2007/11/5

フィギュアGPシリーズ第2戦(カナダ大会)…浅田真央優勝  フィギュアスケートと浅田真央選手

浅田真央は、グランプリシリーズ・カナダ大会のフリー演技を前にして、今までこだわり続けて来た「トレードマーク」の「トリプル・アクセル」をあえて封印すると決めた。前日に行われたショートプログラムでは、シーズン序盤で新しいプログラムを滑り込めていない為か、それとも極度の緊張感からか、冒頭の3回転の連続ジャンプに失敗した。その失敗が尾を引き、今季、ロシアに渡って磨きをかけてきたステップにも精鋭を欠き、更に今季より厳しくチェックされる「ジャンプ時の踏み切るエッジをより厳格に判定する」…という採点法にも抵触して、シニア参戦後過去ワーストの58.08点に留まっていた。挽回するには、トリプル・アクセルで転倒するミスを出すより、例え基礎点が4点低くとも、余裕を持ってダブル・アクセルを跳んでプラスの査定を貰い、他の要素をこなす作戦に出たと思われる。グランプリシリーズは、得点より順位が重視される。昨年3位スタートで背水の陣だった浅田真央は、ファイナルに残る為にまず優勝し、ゆとりを持って、次の大会に臨みたいと思ったに違いない。
クリックすると元のサイズで表示しますGPカナダ大会メダリスト
…中野友加里(銀)浅田真央(金)ジョアニー・ロシェット(銅)


グランプリシリーズは、その歴史が浅く、1995年にISU(世界フィギュアスケート連盟)公認の大会として、日本、カナダ、アメリカ、フランス、ドイツの各国を巡り、各大会の上位でファイナルを行うという現在の形がとられた。1996年からロシア杯が加わり、2003年からドイツのボフロスト杯に代わって中国杯が行われている。尚、フランス杯は、2004年以前は「ラリック・トロフィー」と呼ばれていたが、2005年からスポンサーの交代により、「トロフィー・エリック・ボンパール」になった。現在では、アメリカ、カナダ、中国、フランス、ロシア、日本(NHK杯)の6ヶ国で開催され、各選手2大会まで出場できる。出場は、昨季世界選手権の上位6名がまず各大会にシードされ、後の選手は抽選で振り分けられる。そして、1位…15ポイント、2位…13ポイント、3位…11ポイント、4位…9ポイントと、加点され、その合計が多い選手から上位6名がグランプリファイナル選出となる。

2大会に出場出来る為、当然1位を2度とれば、30ポイント獲得でファイナル確定となるが、6大会では、確率的に、1位を2度とる選手が現れたとしても最高3人まで。残り3人を2位以下をとった選手で競う事となる。しかし例えば1位をとっても、次の大会で4位になった場合、15+9の合計24ポイントとなり、出場出来ない可能性も出てくる。昨年のカナダ代表、ジョアニー・ロシェットがその典型的な例だった。毎年この24点辺りがデットラインとなっているが、同じポイントの選手が複数の場合、1.出場試合の最高順位 、2.出場試合の合計得点、3.試合数が多い選手、4.出場試合のフリー演技の合計得点…の順で決められる。よって1つの大会で1位を取っても、次の試合で下位に沈むとファイナルには出場できず、波のないコンディション作りが課題となる。また得点より順位を重視するので、どの大会に出場するか?による運、不運も、かなりあるように思う。
トリプル・アクセルを封印して優勝 クリックすると元のサイズで表示します

今回の浅田真央のフリー演技は、あくまでも順位に焦点を絞って滑り、勝ちに行くという無難な?演技構成だった為、何となく物足りなさを感じたようにも思ったが、それも彼女がジャンプだけというイメージから進化している所以だろう。シニアに参戦してから例のない「トリプル・アクセル」の回避は、浅田真央が精神的にプライドを捨てて成長した証…との見方もあると感じた。昨年、観戦に行った友人が、素人ながら「真央ちゃんは、氷を削るがしない程綺麗な滑りだ」と言っていた。一つ一つの要素に無理がない…それは天才的スケーターの素質ともいえよう。彼女の次の大会は、アメリカ大会で金メダルをとり、既に15点を獲得している、キミー・マイズナーも参戦するフランス大会…。浅田真央にとって、一昨年15才にして優勝した縁起の良い大会でもある。更なる滑り込みに磨きをかけて、今度こそ、ショートプログラムで完璧な演技をし、フリーは守る演技ではなく、挑む演技をしてくれたらいいな…とファンの1人として思っている。
クリックすると元のサイズで表示しますトリプル・アクセルを跳んで2位の中野。
(写真は全てYahoo photoより引用)


