2021/1/18

「ウルフウォーカー」2020アイルランド  今日の映画

 今回は傑作しか生みださないアニメスタジオ、カートゥーンサルーンの最新作。ただ、ここの作品はロードショーされないんだよな。なぜこれを極音でやらないんだシネマシティ!とも思ってしまうが、いろいろ拡大公開もされているので次回作はきっと…。

 イングランドから狼ハンターの父と一緒にアイルランドにやってきた少女ロビン。父親の仕事を手伝いたくて街を抜け出し森へと向かったロビンは、森のなかで狼とともに暮らし、眠れば魂を狼の形にして駆けることができるウルフウォーカーの少女、メーヴと出会う。仲良くなったロビンは父親に狼の真実を伝えようとするが聴いてもらえない。捕らわれたメ―ヴの母親を探そうとするロビンはある夜、自分もまたウルフウォーカーとなったことを知る…。



 ポストジブリの呼び声も高いカートゥーンサルーンだけど、宮崎駿監督というよりは高畑勲。というかまんが日本昔ばなしのような前衛的な画面だった。四角で描かれた街と丸で構成された森。そして、音や聴覚、振動といった絵では描けない要素をデザインした映像はファンタジアを強く連想させた。要するに、世界の2次元アニメの最良の部分を継承し、自分たちのルーツであるアイルランドの物語を語っているのだ。

 最近は戦う女の子の話が多く、一昔前であれば町からやってくるのは少年だったような気がする。しかし、今回の映画は秩序と正義を司る四角の護国卿と自然と豊穣を司る丸のウルフウォーカーとの戦いであり、女性のバディであることは重要だったのだろう。そういえば、前作「ブレッドウィナー」も戦う女の子の話であり、カートゥーンサルーンの作品のテーマと女性は深くかかわっているのかもしれないな。ただ、最後に現れる四角いウルフウォーカーの登場は不意を突かれ、一番エモーショナルに揺さぶられるシーンだった。

 エンディングは実際のアイルランドの歴史を知っていると少し甘いかもしれない。ただ、自然と豊穣の部族が神話の世界へと消えていくと考えると、それは少し悲しい事なのかもしれないな。
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タグ: 映画



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