言葉数にこだわらない和句のリズムで心根を詠っています。
2022/6/13
ブログサービス teacup
8月閉鎖 連絡に
過去の投稿 掘り起こす
キャプチャー保存 約1000句
コツコツチマチマ 読み返す
押しピン止めた 過去達が
消去ボタンで 無に帰する
未練で探す 避難場所
捨てる神有りゃ 拾う神
落ち着き先が 決定し
着の身着のまま お引越し
今後世話なる gooblog
https://blog.goo.ne.jp/murasakinomori
このアドレスが 新住所
左クリック なぞらえて
URLを青色 染めたれば
右のクリック 窓開ける
窓の景色は コピーせず
「移動する」をば ポチッとな
あらっまあ不思議 見覚えの
画面出たなら 大成功
ここを訪ねて くれた方
縁が切れるが 寂しゅーて
消息確認 出来る部屋
引っ越し祝いの 蕎麦を添え置く

2022/2/23
ニキビ少年 地方都市
誰かの真似が マイブーム
ボタンダウンに 靴下や
パンツもVANの ロゴが付く
ギター小僧の 憧れは
マーチンならば D45
ギブソンよりは フェンダー派
なのに手元に レスポール
仮免合わす 誕生日
免許当日 買うセリカ
暴走仕様 自損事故
法規守って フェアレディー
窓の夜景に タワーの灯
緩く揺らして ブランディー
東京暮らし 下書きは……
窓の夜景に 隅田川
フォークシンガー 夢頓挫
次に目指した 宗教家
なのに日銭は 丸の内
汗と埃の 作業服
DCショップ ルイビトン
プラダエルメス 難工事
ブランド物は 身に付かず
現実かぶるは ヘルメット

2022/1/23
漫画家志望 練馬区へ
下北沢は 演劇派
フォークソングは 中央線
笑い目指した 訳で無し
浅草棲み家 21
「夢」の準備に 収入を
求人雑誌 リクルート
夏場面接 スーツ要ず
初心者可能 50万
外資系にて 能率給
ちょいと声掛く 少女から
入社ふた月 200万
課長休みを 下さいと
ちょっと釣りでも カナダまで
買い物ついで フランスへ
売上レース ポルシェなり
バブル前期の 新宿の
高層ビルは まだ4本
何処から見ても 仰ぎ見る
ヘリコプターが 眼下飛ぶ
今は建設 労働者
気力体力 あとわずか
あの新宿を 遠目にて
センタービルの 53階を探す

2022/1/21
♪ 虹の向こうは 晴れなのかしら ♪
歌詞を続けて 歌う人
グルコサミンに コラーゲン
サプリに頼る お年頃
二児を残せば 国策に
アッパレ!ママは シングルへ
パート時給で 子の夢を
にじます涙 ゴメンねと…
ヘップバーンが 窓辺にて
ギターで歌う ワンシーン
和訳にすれば 届かぬ意
おぼろげ虹に よく似たり
エレキサンウド レインボー
ハードロックの 終焉期
平でトゲが 無い歌が
深夜放送 2時の曲
虹の架け橋 それぞれに
あの世とこの世 今 未来
何と急なる 太鼓橋
年寄りふぜい ここで観るなり

2022/1/6
一富士二鷹 三茄子
初夢見たが ハズレくじ
夜中小便 数増えて
尻切れトンボ 夢ばかり
ウルフ押し出し 千代の富士
郷土の星が 部屋を継ぐ
角界蒙古 襲来に
神風吹かぬ 温暖化
広重描く 浮世絵図
富士をぐるりと 周る旅
電車もバスも 無い時代
一つカットに 労憂い
3・11 富士も揺れ
噴火近いと YouTube
南海トラフ 大地震
富士はいつぞと Twitter
美人例えて 富士額
近頃オデコ とんと見ず
写真撮っても 加工術
鼻の高さは チョモランマ
赤富士見たは 17に
危篤電報 握りしめ
真冬始発の ひかり号
祖母の命が 紅く萌ゆ
都心ビルより 仰ぎ見る
貴婦人富士は すまし顔
腹に一物 溜め込みて
いつか般若の 顔を見す

