この項、敬称を略す。
…そして辛辣なので、要注意
ネイサン・チェンが全日本フィギュアを見ていたことが、先日伝えられたが、
ネイサンも羽生結弦の演技に興味を持ったみたいだ。
↓
THE DIGEST編集部
https://thedigestweb.com/topics_detail13/id=32675
ネイサン・チェンが羽生結弦の圧巻パフォーマンスに感銘!
「ハニュウと戦うのはとてもユニークな感覚と経験」
昨年末に開催された『全日本フィギュアスケート選手権』男子シングルは、
冬季五輪2連覇の羽生結弦(ANA)が合計319.36点をマークし、
5年ぶり5度目の優勝を果たした。
10か月ぶりの復帰戦で見せた圧巻のパフォーマンスに、
世界選手権2連覇のネイサン・チェンが称賛の声を上げている。
チェンが羽生について言及したのは、
米フィギュアスケート専門誌『International Figure Skating Magazine』が
行なったインタビュー。
「全日本選手権の羽生結弦を観ましたか?どう思いましたか?」
という質問に「もちろん観ていたよ」
と回答し、
演技の印象について「感動した」とコメントしている。
また、チェンは
「彼が1人でトレーニングをしていることも、
それがとても大変ということも知っているし、
だからそんな状況で高いレベルを維持できていることは本当にすごいと思う」
と称賛。
現在の羽生については「とても強くなっていると思う」と印象を明かし、
「彼が滑っているのを観られて、そして同様にショウマも観れたのは
素晴らしい時間だった」と感想を述べている。
さらに
「またどこかの大会で彼と戦う日が来ることをいつも楽しみにしている」
とチェン。
「いつも言っているように、ハニュウと戦うのはとてもユニークな感覚と経験で、
僕はそれが大好きでいつも楽しみにしているんだ」
と再戦に向けての気持ちを語った。
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画像は
getty imagesより
https://www.gettyimages.co.jp/
ネイサンのこのインタビューはともかく、
もし羽生結弦がアメリカの選手で、アメリカ、またはロシアの大会だったら、
今回の全日本の演技は330点は出ていただろう、間違いなく。
ショートプログラムのスピン0点は言いがかりに等しい採点だと思っているし
(2位3位との差を縮めるため?)、
フリーは少なくともフィンランドでのホープ&レガシーの点数、
223点はあるはずだ、あの時と同等の演技をしたのだ。
点数が削られたと思っている。
フリーのジャンプのGOE、そして演技構成点は低すぎる。
演技構成点(PCS)はもっと高く、10点が並んでもいいくらい、
文句のない出来だった。
あのような演技はなかなか見られるものではない。
あのノーミス演技に点数をつけないで、どの演技に点数を出すのか。
あれ以上の何をしたらもっと点がつくのか。
まともな点数を出せない日本のジャッジには怒り心頭というのが、
本音である。
それはともかく、……。
もうすぐアメリカ国内戦・アメリカナショナルが始まるので、
ネイサンの消息やインタビューも上がって来るのだろう。
ネイサンは現在世界最高の335点という国際大会公認記録を持つ。
しかし自分はネイサンの演技はまったく好きではない。
というよりは、覚えていないから、まったく印象に残っていない、
という方が感覚として正しいだろう。
覚えているのは、昨季の「ロケットマン」(だったかな?)
の奇妙なコレオくらいだろうか…
各試合の演技を一度見たくらいで何度も見返さないから、よけい覚えられない。
そしてまた、もう一度見たいとも思わない。
それほど魅力を感じないからでもあるかもしれない。
かつてのパトリック・チャンみたいに、
どのプログラムも同じに見えてしまうのである。
ともあれその一度見た印象で書くので、記憶はあやふやであるが、
多分自分の印象は間違ってはいないと思うのだ。
(個人の感想・感覚ですが)
ネイサンの演技の特徴は何と言ってもジャンプ、
4回転を多種飛べるところ。
けれどこのネイサンのジャンプがまったくきれいではない。
平昌オリンピックの時は、特に前のめりで降りて来る(4回転)ジャンプが多く、
見苦しかった。
どれだけのGOE(加点)がついていたかは知らないが。
その後、前のめりの着氷は改善されていたが、
それでも着氷に流れがなく、どすん、という感じでジャンプを降りて来る。
4回転だから、高さはあるだろうし、回転が速いのだろうが、幅はあまりない。
そして流れがない。
フリーレッグに伸びがなく、縮こまった感じだ。
着氷した時、後ろにきれいに流れず、その場に止まってしまう。
だからどしん、という感じがあるのだ。
どしんと降りたあと、その場で立ったままでランディングが流れない。
その場ですぐに演技を始めるから、演技にも流れが出ず、
プロ全体がぎくしゃくして見え、
見ている側が、うっ、と詰まってしまう感じだ。
パトリック・チャンやボーヤンの方が豪快な4回転を飛んでいた。
それだけなら着氷が下手だで終わるが、
ネイサンはそのジャンプで高いGOE(加点)をもらう。
むつかしい4回転ルッツや4回転フリップを(着氷がきれいではなくても)
降りるから、降りるだけで高い点数がつく。
それが一番の不満だし、憤りたくなる点だ。
高い加点をもらうには、ジャンプの高さ、幅、流れなど、
点数をつける5つくらいの項目があるはずだが、
それを満たしていなくてもきれいでなくてもネイサンには高いGOEがつく。
本来なら、着氷に流れがないなら高GOEはつかないはずなのに、
