見を受け、市教委が10日、小中学校の学校長を集めて会議を開いたところ「教育行政に関して、市長命令の改善策提出は筋違いではないか」という意見が上がったため、市教委は教育長名で改めて成績向上策の提出を求めた。今月中には、各校が、さまざまな学力向上策を提出する見込みという。
8月から始まった今回の騒動を振り返り、市教委幹部はこう言う。
「市長の発言や成績公表はあっても、粛々と子供らの学力向上に努めるだけ。課題のある学校に厚く予算を付けるのが大原則です」