2019/9/21

「ロングウエイノース」2015年フランスデンマーク合作  今日の映画

 今年はアニメの年かなあという事で色々見ている。それでも一位はスパイダーバースかこの世界のさらにいくつもの片隅にになるだろうなと考えていたんだけど、ここにきて素晴らしいアニメが現れた。

 ストーリーは言葉で語りたくないので、予告編を貼り付けます。






 
 まず映像が素晴らしい。ものすごくシンプルな絵柄なんだけど、時に美しく、残酷な自然が胸に刺さってくる。これは、絵柄に反してものすごくリアルな音の演出も大きいと思う。流氷の中で氷によって船がきしむ音や、地響きを伴うような雪嵐など、命の危険があるところでは常に不安な音が鳴り響いているんだよね。その為、ストーリーとしてはこれ以上ないぐらい王道な冒険譚なんだけど、大人の自分が見ても緊張が走るような時間だった。

 そして、主人公のサーシャが良いんだよね。ジブリっぽいとはよく言われるけど、それ以上に「宝島」とか「海底2万里」みたいな古典冒険小説の風格を感じさせるというか。彼女は最初の一歩から「祖父を探したい。祖父の名誉を回復したい。」という明確な野心を持ち、他人を危機に陥れるかもしれない冒険に乗り出すんだよね。最近は状況に巻き込まれるタイプの主人公ばかりだったので、すごく新鮮だった。
 そして、彼女とともに進む仲間たちも良かった。本当の危機に陥った時にサーシャとの信頼関係も失われかけるんだけど、ここは大人の怖さを感じた気がする。それでも彼らがともに進むのは、サーシャに同情しているのではなく、自分たちの目的に対しサーシャが必要だという事をまず認めているんだよね。この描き方はむしろ現代的かもしれない。

 この映画、小さいころに見たかった。というか、小さいときに見たんじゃないかと錯覚するかのような、心の中の子供に響いた気がする。
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タグ: 映画



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