どうも。ライブでヘタクソな歌を披露するのにびびってこの世界から逃げ出そうとしてます。最近ご無沙汰している喫茶スモーキーの店長とちょっと話をしてきたので、以下にまとめます。
「不況のあおりを受けて閉店に追い込まれそうな喫茶スモーキーだけど、まだもう少し営業するよ。けど最近は故郷のコロンビアと叔父さんの住んでいるキューバとジャマイカからのコーヒー豆の入荷が難しくなってきて良質なコーヒーをお客さんに提供できなくなっているのも難点で、こうなったらアルゼンチンに手を伸ばしてステーキハウスにした方がいいんじゃないかっていう意見もあるんだよ(誰の?)。その上鎌倉市内には若者に人気のオシャレなカフェや老舗の喫茶店が沢山雑誌で紹介されていて、この隠れている名店にはお客さんがやってこないということもあるかな。なにせ鎌倉の市役所前には和をイメージしたスペシャルなスターバックスまであるんだから。でもね、営業が困難になっている一番の原因は私の気が触れてしまったということなんだ。以前酒瓶から手を離すことが出来ずアル中になりかけていたのが止んだと思ったら、今度は躁鬱を繰り返す日常だ。そして朝目が覚めたと思ったら虫になってしまっている錯覚に陥るんだ。まぁこれはこないだカフカを読んだからだろうけど。悪夢のような現実は過ごしていないけど、現実のような悪夢をよく見るようになった。覚醒剤は打ったこともないけれど、音楽に今まで以上に中毒性を求めるようになった。かと言って何かに救いや癒しを求めているわけではないんだよ。そんなに安直に安定を得られるなら苦労はせんよ。」
話を聴いている間に二人でラムを一瓶空け、僕はラークを二箱吸いきってしまった。店長は相当まいっている様子でだったけれど、白んできた空に目をやりながら黙ってコーヒーを淹れてくれた。

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