果たして我が息子・たかしは絶対悪になってしまうのか!?
後編の開始!!
フフフ・・・たかし。 来るべき新たなる血族が芽生える日のために、
お前には
心の底まで悪に染まってもらうよ・・・。
恨むのであれば父を恨むがいいさ・・・ククク・・・。
まずは着ているものから変えていこうか。見た目からして邪悪なオーラを感じさせる
悪魔の子に変身させてやる・・・。
今の青いTシャツでは悪意が足りない。やはり悪意といえばドス黒いブラックだな。
こう、青いTシャツを脱がせて・・・ドブ川が腐ったかのようなドス黒いTシャツを着せて・・・
ズボンも罪深い闇夜を思わせるドス黒い半ズボンに変えて・・・
どうだいこの
欲望を掻き立てる悪魔のコーディネートは。
見ているだけで世界が終わりそうじゃないか。
全身が黒で統一されて、邪悪なオーラを感じさせる悪魔の子。
フフ、どうだ・・・
背中のキティちゃんが可愛かろう・・・。
こんな酷い仕打ちを受けてたかしはきっと心を痛めたに違いない。
恨みたければこの父を恨むがいい!
次は食べ物だな。絶対悪ともなると常人では胃がただれるような酸性のお茶を飲むらしい。
うちのたかしにはこんな事もあろうかと用意していた茶色い粉末状のドラッグと・・・
冷蔵庫から取り出した白い液体を混ぜ合わせて・・・
どうだいこの
不安を煽るダーティーな色合いは。見ているだけで世界が終わりそうじゃないか。
さぁ飲めたかし。一気に飲み干すのだたかし。
いいぞたかし。全て飲み干してしまったようだな。
フフ、どうだ・・・
パパが作ったミロは美味しかろう・・・。
それから大量の茶菓子を用意してあげたよ。 食べなさい。(食べっこどうぶつ)
しかしこの続けざまの悪意に満ちた教育、ちょっと初日からハード過ぎではないだろうか。
私もついやりすぎたかと少し反省。いや、まだまだ生ぬるいのだ!
こんな酷い仕打ちを受けてたかしはきっと心を痛めたに違いない。
恨みたければこの父を恨むがいい!
これもお前を立派な悪にするために・・・ お、もうこんな時間か。
そういやヨメが帰ってこないな。我が子が絶対悪に近づいているというのに。
全く、こういう大事な時にヨメは・・・
(ガチャッ)
ヨメ 「ただいま〜」
おう、おかえ・・・
「ただいま〜。ふぅ、疲れたわぁ〜。
あ、麦茶とってちょうだい麦茶。そんなテーブルの上のじゃなくて冷蔵庫のやつよ冷蔵庫のやつ!
冷たい麦茶が欲しいのよ私は!(ゴクッゴクッ)ぷはぁ〜っうーんやっぱ夏場は麦茶よねぇ!
あと洗濯やっといてくれた?明日はお気にのワンピース着てくから必要なのよね。
それから布団は干しといた?ちゃんと手抜きせず叩いてホコリを取ったんでしょうね?
あ、マクラ干してないじゃない!ちゃんとやっときなさいよまったくもう!
あと来週には大学時代の友達呼ぶことになってるから今のうちにトイレを掃除しておいて、
茶菓子も用意しないといけないから後でデパート行って買っといてちょうだいね。
それからそこの網戸も立て付け悪いから・・・
それから・・・」
なんという絶対悪・・・。
たかし・・・
こんな大人になっちゃダメだぞ・・・。

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