2020/1/26

「マザーレスブルックリン」2019米  今日の映画

 実は今年の一月は大作、問題作が多くそれを消化するのはなかなか大変。月末までにリチャード・ジュエルとドン・キホーテ、ジョシュ・ラビットも見なけりゃいけない…。というか、見なけりゃいけないという事自体がどうかと思うが、なにしろくせが強い映画が多いのでその前に普通の映画が見たい、当たり前の映画が見たい…ということでこの映画を選択。なにしろ主演監督脚本を兼ねたエドワード・ノートンの名前が出てこなくてずっと考えてたぐらいで思い入れは少なかったんだけど、結果としては普通に良い映画だった。

 チック症を患いながらも超人的な記憶力を持つ探偵ライオネル。ある日、彼のボス、フランクが謎の男たちとの会合の後、殺されてしまう。その理由を探るライオネルの調査はやがて一人の女性にたどりつく。それは、隠された街の権力者たちの秘密に触れるものでもあった…。



 なんかものすごく久しぶりにディテクティブストーリーを見た気がする。今回は50年代のブルックリンが舞台だけど、この舞台にふさわしいリアリティラインの映画だった。例えば尾行一つとってもそれこそ昔のドラマと同じようにぴったり後ろにつくような感じだし、町の開発に絡んだ陰謀は古典的ともいえると思う。しかし、それが欠点というわけではなく、この映画のバランスとしては正しい。

 主人公はチック症で、人を前に忖度なしの本音を話さずにいられない。しかし、これによって主人公がピンチに陥ったり反感を買う事は結局ない。いわば聖なる道化師といった所だけれど、これが挟み込まれるモノローグ以上に彼の本心を映し出しているのである。また、印象的なクラブのシーンで、彼にとっての障害はどういう物なのかという事を丁寧かつ分かりやすく描かれていて、このバランスは素晴らしいなと思ってしまう。

 しかし、ストーリーがちょっとわかりづらいのは困った。これが本であれば前を読み返すことでカバーできるのだが、陰謀の主な登場人物がどんな動機を持っていたのかわからなくなってしまうのだ。主人公並の記憶力が無ければ、一回だけ見ただけではちょっとわからないのでは。

 しかし、そこはべつに良いのか。これを見た後の印象はカッコいいジャズと古式ゆかしく美しい物語、そして魅力的な街並みぐらいか。でも、それで十分だろう。

 ちなみに、これを見たのは平日の夜なのに客席でオフ会仲間のトリさんを発見。20人ぐらいしか入ってないのに何で出会うかね。やっぱり同じラジオを聴いていると、映画の趣味も似てくるのかしら。
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タグ: 映画



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