ルッツ、フリップを降りたというだけで点数が高くなる。
(これはロシア女子でもそうだから誰でも同じだが)
でもそれが何としても理不尽だ。
きれいでないジャンプに高い得点。
不平等というか、ネイサンが得をしているというような、
審判への不審がこみあげて来る。
理不尽だから、
ネイサンのきれいでないジャンプが好きになれないのではない。
理不尽ではないとしても、
ネイサンのジャンプはきれいではないから、好きにはなれないのだ。
そしてジャンプを除けばネイサンの演技に見どころはない。
ないと言っても過言ではない。
ジャンプ(4回転)を飛ばないネイサンは、何ひとつ面白くない。
エキシビションのネイサンに何の魅力もないのがその証拠である。
試合のプログラムも、演技内容を思い出せないほど、
何をやっていたか覚えていないほど面白くないし、見所がなく、魅力がない。
(個人の主観です)
しかも高難度ジャンプを何度も飛び成功すれば、自動的にPCSも跳ね上がる。
演技構成点も高い点数がつく。
スケーティング技術やトランジション、振りつけなど、
明らかに関係しない項目にも高得点が出る。
だから憤りたくなる。
しかもネイサンは強敵がいない時は手を抜く。
手を抜いてほとんど3回転ジャンプで済ます時がある。
勝てると判断した時はあからさまに手を抜くのである。
でもそれもシーズンの過ごし方だろうと思う。
時にはコンディションを調整するため、
いつも全力ではエンジンが切れてしまうため、
またはその時のコンディションでクワドを少なめにするのかもしれない。
それも戦略であり、
ネイサンは戦略が上手いと言えると思う。
このシーズンはコロナ禍のため、ネイサンとはいえ調整が難しかっただろう。
それもあり、ネイサンの全力の演技は今季見られなかったというのが、
あるのかもしれない。
けれど4回転の少ないネイサンのプロを見ても、印象に残らない。
クワドを飛んでなんぼの選手であり、それ以上でもそれ以下でもない。
クワドをたくさん飛ぶから点数は出る。
記録を作る。
羽生が記録を作った時、では、クワドを沢山飛んだだけの演技だっただろうか。
クワドを多種、ノーミスして記録を作ったことは、
羽生も多くあった。
しかしその時はただ4回転を数回飛んでノーミスしたというだけではない。
4回転が演技の流れに自然に入っていて、
ジャンプのみが目立つのではなく、プログラムの一要素として、
演技に溶け込んでいた。
羽生の優れた点は、ジャンプをプロに自然な流れで溶け込ませる所にある。
(ネイサンのように)どこにもぎくしゃくした所がない。
高難度ジャンプを降りた、という構えがない、
あたかもそれがとても簡単なものであるかのように、
自然な流れの中で実施されるのである。
それが羽生の持ち味だ。
難度としてはネイサンよりは劣る。
だからジャンプの難度を比べれば、技術点でネイサンには勝てない。
そして…
採点方法がジャンプ大会を推奨するような方向に偏っているので
(高難度4回転を飛びさえすれば無条件に高GOEがつき、
PCS・演技構成点も跳ね上がる)、ネイサンに断然有利だからだ。
ネイサンは勝つことのみに価値を見出しているみたいで、
それは間違いではなく、勝つことは何よりも重要なことではある。
むしろアスリートは誰もが勝つために努力をしている。
今のルールではジャンプの質より難度が高ければ、
質が良くなくても高い点数がもらえる。
いやルールではなく、ジャッジがそういう風な点数のつけ方をしている。
それに合うような演技をするから、ネイサンは勝つのであり、
ネイサンの戦略のうまさでもある。
質を重視して来た羽生に不利なジャッジになった。
ネイサンが勝つとすれば、そのようなジャッジを味方につけているからだ。
というか、ジャッジの基準に合う演技をするからだ。
それが万人に受けるかどうか、支持されるかどうかは別として。
ルールが正しく運用されてさえいれば、
決して羽生の方が弱いわけではないのに。。
ただネイサンは器械体操と言われながらも、
抜群の身体能力があり、身体に天性のばねがあり、
それが安定して高難度をノーミス出来る能力になっている。
安定してノーミスが出来るのは、試合によって難度を落し、
点数が伸びなくても優勝出来るからでもあり、
それにより強いというイメージがつく。
戦略のうまさの勝利という感じがしている。
…かつての羽生も、戦略によって後半に高難度連続ジャンプを入れて、
点取り虫と揶揄されたことがあったのだ。
確かにそれは戦略でもあったが、
ただ羽生の場合、それがプログラムの物語性と連動していて、
後半に入れる意味があったのだが…。
ネイサンはインタビューを読むと(上から目線だが)、
全日本の羽生の演技を見て、思う所あったようだ。
全米ナショナル大会では奮起して、高難度構成を入れて来るか、
それとも無難に勝ちを取りに行くか。
羽生の今回(全日本)の演技でネイサンと互角に戦えるか?。
私は出来ると思う。
羽生は勝負というより、
自分の理想の演技を追求する方向へ行っているような気もするが、
競技である以上、勝負である以上、
勝ちを目指すのは当然のことでもあると思う。
勝ちを欲するのは自然な要求だろう。
自分の出来る限りのことをして、全力を尽くして、
理想の演技を目指すなら、結果は自ずとついてくるはずだ。
困難なことかもしれない。
けれど羽生はどれだけ困難な時でも挫けず、これまで戦って来た。
自分の理想のみでなく、
勝負としても、勝て!と言いたい。
今のルールと闘うためにも羽生さん、勝て、と言いたいのだ。
…なんか、言いたいことばかり言ってしまいました。
すみません
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