2005/12/12

小児癌基金(ジミー・ファンド)のバトン  Boston Red Sox・MLB

レッドソックスのレギュラーシーズンのTV中継は金曜日以外、無料チャンネルでは放送がない為、ラジオの実況(WEEI)を聴く事も多いが、実況アナウンサー、ジョー・カスティグリオーンは、その独特の実況で、地元では有名なのだそうだ。ジョーの放送は英語力の無い私が聞いていても、とても楽しい。またボストンでは、ラジオの実況放送は、英語だけでなく、当然スペイン語でも放送されている。レッドソックスの、スペイン語実況放送のアナウンサーとして、2003年から就任しているウリ・ベレンゲアは、就任当時20才で、実況放送アナウンサーとして、全米最年少であった。

ウリ・ベレンゲアは、3才の時、母に伴なわれて、パナマからボストンへやって来た。フェンウェイパークの近くのホテルに泊まり、翌日ダナ・ファーバーの病院へ向った。ウリの右足には腫瘍が出来ていて、パナマの病院では切断を宣告されていた。母は、アメリカの最新医療に、すがるような思いだったのだろう。ウリは、ジミーファンドの元、治療される事になり、手術は受けたが、足は切断しなくて済んだ。しかし、その後も足以外の場所に腫瘍は出来、化学療法(chemotherapy)や放射線治療(radiation)を16年間に渡って受ける事になった。ウリ一家は、父と姉も渡米し、移民して暮らす事に強いられる。幸いにして病院には、ボランティアでスペイン語を話すスタッフも居て、言葉の不自由は無かったという。

クリックすると元のサイズで表示します ジミーファンドについて説明されている場所(Dana-Farber)

ウリも幼い頃から、野球選手になるのが夢だった。実際にウリの叔父、ホアン・べレンゲアは、1980代にミネソタ・ツインズで活躍したピッチャーだった為、ラジオの野球放送は欠かさず聞いていた。闘病生活の唯一の楽しみだったという。やがて、ウリは、やはり、ジミーファンドの活動の一環として病院を訪れていた、ラジオの実況アナウンサー、ジョー・カスティグリオーンと出会う。「彼(ジョー)は、野球界に長く居る人だったから、僕の名前を聞いて直ぐに叔父の事を思い出した。それ以来、彼は何かと気にかけてくれるようになり、僕が14才になった頃には、ジミー・ファンドの為のパブリック・スピーキングをするよう、後押ししてくれた」と、ウリは言っている。

パブリック・スピーキングとは、自分の経験を、同じ病を持つ入院中の子供達に話して、勇気付ける役目を担っている。ウリはそれ以来、ジミー・ファンドの顔として、パブリック・スピーキングの場で活躍するようになった。「幼い頃、誰かが病院で遊んでくれたり、スペイン語で話しかけてくれたりするだけで、僕は癒されるような気持になった。辛い治療も耐えられた。その僕が今は、話しかける立場にいられるのだから、お返しするのは、当たり前の事さ」ウリは、そう言い、パブリック・スピーキングを続けて来たという。

高校生になったウリは、ジョーのラジオブースに入り、資料探し等の雑用を手伝うようになった。次第に身近で見ているアナウンサーの仕事に、惹きつけられていった。やがてジョーの傍で、ノウハウを学んでいったウリは、2001年、地元のノースタン大学の奨学生となり、2年後にはレッドソックスのラジオスペイン語放送(WLYN)の実況アナウンサーへ就任したのであった。野球選手には、なれなくても、野球場で働き、どんな形ででも野球に関って、ジミー・ファンドへの恩返しをして行こうとしているウリは、今も、その素晴らしい仕事をし続けている。

X'masのホーリーをつけたジミーの絵 クリックすると元のサイズで表示します

ジミー・ファンドには、受け継いで行くバトンのようなものがある。選手から選手へ、そして患者から患者へと。それは、人から人へと受け継ぐ心のバトンだ。今度ボストンへ行ったら、スペイン語放送に合わせ、是非、ウリの声を聞きたいと思う。ジョー・カスティグリオーンから受け継いだ、その実況放送は、きっと(意味が解れば)楽しいに違いない。どちらにしても、きっと、凛とした張りのある声なんだろうと、思いを馳せている。

ジミーファンドは、ここ数年、選手だけでなく監督、コーチ、フロントオフィスの面々までが、積極的に公に姿を現し、募金活動を奨励している。また、毎年恒例になった、レッドソックスの全試合を、放送しているTV局(NESN)と、ジョー・カスティグリオーンのラジオ放送(WEEI)が、同時開催するチャリティ番組では、今年は1日で、240万ドルを超える募金が集まった。ジミーやウリに続く、次世代の病気で苦しむ子供達を、救う為にである。

◎補足
テッドウィリアムズは、ジミーファンドの発足前から、独自に病気の子供達と関っていた。極度のマスコミ嫌いでも有名だったが、シーズン中、オフに限らず、病院、教会、リトルリーグのグランドに顔を出して、サイン会を開き、募金活動を行った。1946年、本人のキャリアの中でも、唯一のランニングホームランでペナントレース制しをた直後の優勝騒ぎの最中にも、マスコミの目を晦まし、その場を抜け出して、病院の子供達に会いに行った、という逸話も残されている。

○参考 ナガオ勝司著 「ジミー・ファンドが生んだパナマの奇跡」

☆最後に、この投稿に協力して下さったボストンのJさん、ありがとうございました。(by hotaru)
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2005/12/14  22:57

投稿者:ほたるさん

☆aoiさんへ
う、うう、そうなのです。
全試合、放映してくれません。
スポーツバーとかに行くしか無いです。
ID提示だけで、無料で入れて、大スクリーンで観られます。

>ほたるさんはレギュラーシーズンが始まったら何で見ますか?NHK?

