2004/3/3

つぶやき NO.1  はるみのつぶやき

 在宅生活になれば、レスピも薬もおむつも何もかも神経を使わなくても良くなるかなと思っていたことが甘い夢であった。退院して一ヶ月そこいらしか経過していないのに、6年間に蓄積した知識をそう簡単に伝えるのも無理な話ではあるが、それ以上に思いもしないハプニングも経験し、それを乗り越えた時に笑えるのも生きている喜びになっていると思う自分がまた可笑しい。
 先日、支援会議が終ってからベッドに移動する時、偶然にも呼気弁ラインが抜け落ちたが、もし、ヘルパーさんと二人だけだったらあんなに早く分からなかった事だろうと思った。気になることを一つでも少なくして、ボケーッとしたいなぁ。この夢は無理かなぁ。。。


『『『『『 気になる事 』』』』』

1.舌打ちができることは、発声を失った僕にとっては、素早く気持を伝える事の出来る手段であるが、舌打ちのお陰で幾度となくレスピの異常を看護師に知らせて、息苦しさから逃れられたことか、それはこれからも変わらない命がけの舌打ちでもある。
1回の舌打ちに含まれる意味は、イ、良い。ロ、分かった。ハ、こんにちは。ニ、ありがとう。ホ、はい、イエス等である。因に、悪い、違う等の反対語を表す時は、首を横に振る。
2回の舌打ちは、用事の合図である。側に来て、口パク語の通じない時は、舌打ち2回を繰り返すので、その時は、文字盤で意思疎通をすること。
3回の舌打ちは、痰を採ってである。何となく○○-○○-○に聞こえる。これを舌掛かりに、チョコレート、換気、感度、顔、肩、掛けて、ケーキ、機械〈レスピの意味〉、天ぷら等、五十音のカ行とタ行が頭に付く単語が発信しやすい。因に発信が難しい単語は、ハ行とサ行が頭に付く単語であるが、此れ等の口パク吉田語を解読するには、文字盤を併用した地道なコミュニケーションを重ねることでしかない。
4回以上の舌打ちを連発する時は、気持が通じなくて興奮状態になり、文字盤を要求していると思うこと。

2.レスピのアラームが鳴り止まなくて原因の分からない時は、直ちに文字盤で意思確認をする。又は、気切側の回路を取り外して、自発呼吸を可能にすること。レスピの異常が解消されない時は、緊急時対応マニュアルに沿って連絡、アンビュー等の指示を受けて、看護師または、救急車の到着を待つこと。


3.レスピのアームの位置設定について
 イ、呼気弁と気切カニューレの位置が水平より若干、呼気弁側に低くする。
 ロ、呼気弁と気切カニューレを接続する回路に弛みを持たせる。
 ハ、呼気弁の所のねじをゆるめると呼気弁を前後左右、斜め、上下へ自由に動かせるので、呼気弁だけを無理に動かさないこと。
 ニ、呼気弁から2番目のねじは、呼気弁全体を上下に移動させるのに役立つ。
 ホ、3番目のねじは、呼気弁全体を前後に移動させるのに役立つ。
 へ、レスピ本体に近い4番目のねじは、アーム全体を前後、上下に大きく移動させるのに役立つ。
 ト、4個のねじを一つずつ又は全部ゆるめて、呼気弁の高さや位置を調節するが、その際に、カニューレを引っ張ったり、押すなどの刺激を加えないこと。


4.レスピのスイッチについて
 イ、訪問看護師の処置以外は、スイッチを入れたままにすること。
 ロ、もし、スイッチを切る時は、最初に気切部分の回路を外してから切ること。又、レスピを付ける時は、スイッチを入れて作動しているのを確認の上でつける事。スイッチを入れないまま付けられて、息苦しくなり、キカイ、キカイ、キカイと、うったえることがある。
 ハ、スイッチを切る時や入れる時に他のボタンに指が触れることにより、設定数値が変わるので要注意。
  ※レスピの扉を開くのは禁止。
  ※扉の右下に涙型のスイッチ窓を付けたので、そこからON・OFFすること。

5.買い物は、引き継ぎのヘルパーさんに頼んでいるけれど、厳密には正しくないと思うので、良い方策を考えたい。ひとりぼっちにされては怖いし、ヘルパーさんもそんなことはしない。でも、買い物が出来ないと、健康な食生活も出来ない。こんなこっちゃ、我がままメニューも夢のメニューとなりにけり。

  『立春に 牡丹餅喰えぬ 我が身かな』

6.退院して思うこと、分かったことは。。。
@ 名前を順番にあげるなんて、とても出来ない多くの人達に支えられていることを嬉しく思うし、長生きしたいと思う。父の86才を目標にして、さしあたり、70才を目指しても20年もある。何が出来るか愉しみだ。
A 病院の個室から6人部屋に移ったのもびっくりしたけれど、退院出来たなんて夢のよう。という親しい看護師の言葉に、そんなに重症だったのか、退院を本気で信じていたのは僕だけかな、と思って内心得意になった。

7.日常生活介助で難しいのは、食事介助と洗面・歯磨きではないだろうか。そして、ベッドのギャッヂアップやレスピのアームの位置設定にOKサインを出すのは難しい。この上にパソコンを自宅で誰にでもセットしてもらえる様になるには、相当な日数を要するだろう。何もかにも初めてのチャレンジ、探検と思えば、慌てることもないのかな。納得のいくまでノンビリやるしかねぇなぁ。

8.入院生活で比較的滑らかな言葉になれていたから、ヘルパーさんの丁寧な言葉遣いには恐縮してしまう。それが当然であり、為口などで話したら、利用者やその家族から反発や抗議を受けるのだろうと思うと。寂しい。丁寧な言葉の合間に大分弁や平口に出会えた時は本当にホッとする。人を呼びすてにしたり、命令すること、されることも何よりも好まない。たまには、バカを言っても許しあえる人間関係を一人でも多くつくるのが生きる目的とも考えている。

9.退院して1ヶ月半、緊張した気持が弛んで来たのかな。そんなことは無い。不安なこともあり過ぎて、緊張の24時間である。それはマイペースな性格には相当なハンドル裁きを要する。ブレーキを踏んで停車すると、エンジンも止まってしまいそうな不安もある。周りを見渡すと、数えきれないドライバーが手を振ったり、Vサインを高く挙げたりしている。ここで急ブレーキを踏むと追突事故になりかねない。仕方なくアクセルを緩めて前方を確かめた。予想した以上に凸凹で岩もむき出しになっている。それを見ていたら腹の機嫌がへそまげになった。これ以上、我慢していたら、タイヤがパンクする。ガソリン補充とオイル交換の合図を出した。少し緊張したベルトを外して、甘えることにした。桜の便りもチラホラ聞かれる季節になった。ハンドルを切り替えて 出発進行!

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