今日は、本学の1年生を対象とした「初等音楽」の授業があった。
ピアノを中心とした音楽科に関する初歩指導だ(MLを使用)。
教員養成大学に就職してから、ずっと、この授業に関わっている。
本学での私が担当の受講生は、芸術系音楽以外の学生・院生だ。
今日は「両手伴奏(メロディーを含まない伴奏のこと)」を中心
とした内容だった。
若い頃はノートを作って、楽譜を書き、一生懸命、指導していた、
否、「教え込もうとしていた」。
だが、少し前から、極力、サボる様にしている。
今日も、「両手伴奏」の各種リズムを教えるのに、以前は、様々
なリズム形を私が考えて提示していたが(例えば、メロディック
な曲用、軽快な曲用、etc. )、近年は提示する事を止めた。
どうするか? 学生に考えさせる。
(教えられた楽譜を教えられた通りに弾くのは、まるで「塗り絵
の世界」だ。学生達は今、彼らが持っている能力を駆使して、出
来る範囲の伴奏形を考えればいい)
更には、学生が弾いた伴奏形を私が黒板に書いていたが、それも
止めた。当たって弾いている学生以外の人を当てて、前の黒板に
リズムを書いてもらう。これが、やらせてみると仲々、出来るん
だな〜、やはり兵教大の学生は力があるな〜!
それと、10人程当てて、『人が弾いたリズム以外で弾きなさい』
と指示すると(この場合、当てる順番が極めて重要!)、概略、
私が言いたいリズムは出揃ってしまう(裏技=授業の前半に、さ
り気なく幾つかのリズムを弾いて、彼らの耳に慣れさせておく)。
常に、「音があって、その違いを意識化し、楽譜へ」を心掛ける。
〈具体(音)→意識化→概念化→抽象(記号・楽譜)〉
他に、毎回、授業の始めに20〜30分程、兵庫県の教員採用試験
の実技試験対策のコーナーも設けている。これが又、面白い。
(稿を改めて紹介したい)
自分はサボって、出来るだけ学生が動く様に!
これは、先年、私のポン友の吉田孝氏からご教示頂いた極意であ
る。
(16:45)

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