また浅田真央が今季フリーで初披露したショパンの「幻想即興曲(Fantaisie-Impromptu)は、作品番号『66』がつけられた即興曲で、1834年に作られていたが、出版されたのは、ショパンの死後。1855年に友人のユリアン・フォンタナが改稿し発表した。題名の『幻想』は、死後の発表ゆえに、フォンタナがつけたと言われている。ショパンが作曲した即興曲は4作品あるそうだが、ショパン24才にして作曲されたというこの曲の譜面を、本人が表に出さなかった理由は(ベートーベンの『月光』に似ていたからという説もあるが)定かではないという。今季、グランプリファイナルの開催地は、2006年冬季オリンピックが開催されたトリノ、パラベーラ競技場…荒川静香のショートプログラムで流れた「幻想即興曲」が、再びパラベーラのリンクに響き渡る時、浅田真央は軽快なステップからのトリプルアクセルを見事に跳んでくれる事だろう。そして国際大会で夢の200点越えを果たしてくれると信じている。因みに「幻想即興曲」は、カナダ大会フリーで、2年ぶりにトリプル・アクセルを決め、自己ペストを更新して2位に入った中野友加里も、ショートプログラムの曲として選んでおり、「幻想即興曲」が、フィギュア界で最高の演技を引き出す曲の「代名詞」となってくれるよう願いたい。

※以下 ISU公式ページから、大会エントリーの選手名とポイント(得点表)
http://www.isufs.org/events/gp2007/gpsladies.pdf
0



2007/11/7  5:57

投稿者:ほたる

ballgameさん、こんぱんは。

>ブログ読ませてもらいました。

ありがとうございました。

>浅田真央はほんと「軽い」ですね〜。

はい。氷を削る音も「ガリッ」とか、いわないのだそうです。
私は、残念ながら、まだ生で観戦した事がないのですが、
従姉が、真央ちゃんのホームリンク…
名古屋スポーツセンターの上にあるマンションに住んでいまして、
「(他の選手と)全然違う」と言っていました。

>ジャンプの質も「飛ぶ」という他選手に比べ「跳ぶ」というふわっとした感覚があって、すごいなーと思いました。

軽やかですよね。やはり素養も良いのですよね。

>まずはファイナルに向けて・・・といったところは、まさに同感です。
余裕のできた、次戦以降チャレンジする彼女に期待ですね!

そうですね。とにかく、15ポイントを稼いで置かないと…ですよね。
選手達は、移動もありますし、時差もあってコンデション維持が大変ですよね。

>またブログ楽しみにしています。

ありがとうございます。




☆ballgameさんへ

2007/11/7  5:12

投稿者:ほたる

なんちゃってさん、日本の秋を一杯(素敵な写真に)残して下さいね。

>色々とスポーツにお詳しいのですね!

いえ、とんでもない!です。
フィギュアはルールとか、難しいです。
ジャンプも「アクセル」だけは、前向きに踏み切るので、分り易いのですが、
後は、解説がないと「ん?」です。
また、今季よりルールも改正されて、更に難しいです。
でも、審査員を頼まれる訳でもにないし(当たり前ですが)楽しんで観ています。

>もう遅いので寝ようかなと思いながら記事を拝見していて
思わず引き込まれてしまいました。

ありがとうございます。
自分が解っていないので、つい書きながら理解しようとしてしまいます。
いつもの事ですが、長くなってしまって恐縮です。

>今、フィギアスケートは過去に例のないほど充実している日本。。

そうですね。世界選手権など、3枠の日本代表になるのが大変です。
それにしても最近は、ロシアとかヨーロッパというより、
日本VSアメリカという感じですね。
特にジュニア勢は、アメリカの選手達の勢いが怖いです。

>いつもドキドキものでテレビ観戦しています。

ジャンプは、観ている方K、心臓によくないですよね。
私なんか、ずっと息を止めていて苦しくなってばかりです(笑)


☆なんちゃってフォトグラファーさんへ

2007/11/7  4:56

投稿者:ほたる

社長さん、リクエスト?ありがとうございます。
少しバテていましたが、社長さんに読んで頂きたく頑張って書きました(笑)

