2020/9/25

「ドラえもん のび太の新恐竜」2020年邦  作ったもの

 私も参加している映画駄話会。そのメンバーであるスケルティアさんが毎回ドラえもん映画を抑えていて、この話がめっぽう面白い。ドラえもんが抱える藤子F不二雄と大山のぶ代の呪縛や、映画の時間配分が正確に30分 70分 10分の3幕だとか。
 今回は私がドラえもん話をリクエストしたので、予習が必須。ということで、1980年ののび太の恐竜、2006年の新恐竜をamazonで見たうえで映画館に行ったのだった。ドラえもんを映画館で見たのは1981年の宇宙開拓史が最後だから、40年弱ぶりだよ。あの時は姉といったのかしら。
 周りはさすがに子供連ればかり。でも、みんな真剣に見てたなあ。

 のび太はひょんなことからジャイアンやスネ夫たちに「生きている恐竜を捕まえる」と宣言する。そして、化石発掘コーナーから見つけた卵型の石をタイム風呂敷で包むと、なんと恐竜の卵が。やがてうまれた双子の恐竜は羽根を持つ恐竜だった。のび太は親として二匹を育てるが、大きく育った恐竜と現代で暮らすことはできない。ドラえもんと仲間たちはタイムマシンで白亜紀に向かい、二匹の恐竜の仲間を探すのだが…。



 のび太の恐竜は三回目の映画化だけど、その時の学説が反映されたビジュアルになっていて、最初のティラノはゴジラのようなスタイルだけど、2006年ではジュラシックパークに影響されたスタイルになっている。旧作の二つは基本的には同じ話で、フタバスズキ竜のピースケを故郷に返し、違法な恐竜ハンターを懲らしめるのが基本線。しかし、今回は人間の敵は出てこない。
 今回はここ10年で一番研究が進んだ部分である、鳥の祖先としての恐竜が描かれる。もはや恐竜は滅亡したわけではなく、鳥として生き残ったというのが定説。恐竜映画をアップデートするならここにクローズアップをするのは正しい。

 ただ、自分が子供じゃないせいか今回の恐竜の描き方は乗れなかったなあ。ちょうどポケモンと一緒で、恐竜を主体的な意志を持つ友達として描いてるんだよね。途中でティラノサウルスとトリケラトプスを友達にするくだりがあるけど、そこでも絵のタッチをキャラ寄りに変えている。自分としてはせめて文鳥とかと同じようになついているけど分からないぐらいのバランスがいいと思うんだけど。

 本当に久々にドラえもんを見ると、おなじみのキャラクターも色々な面が見えてくる。ジャイアンは強いがためにどんなに敵が強くても弱音を吐けない苦しみがあるし、スネ夫は人一倍臆病だけれど、ジャイアンと行動するために勇気を振り絞っている。この2人の物語は良かった。
 ただ、ドラえもんの基本設定である「のび太を一人前にして、しずかちゃんと結婚させる」っていうのはもはや呪いのような気がするんだよね。今回の映画でもしずかちゃんが「のび太さんは人の弱さが分かる優しさがある」とのび太を励ますシーンがあるけど、のび太の良さってそこかな?なんか的外れのような。この要素を集めたスタンドバイミードラえもんは本当に嫌だった。

 今回の映画を見るためにいろいろ予習した中に前作である「のび太の月面探査記」がある。これは辻村深月が原作だけあって非常に面白かった。しずかちゃんが大暴れしてたのは胸あつだったなあ。ドラえもんと言えどアップデートは必要。

 アップデートといえば、今回は白亜紀が舞台という事でクライマックスは隕石による恐竜絶滅になる。ここも、S.J.グールドを愛読していた身としては「進化ってそういう事?」と首をかしげてしまう。藤子F不二雄であれば、もっと違う描き方をするんじゃないかな。子供向けだからこそ、あまり科学と離れてほしくない。空想は別の舞台でいくらでもできるのだから。

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