2022/1/3
除夜の鐘聞く 界隈に
住民票を 届け出て
浅草名乗り 四十年
下町風情 溶け込めり
演芸ホール 初笑い
落語と言えば 若旦那
柳橋から 船を出し
粋な遊びと 吉原へ
外八文字 おいらんを
年期明けにて 身受けする
ハッピーエンド 稀なもの
行燈灯り 影つくり
借金形に 身を売られ
処女に入れるは 何処の誰
幼なじみの 好いた人
恥じる涙に かすみ消ゆ
客も取れぬと 罵られ
作り媚売る 飾り窓
月の証しが 止まりたば
蓮の茎挿し 堕胎せり
流行り病に 感染病
女郎に逃げる すべは無し
辿り着きたる 大門の
外の世界は 眩し過ぎ
少女のままで 逝く御霊
乳を求めて 泣く水子
せめて救いの 観音も
はがねまぶたに ひとしずく
令和遊郭 吉原に
どこで募集の 社交達
すべて自由の 世の中に
体売る性 人の性
通り渡れば 猿若町
白塗り芸子 三味の音
千束抜けて 吉原の
神社に参る 初詣

2021/7/29
皇居見下ろす オフィスビル
東京駅は 足元に
出たり入りたり 長い蛇
自らエサと なる人等
男子トイレに ご婦人が
空きの便器を 拭き掃除
ペッパー警部も 踊れたか
そんな気がする ご同輩
「青春」ほどに 輝かず
成長過程 反抗期
箸が転べば 笑えた日
「昭和」景色の ワンカット
学生たむろ 喫茶店
セブンスターは 必需品
ディスコでバンプ 女学生
飲み放題には 安い酒
活字好きでは なかったが
青春つづる 小説を
スローなブギを 聴きながら
読むふりするは カッコ付け
彼のバイクは カワサキで
彼女の島は 瀬戸に在る
片岡義男 ストーリー
法師温泉 訪ねたり
17歳で カワサキを
フルスロットル まだ足らず
後の何かに 追い抜かれ
「若さ」「道理」の 背だけ見る
くすんだままの 思春期を
還暦過ぎの 立小便
刹那の思い 駆られたは
掃除婦人の 丸い尻

2021/5/9
♪白地に赤く 日の丸染めて♪
去年歓喜の 旗は無し
今年何本 立つのやら
ニュースのゆくえ 五輪霧中
地元デパート 屋上の
お子様ランチ 赤い飯
つまようじ刺す 邪魔な旗
ごちそうさまで ゴミと成り
昭和旗日は 軒先や
ビルにタクシー 路線バス
風も国旗を 愛撫せし
化学繊維で 軽き故
日の丸前で 背を正し
硬直姿勢 一礼を
ゲンコで伝授 小学生
国歌が否定 される前
五月晴れたる こどもの日
民家が揚げる 日の丸に
叩き込まれた 習性で
背筋伸ばして 軽くこうべ垂る

2021/5/8
連休明けの 自粛時
区役所帰り 浅草で
足を止めさす 二人づれ
人が居ずのが 珍百景
スマホカメラは 彼氏君
このまま行けば 背が入る
一旦停止 待つ我に
写さる彼女 ふたお辞儀
ここはマスクは 要らないぞ
待っているから 初めから
取って付けたる 演出家
マスク越しにも 見ゆ笑顔
店の開かない アーケード
少女マスクを 外すれば
可愛い子ブタ 笑みを噴き
ナイスピースと 親指を立てて見す

2021/5/4
「家庭」「家族」に 縁が無く
共に老けるは 壁の紙
奇病の渦に 明日見えず
食費細くし 出す家賃
ちょっと待ってね 光熱費
スイカカードは 甘いワナ
支払い期日 ゴールへと
自転車操業 チェーン無し
老いては時が 速く過ぎ
記憶残らぬ ここ数年
尻にタコ成し YouTube
好み画像が チョイスされ
嫁を取らずに 子も見ずに
無縁な動画 晩秋路
一才幼女の 成長記
爺じぃになった 気で観やる
男尊女卑が 大道を
まかり通った 九州人
まして長男 婦女子へと
目尻下ぐるは 意外なり
動画幼児も 二歳児に
「シスクとねこむす」 日々の糧
歩道に落ちた 人形を
街燈基礎に そっと置いて行く

