2020/10/29

「ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち」2018米  今日の映画

 この年になるとドキュメンタリー映画を見ていても全然知らない事はあまり出てこない。これは知識が増えることもあるけれど、自分の関心が向かない映画をそもそも見ないという事でもある。ただ、今回の映画は自分が一時期よく聴いていたジャンルにもかかわらずまったく考えた事が無かった「音楽におけるインディアンの影響」という内容であり、立川のいい音で見てきた。

 正直、自分が情けなくなった。こんな重要なことを知らなかったとは。



 映画はギタリスト、リンク・レイから始まる。私は名前しか知らなかった。



 彼はパワーコード、つまりギターでジャーンと鳴らす演奏の創始者である。つまり、ヘヴィメタやパンクのギターのツリーの出発点に立つインディアンである。しかしこれは出だしに過ぎず、時代はもっとさかのぼっていく。ブルースの始祖へと。



 言わずと知れたチャーリー・パットン。最初期のブルースシンガーであり、当然黒人だと思っていた。しかし、彼の演奏方法、リズムはインディアンの物なのだ。というより、そもそもブルースはとくにビートにおいてインディアンの音楽そのものなのである・
 アメリカ。黒人にとっては奴隷制の始まりであり、先住民族にとっては虐殺の始まりである。この二つの種族は迫害の中で交流していく。商品として差別される黒人と、時として白人として、しかし時として黒人以下の扱いをうけるインディアン。これらが合わさったものがいわゆるブラックミュージックなのである。



 ミルドレッド・ベイリー。ビリーホリディやエラ・フィッツジェラルドに影響を与えた白人シンガー。彼女もインディアンである。

 ここまで「インディアン」という言葉を使ったけれど、これらのインディアンの音楽史的偉業が消されたのは、インディアンがネイティブアメリカンとしての誇りをよみがえらせないようにするためである。そもそも彼らの音楽はラジオではかからないのだ。

 その状況を変えたのはジミ・ヘンドリックスである。かれもクォーターのインディアンである。



 彼の服装。なぜなのか考えたこともなかった。ヒッピーファッションになぜインディアンのイメージが使われるのかも考えた事が無かった。

 その後、彼らのビートはイギリスを通じて世界に広がっている。「イギリスにはビートがない。だから輸入するしかなかった」という言葉は面白かった。

 世界で一番有名なインディアンの曲はこれかな。傑作「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のオープニングである。


 
 音楽が場所や時間を超えて聞かれるようになった今、音源が残っている曲はいつでも再発見されるようになった。音楽史におけるネイティブアメリカンの影響もこれから再発見されていくのだろう。そして、かつてのローリングストーンズのように自分にないものを求めてネイティブアメリカンの音楽に触れるアーティストは決して絶えることはないと思う。とくにビートが必要とされる今では。
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タグ: 映画



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