2013/8/16
蒸して焼かれる国道を 酒屋探して行く歩道
鬼怒川右手に炎天下 こんなに熱いか夏日和
沿道酒屋の戸を開けば 家庭サイズのエアコンも
死に水ごときに心地良い ビ−ルは小屋根の影で飲み
電車待つのは無人駅 鬼怒川温泉戻る帰路
加仁湯で食べた朝食が 盾にならずの午後の刻
観光目当ての店外し 地元客来るラ−メン屋
半チャンセットに瓶ビ−ル 溶け込む普段着飾り無し
店を出たらば下り坂 素直に従う風来坊
ライン下りの字を見たり 興味が躊躇に勝りけり
舟出の時刻を待つ川原 ヤンキ−風貌若い衆が
出舟段取り怪しけれ 腹をくくってまたぐ舟
声を掛けたら手元有る ビニ−ル立てて波避けに
前説からして笑わせる 息子のごときの船頭さん
クマの岩やらイヌの岩 吊り橋手を振る人応え
暑さ忘れる鬼怒川の この舟どうして上げるやら
テレビで見掛ける漫談師 遥かにしのぐ案内に
不用意漏れたる笑い声 暑さの基準は心ぞと知る

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