2021/1/12
煩悩の 数を打つ鐘
百八つ
気付かぬふりの 罪も年越す
恒例は 雷門より
続く列
カウントダウン 機動隊のみ
新年の およろこびをと
言えぬ年
はばかる言葉 「おめでとう」なり
元旦の 今年こそはの
欲願い
そんな邪心の 無き祈り人
浅草寺 ゆく年くる年
立ち合えば
そ知らぬ顔が 自粛と見ゆる
都心にて 感染せぬは
まぬがれぬ
高齢域で 夏を見るかな

2020/12/9
オリンピックの 年明けと
仲見世通り 人の列
白い吐息と 人群れと
香焚く煙 かすむ空
豪華クルーズ 客船が
横浜港に 停泊し
どのチャンネルに 合わせても
ニュース番組 ワイドショー
病外から 来るものと
一般庶民 傍観者
一人発病 テレビにも
遥か遠くの 他人事
お笑い大御所 急に逝き
お茶の間女優 後続き
さすが呑気な 国民性
手洗いうがい マスク無し
オリンピックは 据え置かれ
高校球児 涙顔
自粛規制の 飲み屋街
地方のシャッター 街に似る
雷門と 本殿の
仲見世動く 頭無く
やっと耳慣れ 中国語
ハングル奇声 聞かぬ日々
発症人数 新記録
そんな話題も 疎くなる
今月家賃 いかにする
師走自宅に 待機なり
後数日で 年の瀬を
世界の歴史 残る年
皮肉風邪さえ ひかぬまま
2020の 時を刻みし

2020/12/8
東京20 3区には
市町村まで 在る都
何故に棲み家に 台東区
心の師逝く 隅田川
上野目指した 出稼ぎ者
雪国家族 仕送りを
仕事終わりに 立ち飲みへ
覚えパチンコ 競馬場
怪我に弁当 自分持ち
日雇い労務 あぶれれば
3本立てで 500円
浅草六区 映画館
そんな人等が 暮らす街
なをも落ちれば ホームレス
当たり屋稼業 山谷道
労災指の 値踏み人
言問い通り ひとつ越し
当時日本の スラム街
吉原大門 泪橋
タクシーまでも 乗車拒否
時が流れて きちん宿
外国人の 客増えて
荒れた街筋 歳を取り
ジョーがつぶやく 明日はどっちだ

2020/12/6
浅草六区 演芸場
乙女ヌードは ロック座で
馬券外した ろくでなし
首がもつれた ろくろっ首
仲見世通り 伝法院
ホッピー横丁 煮込み臭
大衆演劇 のぼり揺れ
アナログ景色 立つツリー
南伸介 寅次郎
お笑い人等 顔写真
街路灯にて お出迎え
欽ドン欽どこ 欽曜日
16当時 松竹で
若手漫才 ツービート
テンポネタには 毒は無く
漫才ブーム 4年前
たけしの歌に 出る飲み屋
くじら屋号の 看板に
寄り添う様な 街路灯
シャイなたけしの 予約席

2020/10/7
彼の日旅した 東北路
乗り継ぎ列車 間が有りて
駅前出れば 八幡社
豊後の神が この地まで
深川八幡 大神輿
鶴岡八幡 鎌倉に
天下統一 秀吉の
遥か昔に 神は成す
ご神体様 天皇家
神話と民話 混ざる時期
文化交流 遣唐使
大仏建立 馳せ参じ
八幡様は すぐあそこ
日本一なる 分家数
町や村やら 集落に
祠残しつ 今も在り
マイナーイメージ 大分県
アジやサバをば 祀り上げ
「温泉県」すら 叩かれて
カボスすだちに 置いてかれ
そんな九州 国東の
宇佐八幡が 本やしろ
方言言葉 通じぬに
全国感化 流布の旅
遣唐使なる 「唐」の字を
唐揚げ読ます 時代風
中津唐揚げ 逃げ切れず
宇佐八百が 鼻差差し切る

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