今後のワイン用ブドウの大量植え付けの準備のため、接木による苗木作りに取り組みました。
品種は台木がテレキ5BBとリパリア188-08の2種類、穂木は当面必要なメルローと甲州、ヴィオニエ、シラー、タナ、テンプラニーリョ。合わせて150本ほどを接木しました。
大した量ではないので、カッターナイフを使った切り接ぎの予定でしたが、東夢ワイナリーの隣の畑の方から接木用の機械を貸してもらえるとのことで、機械を使って実施しました。
機械はフランス製でΩ型の組み合わせの出来るすぐれもの。
まずは、穂木と台木を順に切り込み、最後は自動で組合わせて仕上がり。
そのままでは、不安定なため、接木用のロウにつけて穂木の部分を固めます。
ロウはビールの空き缶を利用して湯煎。
出来上がった苗は、あらかじめ用意した木の箱に鹿沼土とパーライトを混ぜた土を敷いて上に根が出る下の部分を5cmほど少し開けて並べていきます。
箱は写真の上が側面で装填のために板をはずしてあり、左の上部にあたる部分に仮の板を打ち付けてあります。
苗を並べたらさらに土を3〜4cmほど入れてさらに苗を置いてゆきます。
最後に、側板を打ち付けて、起こし、仮の天板をはずします。
この後は、保温設備の設置に移ります。
発根促進のためには、根が出る部分を最大40℃くらいまで上げた方がよいとの
ことで加温します。
通常は電熱線を地中に埋めてその上に箱を置いたりするようですが、量が少ないので、別の方法を試すことにしました。
箱の下部に、まず発泡スチロールの断熱材を敷き、その上に両端に10cm角の角材を置き、間の空間に水中ヒーターを入れた水の入ったビニール袋を装着します。
言わば40℃のお風呂の上に箱を置いて加熱するような感じです。
さらに周りは保温のためにやはり発泡スチロールの断熱材で覆い、上部はビニールで覆います。
発泡スチロールはあり合わせのものを切り貼り(接着剤でくっつけて)しているので、みすぼらしいですが、まずは費用削減ということで。(笑)
水中ヒーターは熱帯魚用の150W仕様のもので、温度は電子サーモでコントロールします。
加熱を始めて、2日ほどたったところで箱の中の根のでるあたりの温度を棒状温度計で確認したところ、約30℃です。
接木のプロの話では40℃くらいまであげた方がよいとのことですが、これくらいの温度でどうなるか。電子サーモの仕様が最大40℃なので、これが限界のようです。
温度センサーを水中に入れずに、箱の中にいれればよかったのですが、あまり温度が上がりすぎるのも心配で湯温コントロールにしたものです。
はたしてこれでうまくいくかどうか、不安ながらも楽しみです。

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