以前の記事でも書いたのだが、
2代目ラドンには2種の着ぐるみが存在し
、『地球最大の決戦』と
『怪獣大戦争』ではまったく異なるわけだ。
2作の間はほぼ1年。
『地球最大の決戦』からゴジラスーツの流用が始まり、
『怪獣大戦争』ではゴジラは新造だがギドラが前作の流用となっている。
ギニョールや飛び人形と併用されるため、決して出番が多くなく、傷みも少ないのでは・・・と思われるラドンの着ぐるみは何故流用されず、『怪獣大戦争』で新造されたのだろうか。
これは推測だが、おそらく決戦ラドンに組み込まれた翼の開閉ギミックに対する、演者あるいはスーツ自体への負担が大きすぎたのではなかろうか。
『地球最大の決戦』DVD特典映像で着ぐるみ完成以前の開閉ギミックを見ることができる。
これによると決戦ラドンの腕と演者の腕は一致しておらず、
演者の腕はギミックをコントロールするために身体の真横に折り曲げた状態となる。
またラドンの腕は演者の腕より高く、頭〜頚の真横辺りから伸びていることがわかる。
結局、着ぐるみが完成しラテックスの皮をかぶせるとギミックはうまく作動せず、翼の開閉は諦めたのだという。
対する大戦争ラドンでは、演者の腕がラドンの腕に入り、肩の位置も演者と着ぐるみで一致していることが写真から読み取れる。
これが『怪獣大戦争』での着ぐるみ新造の理由につながるのではなかろうか?
決戦ラドンの完成写真からは、演者の腕がどう入っているのかはよくわからない。
ギミックを組み込んだまま、腕が曲げられた状態で入っている可能性もあるし(なんとなく腕が入っているようなシワがある写真もある)、ギミックが抜き取られラドンの腕と合うように演者の腕が入ってる可能性もある(劇中のように力強く羽ばたかせるためにはこのほうが好都合だろう)。
ただし肩の位置は製作途中と同様、演者の頭〜頚の真横にあることはほぼ間違いない。
ギミックが内蔵されているにしろ、抜かれているにしろ、この腕の構造が問題となり(演者やスーツに負荷がかかりすぎたのだろう)、1年後の次作で、より演者にフィットするスーツが新造されたのではないだろうか。
そして新造の際には、歩きやすいよう股の間が改善され、ギミックを仕込まない分翼も大きくされたのだろう。
せっかく新造された「2体目の2代目ラドン」だが、
本編では初代ラドンの映像の流用や、ギニョール・飛び人形の多用のため、相変わらず出番は少なく、両者を比較する材料があまりないのがさびしいところだ。
つーことで20cmサイズの決戦ラドンを他の作業の合間に作っとります。
ん〜どうなるやら。

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