>野球がオフになればやはりウインタースポーツですね。

はい。もう、「スケートアメリカ」は始まっていたのですが、
レッドソックスが残っていましたので、メジャーリーグに現を抜かして居りました。

>浅田真央ちゃんはあどけない少女から大人の演技に脱皮しつつある
落ち着いた演技を披露してくれましたね。

そうですね。まだ少し手先まで神経が行き渡らず、
若干、背伸びをしてるかな?とも思いますが、
動きが、エレガントになりましたよね。

>賢い選手ですね。

そうですね。
どんなスポーツでもそうですが、特に演技をしながら、
もし、失敗したら…瞬時に次の構成を考えて滑る…
ルールも頭に叩き込んでいないと出来ないですよね。
「カヤックルール」なんか、回転数とか審査員の判断にもよるので特に厳しいと思います。

>女子フィギュア人気を盛り上げているのは真央ちゃんを中心とした
若い選手ですね。

はい。ジュニアは日本よりアメリカの層が厚いですよね。
バンクーバーオリンピックは、熾烈な戦いになりそうですね。

>我家も家族揃ってフィギュアスケートを見ていますよ。

これからGPシリーズが続きますね。楽しみです。
ニュースは、ネットで観えますが、
アメリカでは、中継がないかもしれないので、知人に録画をしっかり、お願いしました。
次に真央ちゃんが出る「フランス杯」は、キミー・マイズナーちゃんも出るので、
多分ある!と信じて楽しみにしています。


☆メリンダ社長さんへ

2007/11/7  4:45

投稿者:ほたる

こひ〜さん、こんにちは。バレーボールも佳境ですね。
また(ボストンからになりますが)ゆっくり伺います。

>真央ちゃんさすがの逆転勝利でした。

はい。実はトリプルアクセルを跳ぶ…と思っていましたので、私の方がドキドキしてしまいました。

>安全策でトリプルアクセルは飛びませんでしたけど、真央ちゃんでもやっぱり大技なんですね。

そうなんですよね。「トリプル・アクセル」って真央ちゃんの代名詞みたいですものね。
ステップからの…にしてから、成功率が下がっていますし、この出来不出来で、
フリーの演技全てが決まると言ってもいいくらい、重い大技ですよね。

>いっつも簡単に飛んでるイメージがありますよね。

はい。ふわっと跳んでいるからだと思うのですが、決まった時は、楽々というイメージですね。
体操でもそうですが、美しさを競う競技って、
楽に跳んでいるイメージも+の得点を貰うために大切な気がします。
それにしても、ダブルアクセルこそ、軽々と余裕で跳んでいましたよね。

>にしても、ワールドカップバレーと同時刻に放送というのがニクイ

お疲れ様です(笑)録画されましたか?
TV局が、対抗させてしまいましたね。
私は、むしろ、フィギュアを生放送にして欲しいのですが、
時差があって朝方になったりするので、無理でしょうかね。。



☆こひ〜さんへ

2007/11/6  2:28

投稿者:なんちゃってフォトグラファー

色々とスポーツにお詳しいのですね!
もう遅いので寝ようかなと思いながら記事を拝見していて
思わず引き込まれてしまいました。

今、フィギアスケートは過去に例のないほど充実している日本。。

いつもドキドキものでテレビ観戦しています。


http://diary.jp.aol.com/gmrktua9gt/

2007/11/6  0:46

投稿者:ballgame

ブログ読ませてもらいました。
浅田真央はほんと「軽い」ですね〜。
ジャンプの質も「飛ぶ」という他選手に比べ「跳ぶ」というふわっとした感覚があって、すごいなーと思いました。
まずはファイナルに向けて・・・といったところは、まさに同感です。
余裕のできた、次戦以降チャレンジする彼女に期待ですね!

またブログ楽しみにしています。

2007/11/5  23:40

投稿者:melinda

野球がオフになればやはりウインタースポーツですね。
浅田真央ちゃんはあどけない少女から大人の演技に脱皮しつつある
落ち着いた演技を披露してくれましたね。
賢い選手ですね。
女子フィギュア人気を盛り上げているのは真央ちゃんを中心とした
若い選手ですね。
我家も家族揃ってフィギュアスケートを見ていますよ。

2007/11/5  21:31

投稿者:こひ〜

真央ちゃんさすがの逆転勝利でした。
安全策でトリプルアクセルは飛びませんでしたけど、真央ちゃんでもやっぱり大技なんですね。
いっつも簡単に飛んでるイメージがありますよね。

にしても、ワールドカップバレーと同時刻に放送というのがニクイ


※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