行き先決めずの駅前に 台風間際の横の雨
「みずうみ号」のバスに乗る 人の列に着くとする
登山姿の出で立ちに リュックは網棚足の下
やっと座れた窓際の 隣に窮屈人座り
どうやら皆様ご一行 トレッキングは八甲田
安い企画で路線バス 日時に集まる趣味オタク
青森市街を後にして 標高上げれば暴風雨
途中ビィラにて白人の 若きカップル走り乗る
情報早きはJR バスに入るは天候と
八甲田のロ−プ−ウェ− 運休決めたを告げたもう
リュック用意の乗客が 動揺声も漏れる頃
横殴りの雨窓叩き 小声に変にる畏怖の風
降りても無駄を誰も知る それでも一組夫婦者
手持ちのチケットここまでか 戻りのバスまでどう致す
幹事の発案酸ケ湯まで 一心同体団結し
この旅いかに良く過ごす 無関係なる我も入り
赤松黒松根元には 雨にめげない残雪が
いかにも東北高山地 東京梅雨時忘れさす
酸ケ湯到着皆が降る 融通利かないJR
暴風雨なら宿の前 止めぬ離れた停留所
バス一台なら50人 マイカ−族に泊り客
男女の比率がいいお湯は 国民温泉然りなり
オヤジのチンコがプラプラと ご婦人ヒジキもそのままで
同席したるのバスの人 大らか裸に主婦に笑み満つ
