その前に労組を解体しなさい。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20141109-00052888-toyo-bus_all
>緑と白で彩られたロングノーズがゆっくりと車庫から姿を現した。北海道新幹線H5系の先頭車両だ。
製造工場から海上輸送で運ばれた車両は10月13日に函館港に陸揚げされた。建設中の新函館北斗駅に近い新幹線車両基地に1日2両ずつ、5日間かけて運び込まれ、車体と台車の接続や車体間部品の設置など組み立て作業が行われた。
11月1日午前9時20分。この日から始まるブレーキやモーターの機能確認試験に先立ち、10両編成のH5系が初めて報道陣に公開された。北海道民にとって待ちに待った瞬間である。
車両を彩る緑と白の間には細い紫のラインが敷かれている。紫は北海道を象徴するライラックやラベンダーの色である。JR東日本の東北新幹線のE5系はこの部分がピンク色だ。ラインがピンクから紫に変わっただけで、ずいぶん気品のあるデザインになった。
「E5系をベースにデザインすることが決まっていたので、当社独自にデザインする余地は限定されました。それでもこのデザインは多くの人に喜んでいただいています」と、新幹線を運行する JR北海道・新幹線計画部の本田竹止主幹は顔をほころばせる。
■ 2016年開業へ向け急ピッチで作業
H5系は全部で4編成製造される計画で、現在までに2編成が導入済み。1カ月間、車両基地内で機能確認試験を行い、問題がなければ12月1日から奥津軽いまべつ―新函館北斗間で走行試験が始まる。「ふた冬を走行試験にあてる。今冬は奥津軽いまべつまでしか走らないが、来年度は新青森まで走る」(本田氏)。
JR北海道では在来線レール異常の放置などの不祥事が相次ぎ、一時は新幹線開業に向けてスケジュールの遅れが懸念されていた。2016年春という予定どおりの開業に向け、急ピッチで作業が進んでいる。
11月1日の午後、高橋はるみ北海道知事や鉄道・運輸機構の石川裕巳理事長をはじめ、北海道新幹線のほぼすべての関係者が木古内(きこない)駅に顔をそろえた。新青森―新函館北斗間149キロメートルのレール敷設工事の完了に伴うレール締結式が行われたのだ。
軌道内に降りた関係者たちが線路のボルトを締め、作業は完了。これによって東京から新函館北斗まで新幹線のレールで結ばれた。
壇上で挨拶に立った与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム長の町村信孝衆議院議員(北海道5区)は、「東海道新幹線の開業から50年遅れて、ようやくここまで来た。東北新幹線によって東北が発展し、いよいよ北海道の番だ」と感慨深げに語った。
ただ、新幹線が新函館北斗止まりでは北海道への経済効果は限定的だ。やはり札幌まで延びてこそ、効果は最大となる。
■ 自民党は札幌開業の5年前倒しを検討
札幌開業は2035年の予定だが、与党・自民党は5年程度の前倒しを検討中だ。北陸新幹線や長崎新幹線の開業前倒しと合わせ、前倒しに必要な費用は5400億円と試算されている。その財源として整備新幹線新規着工3路線のJRへの貸し付け料や上場を目指すJR九州の株式売却代金などの活用が政府・与党のワーキンググループで検討されている。
財務省は「前倒しの効果がしっかりと示される必要がある」として慎重な姿勢を崩さない。年末ごろに固まる2015年度予算編成に向け、関係者間の駆け引きが続いている。「21年先となる札幌延伸を少しでも早く実現したい」と町村氏は熱意を込める。
北海道新幹線の歴史に残るその日の夜、JR北海道の千歳線では乗務中の車掌が居眠りをするという失態を犯した。その翌々日の3日朝には宗谷線で運転禁止基準値を超える強風が吹いていたにもかかわらず、担当社員が運転中止の指示を出さず、特急列車が運行を続けていた。JR北海道のトラブルは止まらない。
新幹線にかかわるスタッフは徐々に増えており、開業時には400人に達する予定だ。こと新幹線に対しては、JR北海道は万全の体制で臨んでいる。だが、
在来線で今なお頻発する人的ミスを見ていると、新幹線で同様のミスが生じないか心配になる。その疑問に対する回答は、在来線のミスをなくすことでしか得られない。