はい。スカパーは切ってしまったので、BS放送と、
インターネットのゲームディを追いかけます。。
まぁ、仕事にならなくなるから、写らない方が良いのです。
(痩せ我慢……)


2005/12/14  19:55

投稿者:aoiさん

NESNてケーブルテレビなんですかー
地元の人はタダで観れるのかと思ってました!
ほたるさんはレギュラーシーズンが始まったら何で見ますか?NHK?
私はまたネットとスカパーとBSで観る予定です☆

http://blog.so-net.ne.jp/aoi/

2005/12/13  4:28

投稿者:ほたるさん

☆やままささんへ
>お蔭様を持ち、筋肉痛飛んだみたいです

それは、良かったですね〜。
今日の投稿を見て下さると
益々、元気になられるかも?ふふふ。

>ウリさんの声、活躍する姿こそ、真の先端医療と言えるような気がします。

素晴らしい。。流石です。。

今夜は、スランディングする代わりに、
写真を取り込んでいる間に転寝です。鼻提灯状態。
来年こそ、目指せ!“エレガント”



2005/12/13  4:23

投稿者:ほたるさん

☆ととさんへ
aoiさんにも、聞かれましたが、地元に居てもTVでは全試合、見えなのです。悲しいです。私がボストンで居る所は、フェンウェイから近いから、球場に行っちゃいます。後、スポーツバーとか、街頭TVとかで、皆で観るのも楽しいですよ。凄〜く、盛り上がりますよ。

テッドは、仰るように、優れた人でしたね。ボストンの英雄です。

2005/12/13  4:17

投稿者:ほたるさん

☆aoiさんへ
>レギュラーシーズンの放送って金曜日以外有料なんですか!?

そうなのです(涙)偶にFoxが土曜日に放映してくれますが、金曜日だけなんですよ。NESNは、ケーブルTVらしいです。
スペイン語放送は、常時していますよ。タクシーの運転手さんで南米系の人が、聞いていたりします。恐らくオルティースなんかも子供の頃は、聞いていたのでしょうね。

ウリ君の話…リアルタイムな実話でいいでしょ。泣いちゃって下さい。これからは笑える話が多くなりますから。間違いなく。。自爆します。。

2005/12/12  23:37

投稿者:やままささん

お蔭様を持ち、筋肉痛飛んだみたいです。遊び倒すという逆療法がよかったみたいです。
また、ほたるさんからよいお話を仕入れさせていただきました。ウリさんの声、活躍する姿こそ、真の先端医療と言えるような気がします。
今日もスライディング???

http://diary.jp.aol.com/tb4bw3xscrrb/

2005/12/12  21:21

投稿者:ととさん

中継は金曜日以外は有料ですか!
うわっ、私はボストンには住めないかも(笑)
ウリさんの話、ドラマチックですね。
いろんなドラマと野球がかかわっていることが、私はうれしい。
それから、テッド。
やはり尊敬に値する人ですね。
たくさんお金もらってる選手はどんどん慈善活動してほしいです。

http://toto.blogzine.jp

2005/12/12  15:27

投稿者:aoiさん

レギュラーシーズンの放送って金曜日以外有料なんですか!?
えー!無料なのかと思ってた。。。
NESNて日本の衛星放送で観れるといいのにな〜。
ラジオはネットでも聴けるんでたまに聴いてました。
スペイン語もやってるんですかー
へぇぇ〜〜〜〜

そしてまたも心温まるエピソード。
毎回読んでてうるっときます。
ほたるさん泣かせるのうまいからもう。

http://blog.so-net.ne.jp/aoi/

2005/12/12  15:26

投稿者:ほたるさん

☆コロコロさんへ
いつもありがとうございます。

>こういう暖かい輪が、これからも広がっていくように願ってます。

はい。私も、心から願っています。

去年は、ティムリンも、サンタ姿になって、
病院を訪れているのですよね。
ティムリンの写真、雑誌では見たのですが、
何処かにないかなーって、探しています。
彼は、レッドソックスに来てからずっと、
彼方此方の病院へ行っているようですね。
私は、彼の人間性も、尊敬しています。

2005/12/12  15:21

投稿者:ほたるさん

☆すぬさんへ
お忙しい中、ようこそお越し下さいました。
NHは、寒いですか?名古屋も今日は雪が舞いました。
ラジオ中継、なかなか「オツ」ですよ。
ジョーが低い声で実況してくれています。
ボストンの名物らしいです。
ウリさんは、すぬさんの計算通り23才です。
まだまだ、夢が一杯あるそうですよ。
ジミー・ファンドのお陰で、病気を乗り越え、
野球の実況中継を通して、また多くの子供達へ
希望を与えていっている…
やはり、現実の話は、胸をうたれますね。


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