色々やっているけど本当は何が好き?
と聞かれる
結局あれこれ考えるのが一番好きなのだが
強いてジャンルを挙げるとすれば編物だろうか
子供の頃、近所に親戚の小母さんがいて
冬は毛糸のマフラー
夏はレース編みのコースターと
訪ねて行っては教えてもらった
小母さんはとても誉め上手だったので
編物好きに更に拍車がかかり
部屋の中は、いつも糸で溢れていた
洋裁のように場所をとらず
針と糸さえあればすぐ始められる
その手軽さがよかったのかもしれない
そして更に編物にハマッてゆく一冊の本に出会った
佐藤さとるさんの【おばあさんの飛行機】
おばあさんは編物の名人だったが
チャレンジ精神旺盛な人でもあった
ありきたりの編物に退屈しかかっていたある日
窓から蝶が舞い込んできた
その羽の模様を再現しようと試行錯誤し
完成したと喜んだとたん
編物がふわふわと宙に浮かんでしまうのだ・・・
可愛いおばあちゃんの挿絵と
飛行機を作る最中のドキドキわくわく感
羽の編柄の何か懐かしい感じと
最後に飛行機を操縦して
孫に会いに行く月夜の静けさ・・・
私まで一緒に飛行機に乗っているようで
よくふわふわと空を飛んでいる夢を見た
何度も何度も読み返し
子供の頃の一番の愛読書ではなかっただろうか